みゆきちゃん、みゆきちゃん、一緒に帰ろう
おさげの髪を揺らして少女は誘う
茜色の夕日が窓から差し込み、教室のそれぞれを焼き付ける
饐えた色をした机や黒板にノスタルジィを香る歴史も経ていな ....
現れ方がね最初ストーカーかと思った
わかりにくいよ うんと悩んだよ
あなたとあなた以外のことを想う日はないのに
いまは一人で、ずっと一人のつもりです
思い出にすがるのでなしに だけど
思い出 ....
書き連ねたその名が
細波となって 寄せては返す
好きだ 好きだと 漏らした声
海に降る雪 静かに跡もなく
わたしは溶岩
死火山の 抜き盗られた{ルビ腸=はらわた}
灰の伝道者だった ....
久しぶりに現代詩手帖を読んだら
なんにも響かなかった
という詩を読んで
なんにも響かなかった
というループ詩を読んで
なんにも響かなかった
というツイートを読んで
なんにも響かなかった ....
藤井四段の連勝を止めた
佐々木五段に注目が集まりだした
佐々木五段もすぐに負けるので
次は佐々木五段を負かした相手が
注目されるのだろう
それが繰り返された結果
結局羽生善治に行き着いて
....
夕焼けを信じます
とても遠くて
あたたかいもの
まいにち見ていても
絶対にさわれないもの
すべての
つくられたものを
だいだい色に
染める絵の具です
女を
男を
....
靴紐を結び合った時から
運命は重たい辞書のように
座るのではなく歩くものなんだ
灯りの付いた家に帰る事
大切な写真が増えていく事
僕が思うよりも君はずっと
真っ直ぐな生き方を選んだ ....
光に
射抜かれた
夢と現の間で
光が
私を射抜いた
夜が明け始めて
キ
ヅ
ク
ト
私は光そのものとなり
白く発光する薄いプレートとなり
浮 ....
説得したい。
説得。
説得した。
友達は
窓なんか開いてしまいました。
そして鳥籠なんかも開いてしまいました。
可哀想にしてるトリっぽいのが..いや鳥がアバラみたい ....
宇宙の裏側にいこう
この世にいると君はあざだらけだから
僕も泣いてしまうから
狭いけれど一緒にそこへ行こう
そこで背中を合わせて座ろう
手はつないで
だけど顔は合わせずに
空から ....
カブトムシが好きだった
だい好きだった
まるで玩具の様に
ひもをつけ
遊んでいた
息子もカブトムシが好きで
カブトムシをとりに
よく出かけた
ゴキブリも ....
寝る子は育つと言うが
朝起こしても
眠り続ける子は腹立つ
遅刻するから
迷惑かけるから腹立つ
いやいや
親の言う事をきかないから
親として認めてもらえない
自分に腹が立っている
土のかたまりを
こねくりまわす
わたしの指と手で
わたしの魂のすべてを
そそぎこみ創る
神が塵から
人間を創造したように
わたしも
創作する
無になりたくて参禅したんですが
無になれますでしょうか
無理です
生きているかぎりは
しかし
とらわれないことはできます
一部を全部と思い込むから
とらわれるのです
....
おまえは既に死んでいる
と言うと、大概の自称詩人は
「こいつ、何言っちゃってんの~?」
とバカにしたような声を発するが
実際、言われた自称詩人は
2週間以内に
自宅アパートで首吊り死体 ....
目の前に砂浜があり
海が広がっている
新しく建て直された旅館
清潔な雰囲気が
以前よりも強まっている
建て直す前のほうが良かった人
建て直された今のほうが良い人
宿泊客が増えたり ....
花弁が散り際に吐いた赤い呪縛。
自由は青い額縁の中にある。
生き苦しさには最良のグレーを捧げ、
人生の愉悦は黄色い生物の口の中。
理解を包括した若草の懐にはナイフが隠されてい ....
アジャマ チップ スピンナロー
アジャマ チップ スピンナロー
燕は繰り返し飛んで行く
ヨイガニハ ニーハニー
ヨイガニハ ニーハニー
蟹は窓辺を鋏でノックし
ケウサケウサマ クサラサク
....
あしたの天気予報をテレビで眺め
ちゃぶ台のうえのビニール袋から
隠元をとってはへたをとり
ざるに放り投げてゆく
あしたは夕方雨が降るらしい
隠元は ....
記憶の彼方に浮かぶ一艘の客船は時を巡る。
大海原は凪いでいる。
トランス状態に入る前の静けさに音楽は語る。
安らぎはいまだ訪れはしない。
多少の情緒不安定は正常だ。
海は ....
やさしいよりも 強い人になりたい
もの判りがいい人よりも 頑固な人に
なりたい
笑顔が絶えない人より 涙見せる人に
なりたい
許されるより 許す人になりた ....
学校の帰り道
野イチゴが揺れていた
あの子と
つまんで食べた
ランドセルを放り出し
寝転んだ
見つめ合い
笑いあった
夏草の匂いがした
空に向かっ ....
戯れの猫が二匹
首を伸ばして寄り添っている
コンロの上 いや違う
それじゃあ 食べられてしまうでしょう?と
お小言言いながらも 唇は歪めて笑う
勿論 口角は揚げる方向が一番だから ....
( 自分はねえ
ひと味ちがうんですよ )
が 会話の節々に
まき散らかされた
終電後の居酒屋の
埃のたまった換気扇を
ぼんやり見つめ きみは
タバコの煙にポエジーを
感じる ....
理想と現実が重なって
閉じたアサリになった
あおくて深い
あおくて深い
海の底で二人ぼっち
黒い気持ちを吐き出そうとしたら
あわになって消えていった
あなたの言葉もあわになって消えていく
やがて夜になり視界不良
....
○北朝鮮制裁「圧力強化」
○首相の「丁寧に説明してまいります」
○官房長官の「問題ありません」
冬が冬を抱くかたちから
噴き出るように羽は生まれ
冷えるばかりのけだものの声
一本の線に遠のいてゆく
永く細い針の重なり
薄く紅い流れのひろがり
目を閉じ ひらく日 ....
おかえりって名前の作家がいるんだけど
Twitterのアカウントはokaimhomeで
ただいまって言いたいからこの筆名にしたのかな
って思ったりした自分でおかえりって言える人は
いつでもただ ....
アイデアも技巧も尽き果てた
頭に絡みつくある思考回路
そいつがおれのペンを折る
何を書けばいいのかわからない
形にならない感情を
大学ノートに叩き付ける
おれは怒っている
おれは悲しんで ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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