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四月
南風に街が洗われていく
風が強く
烈しく吹くほど
街がきれいになる
風の後に
雨が叩きつければ
申し分ない
その後を
太陽が照りつけて
干す
そんな美しい街を
....
継続こそ力なり
小学生2年生のあの日から
ご飯を抜いた日はあっても
オナニーを抜いた日は無い
ヌクのを決して抜かなかった
小中高の修学旅行のときも
部活の合宿のときも
高熱を出し ....
夜の一室で
ガムを噛みながら
バーボン
ときどき岩塩
ずっと坂本龍一
俺こそ神様のハードルを勝手に下げていないか?
俺こそ神様からのアドバイスを実行せずに失敗を ....
時間が満ちて
視線が交錯して
笑い声を交わし
そこに湛えられる空気を
ゆったり沐浴する
ここには愛が満ちている
かつて渇望されたものが
惜しみなく降り注いでいる
私は星を思う ....
眠い。抱っこ。抱っこ。
あなたが眠る前に腕枕を甘える。
うん。抱っこしようね。
痺れるのを覚悟で腕枕する私。
ぐっすり眠った隙に、腕を抜く。
愛おしい気持ち。
死ぬ間際の呼吸を想像した
想像がつかない
生きているだけで活きていない自分が
履いているスニーカーの靴底のすり減り
を
脱いで眺めた
鏡を見るような眼で
そこに写る言いようのないさび ....
朝ドラが腹立たしい
今までこの脚本家は
頻繁に聾唖者が主人公の
ドラマを書いているが
今回の主人公は
片耳が聞こえない設定だそうだ
こいつにとっては
障害はファッションであり
....
かなしくて起きた
起きたらあたたかかった
どこでそんなに
暮らしたんだろう
過ごしたんだろう
どこであんなに
かなしくて起きた
起きたらあたたかかった
....
気温が上がると
芽が出てくる
草が出てくる
蚊が出てくる
蝿が出てくる
水虫が出てくる
気温って不思議だなあ!
また春がきた
あたたかな陽光に
透ける新緑
新たに芽吹くものたちの息吹き
生まれかわることのない
私のまわりで
愛を直視して、みせて
僕が君を好きな理由を
勢いにまかせて、告げようとした。
私もそうなの、と、
味のないガムを吐き出すより早く
目も見ないで言ってくれて
好きな理由を言わ ....
その女は髪を切ったぐらいで
身軽になったという
なくなった後ろ髪の
あった部分に醜い昨日をみる
そうだね
かわいくなったね
みんなは言う口々に
その女の去った後には
少しの ....
О
鳥の囀りも
夏が近づくと
野から
森の奥へと
移っていく
そこだけ
宝石箱を開いたように
光っている
О
О
あまりの
侘しさに
口笛を吹いた
すると
周りで騒いでいた
鳥が
黙った
О
「片付けをしない」のか
「片付けができない」のか
これは
新しくて古い古くて新しい
哲学的大問題である
今朝も
ワイフと議論となる
О
春の野原で
寛ぐ兎が
見え隠れしている
長閑な
春の日といえども
全身を曝してはいられない
小心もので臆病な
野の生き物
その兎が
渓谷の十メートルの激流を
跳んで渡 ....
誰もいない夜に話す
誰もいない国に暮らし
夜のない国に住み
誰もしらない人と
誰もしらない言葉で
どこでも無い場所に住んでいる
彼女のいる部屋で
あるいは彼女がいること ....
7月7日7時77分 ゆっくりと動き出す
睡眠薬を貪って
それまで寝ていよう
中毒にだけはならないよう
刻々と刻むは時にあらず
剝れた竜鱗なのだから
予想通り
クソみたいな自称詩人が
大量発生してきているが
自分の手で始末するのは
正直言って面倒くさい
もう少し我慢すれば
連休後ぐらいに
「やっぱりダメ人間に
行く場所なんかないのね ....
束の間の輝きが水面に射すと
魚は 眠らない営みにリラリラと
言葉を浮かべ
手に取ろうと揺らめく影を砕いて
その光の枠を抜け出したまま
ほんの夏の終わりの方まで滑ってゆく。 ....
最近はお金があっても楽しくも嬉しくもない
心をどこかに忘れてきたような伽藍洞で
昨日は地震があっ ....
言葉の星が
星座を創った
きらきらりきらら
神話が熱を帯び
胸に光っている
さらさらりさらら
私は欲してしまった
寓意の中のあなたを
たらたらりたらら
夜が明けてしまえば ....
私の好物はリンゴ一択です
リンゴのためならついつい
現実リンゴだけではなくて
仮想リンゴにも手を出して
無限の仮想世界に浸ります
仮想世界でたくましくても
現実世界では存外脆弱です
....
ケチャップが人差し指に付いたら
誰かが舐めてくれたはずなのに
パパとママがいない台所は
甘酸っぱくて思い出に酔った
きっと一度はポケットに隠した
好きですなんてどの星にもある
遥か ....
霧雨と、海の匂いと薄い雲
みどりの針
風向きを解いている
世界は、計算するあてもないかのようです
厳しい風雨に擦れた跡を渡ろうとすれば
みどりの針がいっそう震える
道を忘れたの ....
ある山村にオツナさんという
一人娘がいた
オツナさんは
年ごろになると
エイキチどんという
親を早くになくして苦労していた青年を
婿に迎えた
オツナさんは田畑仕事へ
エイキチどんは山仕 ....
昔々の話だった
緞帳が上がり、死が溢れ出した
この学園に人間は居ない
すべてが女子高生になる
物質が歪み、魂が捻れる
緑色に燃えさかる流星群
なにもかもが喪われ
....
外は天気が悪いので出かけなかった
ただ 夜のほうが 心は落ち着く気がする
誰も部屋の中のように関わり合いは求めてこないから
僕は 昼頃 肉を買いには出かけたけれど
氷に塩をふり ....
どこからも誰からも愛は届かない
心に刺さった釘はずっと刺さったままで錆び初めていた
痛みに勝る生の実感はない
研ぎ澄まされた神経の尖端に抑圧された時間に
私は実体のない感情をたたえていた
左の信号機の下
信号待ちの黒い傘のなかに
髪の毛乱したあの女がいる
憎しみの眼つきで
フロントガラスごしに
僕の目を焼こうとする
さらさらと降る小雨のなか
小さな涙粒のよ ....
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