手紙が来るのがわかります
そろそろ
来るんじゃないかな、と
空でわかる
鳥の羽ばたきで
そして週間後
ケッコンします、と
御出席賜りたい、と
幸せなことばが
私を苦しめ
カ ....
朝の輝きに包まれて
目覚めたまま夢を見た
雪解けの丘陵地
窪地を挟んで遠く
森は黒々とけば立っている
見おろせば
まばらに雪の残ったぬかるみを
歩くひとりの後ろ姿
すこし後からやせた犬 ....
産まれなかった選択肢もある
いったい何が生まれたのだろう
産まれた時は生物だった
しばらくして名前もついて人間だと気付いたが
人間になれたかどうかは分からない
時代 最善 言動
求めないよ ....
今朝ぼくはひとつの世界を貰った
透明な水流と
優しさと
悲しみと
花の頬笑みと
負けない魂と
この汚れた世界を清浄にする{ルビ詩=うた}を歌い
ぼくの胸を打ち続けた
空 ....
恋の情熱も
悲しみの涙も
もう枯れてしまった
御三家もじいちゃんになった
アイドルもばあちゃんになった
しかし思い出は消えない
思い出は
昭和歌謡とともにある
歌に励まされ
歌に涙し ....
ほんとうに
わたしがほしいものは
甘い悲しさではなく
光っているナイフでした
それさえあれば
生きていけるような
ざんこくで純粋な
そうでしか在れなかったような
なんにでも ....
きみはきみの
とても大変で大切なはなしをしてるけど
スピーカーはスピーカーで
くだらない音楽をずっとずっと
こんなクソみたいな部屋で鳴らしつづけてきた
わけなのですから
きみは
....
食卓に並べられる青い空
本当はお惣菜がよかった
でも白い雲が出てきて
日々の感傷と一緒に
そのことも
忘れてしまった
窓は破れていて
繋ぎあわせればそれは
地図状になるけれど
何かを ....
笑い 送り出せよ
がんばれと一言を
涙 流さぬよに
笑い 送り出すよに
過去が 眩しくても
未来 滲んでいても
今と さよならして
明日に 人見知りして
いつか 明日い ....
サロメが欲しかったのはほんとはヨカナンのくび飾りだったのです
アンティークでとっても素敵 まなこも白羊宮も瞬時にうるむほど
舞いおさめて激しい呼吸 中指と薬指で汗をぬぐっておひめさまは
銀盆 ....
居てん。ただ知り、椅子で推理した探偵。
いてん ただしり いすですいりしたたんてい
モカ食べてしまえ。マジで下手かも。
もかたべてしまえ まじでへたかも
曇り雲へ、遠くカプチー ....
この朝に
カーテンを開ければ、
照り輝く残雪の甍
白銀から黄金に
道向かいの家、
陽の光に照射され
この朝に
トビラ開け放ち
僕は出て行く
また、外へと
(安寧の温かな ....
打ち上げ花火はない
夏にやり残した手持ち花火
子供たちは寒くても
やりたいと言い
家族みんなで庭に出た
想像以上に寒いけれど
寒いとは誰も言わない
子供たちは楽しそう
心な ....
ところで
説明のつく恋などないのだと
言ったところで理解しない
あなたのかわいい肌から放たれる熱をまにうけながら
生まれ変わったら 工場になろう
と思う
頑健な 灰色の
工場にな ....
他者は作者が耕し、草生やした。
たしゃはさくしゃがたがやし くさはやした
今朝の僧。大袈裟を避け、大嘘の酒。
けさのそう おおげさをさけ おおうそのさけ
短夜にいよいよ四方が人 ....
モノクロームの映画が終われば
カーテンを揺らし
しみ込む雨
誰か好きなんじゃないかと
錯覚する痛み
もの哀しい風景の色には
限られた感情の両端があり
その中に無限を確かめることもでき ....
○「弱気」
病気は
「気を病む」と書くが
弱気になってはいけない
たとえ体が病気であっても
いや体が病気のときこそ
気はしっかり持つことである
○「自分の道」
自分の道をあやまらな ....
他人を
バカにする人は
カッコワルイよ
バカにするほうがバカなんだ
相手の良さが分からないのさ
・
勉強を出来ない人が
バカなんじゃないよ。
相手を大切に
出来ない人がバカね ....
さまざまな命に
支えられている
私の命は
これらさまざまな命と
共に在る
・
常に
ここにある
何かが
私を
生かしている
騒めきの通りから
暗く曲がりくねった路地に誘われて
踵を返した
ランプが点いたドアの前
コツコツとノックして把手を回した
鍵はかかっていなくて
乾いたほのかな風がぼくを包んだ
ド ....
経ったぞ。昨日の子未だ迷子。脳の樹育った。
たったぞ きのうのこいまだまいご のうのきそだった
傷付き饐えた黄続き。啄木鳥絶えず樹突き。
きづつきすえたきつづき きつつきたえずきつつき
....
地下駅へ降りる階段
吹き上がって来た風で、
乱れた前髪なおそうともせず
いらだたしく
けだるい晩春の気圧に
襲われる
かつて愛した男
今でも その腕に抱きしめてほ ....
ふわり ふんわり
白く白に白 つもり
時の和らぎ
寝入り束の間、
遥か遠い夢をみて
ふわり ふんわり
ふんわり ふわり
純白 ひたすらな里の響
聞こえない音をさせて
雪は
遠く
降って来る
初めて
・
からっぽの
こころの
ここと
つながっている
そらの青
・
春を
夢見る
冬の
蕾に
ありがと ....
とある小さい団体に居たんだ。異才散る後。
とあるちいさいだんたいにいたんだ いさいちるあと
退けたらそれは亡き。天体観測損壊。端的な晴れ空だけど。
どけたらそれはなき てんたいかんそくそ ....
目が覚めると布団の中で
今日も手首に指をあててみる
脈を感じる
ドクッ ドクッ ドクッ┅┅
今日も俺は生きているんだとじっかんする
毎日十万回も規則正しく動いている
このドクッ ドクッ ド ....
一喜一憂しても
始まらない
雨の日も風の日も
寒い日も暑い日も
生きていかなければならない
置かれた状況の中で
日々前向きに生きていかなければならない
後戻りはできない
ゴールは目の前 ....
微睡みぬ夢の揺蕩いに
林立する森影の薄闇
ひたすらに耐え続く
耳鳴りの朝に布団蹴飛ばし
起き上がり陽を浴びる歓び
陽の光 陽の熱
この新た一日の生活を
点火し意識を叩き起こ ....
雪渓を登りつめ
一息を吐いた
其処は花々のサンクチュアリ
ぼくを燦々と迎えてくれた
写真に撮ろうとするけれど
その美しさはレンズを透しても再現できない
山に登る者だけにその秘密を明 ....
雨音に目覚めた午前3時
枕元に散らかった
言の葉と
夢の残滓を拾う
爪切り用のハサミで
言の葉をさくさくと刻み
オニオンスキンの便箋で巻く
慣れた手つきで擦るマッチ
小出し ....
98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
0.61sec.