現状維持は
現状更新を通じて
現状行進を通じて
成り立っている。
現状更新がなければ
現状行進がなければ
現状維持はおろか
現状後進は避けられない。
....
縁側の机は
祖母の為にひと時のやすらぎを作り出す。
孫と語らうお茶の時間。
本を読みながら転寝をする
晴天の昼下がり。
一日が無事に終わりました。と
マッサージをして迎える夜半
....
見上げる蛍光灯
ぶら下がる 何か
宙ぶらりんの想いも
飲みこむような夜が
じわり じわり
だけど 確実に
一日一回
廻って 来るよ
その時刻になったら
地球の裏側に ....
話がしたい、話を聞いてもらいたい、と思ったら
泣きたくなった。
今は一個のどら焼きを
一人で食べている。
分ける人が居ない
半分のどら焼き。
間違えて淹れそうになったお茶に気が付いて
....
孤独に紐をつけ
手繰り寄せられる
冬の無燈の部屋には
たどり着けない夜
銀の鍵
月光に照らされ
それを不思議そうに
見つめる
雑踏に流され
ふらり ふらり
足跡を辿れば ....
私が笑っている時
誰かが泣いている
私が泣いている時
誰かが笑っている
私が産まれた時
誰かが死に行き
私が死に行く時
誰かが産まれる
心曇る現実の中で ....
サラリーマンの味方のビデオボックスで、
うちへ帰るまでの時間を潰そうと、
60分グッズ付きで、1050円支払い、
適当に見つくろったエロDVDを持って個室に入る。
俺は自己目線モードのエロ ....
米寿のバアちゃんたち二人が
氷点下でも夜明け前に散歩している
星空の下霜柱を踏みながら
毎朝僕の家の前を
話しながら通る
「どうしてこんなに早く散歩するんですか」
と尋ねたら
「眠れない ....
好いて好かれて好かれて好いて
恋焦がれしも添えるか添えぬは
ひとには分からぬ浮世の定め
永久なる硬き契りを交わしても
いつかは千切れしこの世の定め
惚れて惚れられ来世も共にの
誓い ....
過ぎ去った時間の遥かさを
たやすくとびこえる色がある
枝葉のさまざまなありようは
忘れてしまったのに
あの日
落ちかかった滴のことだけを
覚えているのはなぜだろう
人生の岐路で
も ....
もし、余命を宣告された
不治の病であっても
まだやるべき事があるから
死ぬ訳には行かないのだ
全力で 死なない為の努力をさせて頂く
君と僕の二人しか知らない
長い長い体験と ....
過ぎた日は
ブーメランのように
青春歌謡曲とともに
今にもどってくる
懐かしさやほろ苦さを引き連れて
過ぎた日は
ブーメランのように
古いアルバムとともに
今にもどってくる
懐か ....
篝火
単射
お醤油
呼吸をすること
雲の形をなぞること
耳をふさぐこと
花を摘むこと
水を飲むこと
きらきら光るアスファルト
濡れた唇
螺旋状の階段
柵越しの落陽
吊るされた制服
皺だ ....
淡々と進む
学校の授業中に
別の先生が入って来て
私を呼んだ
おじいちゃんが死んだと
小声で囁いた
今日の朝も
いつもと同じように
朝ご飯を食べると
洗面所に走り
制服に袖を通 ....
流れた血の意味を考える
原因ならば幾つも有る
素手で硝子を強く持ったからだ
悔しくて握りしめた拳の先に
切っ先の鋭い物体が飛び出していたからだ
或いは その涙の色が
部屋の赤玉に 呼応 ....
半開きの瞼に
白々と夜が明け始めた頃
白い月が剥がれ落ちる
半覚醒の壁にもたれかかり
思いがけず振り向けば
通過した秒針が湾曲する
眩しい陽の光が差し込み
脳裏から羊は追い出され ....
世界が世界であるかぎり
わたしたちは夢を見るのだし
なんどでも夢からさめる
放りだされたさいころみたいに
つめたい体を転がしながら ときどきは、
咲いたりもする
咲いたふりをして逃げた ....
死んだ方がいい人がいる
もう充分生きたのだから
死んだ方がいい人がいる
しかし、生きるか生きないかは
その人の自由なので
誰も生きることをとめられない
やめられない、カックセイザイ
....
今はもう
友達がほしいとは思わない
ひとりがいい
だれかにあわせたり
あわされたりしたくない
なにを想っているのだろう
考えるのは無駄だと知ったから
同じ理由でペットも飼わない
....
漆黒の海に救済の錨を深く沈めたまま
誰の叫びも届かない街と交信しあう星々を眺めている夜
詠み人知らずの歌が都市の残照を吸い込んで
無数に浮遊している昏い海面に海月となって漂う
東京湾を ....
数式で書かれた彼女が、数学の授業中居眠りしている。
彼女の意識は夢の中で、宇宙の果てまで駆け抜けていく。
数学教師の一声で彼女の数式たちが飛び上がり、寝起きみたいな顔をしてこっちを見る。
....
悪人とは
自分を善人だと
思っている人である
善人とは
自分を悪人だと
思っている人である
光はエロスの舟
夜の海原を彫り進む
うすべに色の裸婦たち
西風を脱いだり着たり
死は翅を休める蝶
なだらかな土器の窪みへ
そっと脈でも取るように
その中で葡萄酒が笑う
....
剽窃したい人はそこに居て、夏のセロリをしっぽから齧っている。水は生温い
が金魚鉢の赤い魚たちは夢を追わずきょうも元気だ。猫は背を丸めしっぽりと
寝ている。
猫を抱き ....
今は23時37分やろ。
この現実を概念にスライドさせたら、
今は任意の21時17分や。
ここで間違ったらいかんのは
決して今は16時12分ではないということや。
こういったデリケートな込み入 ....
友人
ポプラ
淡雪
{引用=
いずれ途切れてしまうようなことからは、
直視、をこばんでいる、埃っぽい部屋のなかで、
ガレキのように積みあげられてゆく、粗末なボトルシップ、
木製の机のうえの、白いコーヒ ....
平然の感情を取り戻す道程は
岩盤の鋭角の上を歩く途方も無い日常
果てに向かう鳥の群れは本能のままに羽ばたき
生物学的な運命に従う他
有力な解決策はないことを自覚する
目の前にある獲物を無 ....
あばただらけの頬に敷くレール
よろこび工場が煙を吹く
うつむく産後のマトリョーシカ
凹凸のないギアが散らす火花
1166 1167 1168 1169 1170 1171 1172 1173 1174 1175 1176 1177 1178 1179 1180 1181 1182 1183 1184 1185 1186 1187 1188 1189 1190 1191 1192 1193 1194 1195 1196 1197 1198 1199 1200 1201 1202 1203 1204 1205 1206
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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