真綿で頚を
絞められるほど
清しいことはない
出会った時の君のようです
SNSで掛けた言葉に
驚きもせず飛びつく君に
小田急線が音をたてて
過ぎて行きました
恐れを知らない子供のよ ....
無害の証明を求められて
No, I don't have a gun.
ということを見せるために
全裸になった少年が
次の日に見たのは
病院の狭い白い部屋
いささか物理的に過ぎたか
....
昔日本を訪れた外国人旅行家は
教育の場で体罰を行ってはならないと
記していた
忍びの血を引く高潔なこの子らに
そんなことをすれば
屈辱と恥辱はいずれ
社会に仇なす仇敵という形になって
....
手紙が書けない私は
命がないと知らせたい
いつか死ぬか誰も知らない
なんて意地悪にいう涙
信じない嘘つき束縛
家が居場所なの
焼きもちやきにほほえむ
痛い ....
舌にさらさらとした、苦み。
冬にも、汗をかく。
そんなこともわすれていた気がした。
部屋中にふりまかれた、たがいの匂いの交配。
季節にはシンプルな獣であれば、うつくしくいられるのだと、悟っ ....
オナカスイタ
の後につづけ白米の塊の雲
悲鳴の前にうれしみは見当たらず
ココナツカレーのおいしさだけが救い
ひとさじ掬っては運ばれるオイシイが
溢れないように咀嚼するよ何度も
席を外してく ....
自分が虫になったと知った時
グレゴール・ザムザは紛れもなく人だった
グレゴールの家族が彼を虫として認めた時
それは毒虫以外のなにものでもなかったが
作者は残酷な創造者であり
読者はこころ ....
ただ大人しく眠っていたいだけなのに
あれやこれやとツマラナイことが降り積もる
見ないふりができないから
こなしていかなければならなくて
結局一日中奔走する
身体も心も休まることなく
ただヒ ....
私より苦悩している人もいる
こんなちっぽけな悩みで
へこたれていては格好がつかない
――――――――――――――――――――――――――
私は他の人とは違う
私の悩みを共有する人はい ....
ころんてるぷるぷすなば
まくしたてねんなまんかり
とろっぷちゅっちゅっちゅう
ぺろんなはてなくわがたいろ
したカミナリになれ
まどなんかなれなれいんな
おぼうおおぼぼろりりげす
ざろ ....
小春日和の週末は
外に出たいと翼が泣く
翼の持ち主である私自身は
外出するのが億劫で
特大アンケートに答えてる
どんなに翼が泣こうとも
出掛ける場所が見つからない
小春日和の週末は ....
アパートで赤マルを吸いながらビールを飲む
昨日はライブで新曲を披露した
もっぱら宗教を曲にする
神や仏が娑婆を作っているから
ライブは成功皆盛り上がった
中には俺に5万円渡してきたブスな女な ....
足したあとで引いた
寒い店で電気ブランを飲む
夜の新宿 昔の女の耳の形で
魂は柔らかく{ルビ凝=こご}っている
お前には情熱というものがないと云われた
....
辺りは暗がり
今宵どうしても
太陽に会いたいのだけれど
おてんとうさまは ゆるしてくれない
代わりに
お月様が微笑んだ
不思議な夜
すうと音がして
棚引いているのは雲
明 ....
女は
かわいいところがないと
もてない
どんなに美人であっても
男も
かわいいところがないと
もてない
どんなに強くても
ちょっぴりからかいたくなるような
かわいさがたまらない魅力と ....
少しだけ人になる人
背のびをして
外を見る
雨の花がひろがっている
光は近く 遅くなり
音は速く速く伝わる
何もかもが光ではいられない
水の水の水の底まで
....
晩秋の高原に吹く風が肌に冷たい。
今は昔の心をもって現実を生きている。
求める事も縋る事すら許されない。
寂しさは明けては暮れてゆくものだ。
退きながら遠景を見ている。
....
蒲公英の繊毛には色がある
白色は視覚化されるが
赤、青、紫、橙は花の妖精しか見ることができない
その色によって着地点は既に決められている
人間の心も同様である
人間の妖精は太古に滅んだ
....
好きな散歩道
紅葉の深まりを
眺めながらゆっくり歩く
時間を忘れられる
眺めているだけで楽しい
秋の物悲しさ
忘れさせる山々の紅葉
心に描かれる美しさ
何度見ても飽きない
....
小学生の郁子ちゃんが
書店で働いていたので
警察に踏み込まれた
「俺が店長の川山だ」
「俺が警察の山田だ」
合唱「野生の馬」が流れる
合唱「紀の川」が流れる
合唱「ヒカリ」が流れる
私 ....
雪の街を歩きたい
ってあなたが言ったら
本当に降ってきたあの日
わたしは応えなかった
降らない街で
本当に降って
雪は
きれいでした
綺麗だった
降る音も
確かに聴いた ....
君のことを想うと
気持ちが
懐かしくなる
君との夏はついこの間のこと
なのに(だから)
君のことを想うと
しゅーっしゅーっ
モノクロームでしか掴めない
古い蒸気機関車の写真 ....
夜はまだ浅い
通りは静寂だ
ドアが開きドアが閉じる
そのあいだだけ
店内の喧騒が通りに溢れる
闇が深まる
夜はまだ浅い
期待が大きい分、失望も大きくなる
まだ柔らかいアスファルトに ....
重くのしかかる目蓋は熱く
眠気を充満させる
頭が揺れる
カクン
カクンと
前へ
後ろへ
赤ベコのようであろう
頭が上方に持ち上がるたびに
束の間
目が冴える
....
1
硬質ガラスの瓦礫、量子力学の悲鳴…空っぽの巨大な培養液のカプセル、デジタルラジオにはノイズの概念がない、なにも拾えない時間には探しすらしない、「信号がない」と、小さなディスプレイに映し出 ....
夢中になていた頃を思い出したくて
純粋に夢を追いかけていた頃を思い出したくて
古い引き出しの中をひっかき回し
古いアルバムを必死になってめくる
心の底から沸き立つ想いはいったいどこへ消えてしま ....
日々洪水 窓の外で
右往左往する色たちを
ひとつも自分のものではないのに
愛していた
しらない街でも 深い森でもなく
自分の家の扉のまえで迷子になった
しっているはずの壁の色も言え ....
中国の国家主席が
サイだということを知った
所謂サイ高指導者だ
サイカクある人物なのだろう
顔を見れば分かる
煎じて飲めば
万病に効きそうな
顔してるもん
生成りの色をした花の大群が
憎ましい笑顔を
ころそうとしてたよ
悲しくて泣いてた
と自分でゆうているぶりっこな自分は
正直言って明日死ぬのか何年後に死ぬかわからないけれど ....
亀有に住む妻の友から
宅急便が届き
段ボールを開ける
ぎっしり入った愛媛蜜柑の
一人ひとりが太陽の顔を浮かべ
手を突っこみ、皮を剥き
(つややかな汁は弾け)
うまい――思わず目を瞑る ....
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