これからわたしはあなたを語るため
刻んでいこうと思う
最後の詩を
わたしの残された細胞に
おそらく書ききれずになるに違いないが
ごめんなさい
記憶は右貢の上の余白に
めくる指 ....
時間には限りがあるなんて
どっかの商人の常套句
信じちゃだめだし
聞くのも毒だぜ
売りつけられた時間が
ただ過ぎていく日曜日
だだっ広い場所で
日が暮れるまでに歩ける道のりを想像 ....
今日もギター弾いて君への歌を探してる
このコードも違う。「Am」でもない。
僕が探してるコードは「I」。
僕と君とを繋ぐコード「アイ」。
響きにも言葉にもできない 君への愛
....
ユーフラテス
愛
鉄
目眩がしそうなほど
ぶちかまされた現実は
あまりにも
残酷で美しく
否定することさえできず
ただそこにあるそれをそのまま
受け入れることしかできない
渇きは潤されると
思わない方が ....
お墓のさくらはたぶん洗濯機
水色ぐるぐるさくらの洗剤
お墓はもとにもどる所だ
だけどもどれば脱け殻で
宇宙のモノサシだと単に点
永遠のふりでもしておこうか
ムダ ....
残雪に
鴉
なにかを咥えて木の間に消え た
黒々と濡れた道の上
枯れ枝のような足を引きずる音がする
淡く暈した{ルビ空=から}の{ルビ天=そら}
惜しまず捨 ....
こんやねむると
ころされる
しにたくないし
ねむりたい
帰宅した息子が
怪我を負っていた
役所勤めの父親に似て
喧嘩やイジメには
関わらないタイプ
部活で…と言っているが
明らかに殴り蹴られた傷痕
もう小学生じゃないんだし
....
雪の冷たさの青の空
桜のつぼみに咲くなとわめいてる
私を殺していたあのころ
なんで
好きな人は働かなかった 家事もしなかった 絵だけ描いてた
絵は息をのむようなやさしさだったのに
....
ひなげし 石ころ 傷んだ人参
これがちかごろのわたしだ
とにかくこのゆがんだ町から出るには
靴をはかなければならない
戻ろうとふりむけば世界じゅうの鈴がなるし、
出したはずの手紙で抽斗が ....
不幸せの尾を追い 迷い込んだ迷路には
厄介な問題を抱えた 聾唖(ろうあ)の男たちがいた
彼らは僕らを睨みつけ 時には唾を吐きかけた
僕は泥のついた頬を ぬぐって前を見据える
....
間違いを犯した
誰かが和えた カルボナーラ
いつもの 生クリーム
しっとりとした 蜜の味
他人の秘密
人間と言う 大きな括りの中で
カテゴライズを してみる
履歴書に ....
久しく遠ざけていた言葉
自分と他者を比べてしまった時
根底を揺さぶられ
成す術もなく
流れるがままの涙に身を委ね
平常に成るのを待つしかない
素晴らしいものに出会ってしまった
....
鳥が飛ぶ 一斉に
羽根をもがれた鳥も 翼を奪われた鳥も
みな 一斉に
孤独を知らぬ者はない
歓びを知らぬ者も
ただ与えられた使命のままに
空を飛ぶ
運命に抗う者は ....
日が沈むまで歩いた
日が昇るまで見ていた
海原が血を吐いて
光を産み落とした
なにもかも終わるのに始まる
いつ死ぬか分からずに生きてる
伸ばした髪の毛 生き延びた証 切りたくなった ....
若者のカップルがキスをしている
老人のカップルがキスをしている
若者がブレイクダンスをしている
老人がブレイクダンスをしている
経験がなくとも情熱で補えるように
肉体の衰えや見栄えも関係 ....
僕の世界は何人もいるようだが、
実際は10人しかいない。
そのうち一人がいなくなっても、
その人に似た人が現れる。
宇宙のエネルギーが決まっているように
僕の世界のエネルギーも決まっ ....
神と人を例えてみる。
農民と野菜に例えよう。
神は人に命を授けた。
(農民は種を畑にまいた)
神は人に喜びを与える
(農民は種に水をやる)
神は人が成長するように苦しみ ....
復活した生命の息吹
秘密の花園で花を摘む乙女たち
老人は詩人を気取って歌を詠み
女は恋に焦がれて気がふれる
青に透ける瑞々しい世界
春とは若さの象徴だ
まるで天国の門前で
佇 ....
針穴に糸が通った遠い日から
ずいぶんいろんなものを縫ってきた
時には
縫われることを嫌って
ぴちぴち跳ねて
てんでに海へかえってしまう布もいたけれど
人の営みのかたわらに
一枚のぞう ....
生まれてきてからこれまでの
血の成長を袋に詰める
明日には収集車が焼却場に運んでいく
つい最近知り合ったばかりの
知遇を本棚にきれいに並べる
いつの間にか本棚はいっぱいになった
拠 ....
瞬きしない癇癪持ちの貴女が遅れて笑ららう
瞬きしない癇癪持ちの貴女が遅れて笑ららう
瞬きしない癇癪持ちの貴女が白く透き通る卵を一粒一粒数えて笑うように洗ららう
氷山の如く切り立つブラウス ....
よく分かっていなかった時
世界がギラギラしていた
分かってしまい外界に絶望してからは
結局自分でどうにかするしかないんだなと
暴走列車の鋼鉄のようにビクともせず
強くハッシンシ シ ....
東の果てから顔を出す太陽があなたの眼の色と同じでよかった
まるくて熟れたあんずの実をとなりに並べたら、あなたとあたしは似たもの同士
果汁の一滴も、種まで残さず食べ尽くしてくれませんか
大丈夫です ....
町
花弁
サファイア
暖かで穏やかで
土と花の匂いで満たされ
子供たちが無邪気に走りまわり
笑い声がいっぱい
その子供を老人たちが笑顔で眺め
かつての友の顔を思い出し
自らの子供時代をゆっくり確かに思いだす
....
力強く踏み付けた地面に
穴が空いた
穴は細長いトンネルになって
どこまでも落下して行った
割と早いスピードで
うねうねと
蛇の身体のように
なだらかなカーブを描いているように思え ....
口の中に広がる 錆びのような味
毎回 思い出す 鉄棒のシーン
Tシャツの裾を 括りつけて
何度も後ろ手に 回り続ける
逆手にするのが 邪道だった
順手のままで 十手を持つ構え
....
旅がもし日常の中に潜んでいるとすれば
僕達は何処にもとびたてない愚かな鳥にすぎないのかもしれない
月の満ち欠けにいのちをふきこむものが風だとしたらならば
僕達の望楼は遥かな砂漠の果て ....
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