ママは言った
もしも困った事があったらスターシューターにお言い。人の住んでない星をひとつ落としてくれるから。その星が流れている間に願いが叶うように祈るのさ。お祈りが終わったら、報酬の『夜の虹』は必ず ....
あなたが燃やしているそのいのちは未来から来た意思だ、透明な決意が風に吹かれて日溜まりをつくるのだ、あなたよ、あなたよ!どうか光ってくれ、アンドロメダから落ちる影を美しい歌声で掻き分けてわたしの愛する熱 ....
舞い散る雪の冷たさが
身に沁みて凍えそうなのに
得をした気分になる
物珍しさがそのような感覚をもたらすのか
稀有な白さの仕業だろうか
それとも結晶に住まう妖精の成すことか
原因は特定できな ....
心の隙間に冷たい空気が流れ込んだのは
中が温かくて外が寒いからだっぺ
ごくごく当たり前の現象が
起きた訳さ
人間の心ってやつは
難しいようでそうでもなく
簡単なようで複雑だから
....
僕
すっかり忘れてしまった
さびしんぼうの夜が
ひざをかかえていた
翌朝
鏡の中の目は赤かった
獏
すっかり忘れてしまった貘
の夢を食べた僕の夢
....
俺は俺じゃなく人間になったのさ
だから人間らしくしないといけない
人間になった今
俺はもういない
腰痛で動けなくなった私の顔面に跨り
余裕たっぷりの顔で放尿ぶちかます女神は
中条あやみさんみたいな感じの子でいてほしい
いや むしろなんかもう最近はあれですね
20代の子はだいぶみんなかわいく ....
肛門の横に出来物ができて
そいつは日に日に成長していった
私は古今東西のあらゆる薬で
出来物の育ちを止めようとしたが
しかし出来物はどんどん育って
いまや立派なレディに成長した
お誕生日お ....
平昌オリンピックを
平尾昌晃追悼オリンピックだと
信じて見ていたが
最後までカナダからの手紙が流れず
畑中葉子も出てこなかった今
特に思い返すこともない
ただひとつ
言いたいことがあ ....
季節の変わり目に痛む傷は
誰かがそっと舐めてくれたら良い
願い事をぶら下げた耳たぶの
真っ赤な祈りが少し恥ずかしい
ララバイバイ君の鼻歌と
さよならの印は胸の中に
抱え込んできた想いは ....
結局のところ
私は自称詩サイト界隈をうろついて
不幸な境遇をだしに
バカなおばはん自称詩人を誘き寄せ
飯と一発を狙っているだけなんだ
通り魔的な犯罪を除けば
被害者にだって
何らかの ....
世界の感情は欠伸で眼を覚ます
光りが差し込む窓の明かり
朝は鈍感に風邪を引いている
透明な色をした黄ばんだ細胞
包み込む鉄筋を纏った人の吐息
増殖する満員電車の人混みに
平和な雑踏は天 ....
くすり、
笑うのだ なにかが。
ほら また 小さく。
虹の根元を掘っていると かすかに 聞こえる。
やはり、今日という日は、なにかを捨てる日だと、笑うものがいる。
佇む風は とまどいを隠 ....
冬がゆらゆらと揺れる
わたしはふいに目的地を見失い
悠久のむこうに行くべきではなかったかと
そして何らかの高貴な食物を
聖なる酒を
勝ち取り持ち帰らねば
ならなかったではなかったかと
....
トラブルをしょっちゅう起こす人は
起こしたくって起こしているんだ
きっかけはなんでもいいんだ
そういう人は
なんにもないより
トラブルでもあったほうが
いいのだ
一種の鬱晴らしだ
まわ ....
退職後は
退屈に耐える力が
つきます
老後は
さびしさに耐える力が
つきます
丁度いい紐がなかったの
言い訳じみているけれど本当の事です
ふにゃふにゃの精神に健全な身体
突然の停止を夢想してみても
今日の心臓も元気ハツラツ
どの方法がベストでしょう?
スレッ ....
はぐれた鳥の影を追って帰り道を失う午後、時計屋の入口の上の壁に張り付いたアナログの文字盤は大嘘をついてせせら笑っていた、ハレルヤ、いつもより少しだけ暖かいものだからテレビのキャスターは微笑んで ....
雪が沢山降ったら
お気に入りの
傘も意味がないから
お外には出ないで
お家の中で自称詩を綴るの
例えば
こんな自称詩
「乾燥」
私の足は
乾燥を知らない
冬の海でも ....
幼い頃 自転車で潜り抜けたのは
大きな世界
低い位置から見上げた大人達は
もっと偉大に思えた
今 こうして 眼下に広がる世界を 眺めるにつけ
登頂した 全ての山と 尾根の流れを ....
乾いた空気の冷たさ
石畳の歩き難さ
とおに忘れていた
二月は一番寒い時期だと
底冷えのする
身を屈めてしまうほど
風に吹き付けられ
行き交う人は
愛想がないのに
すれ違う人の ....
思い出すと 苦しいことがある
顔向けできないこともある
恥ずかしくてのたうちまわることがある
いたたまれない時もある
それでも どうか
過去の 背伸びを蔑まないで
明日の自分 ....
sと神保町で会った
特に何も買うわけでもなかったけれども
昔は古書が並んでいた店の棚には エロ本ばかりが並んでいた そして
昔より目についたのは写真集とアート作品の本屋ばかりだった
....
締め切りが二日ズレただけでも
対応しづらいし首も痛む
そんな2017年12月27日だった
なごみすぎたのが原因なのか
血が充満しすぎたのが原因なのか
分からないながらも
天も迂回して行く中 ....
ミルク色の波が打ち寄せる
甘い浜にね
真珠がコロロンコロロンと
いっぱい ころがっていてね
カリリカリリと 齧って飲み込むと
うんと 力いっぱい
泣けると ねむいの
みん ....
顔を背けながら
俺はお前を愛している
お前も俺を愛している
私は貴女を愛している
貴女も私を愛している
殺しあうように絡み合う双頭の蛇で、狂うように罪の果実の香に犯されているのを人々 ....
ぼくの住む近く低くに
はんぶんの月が西の空
はんぶんの月
見えていないもうはんぶんの月
宇宙くうかんにあるまあるい月
実体はひかる
ぼくの住む近く低くに
....
木の椅子に座る
カウンターに休む
ブレンドを頼む
眼を閉じて一口
珈琲屋に行ける
珈琲屋に行けるのはいつだ
黒砂糖が光る
いれないけれども
賛美歌が流れる
知らないけれども
珈 ....
隣の部屋のうたう女
廃品回収と灯油販売の
トラックが華を添える冬の
低い位置から差し込まれる光の
中心でたわむれる埃
コンビニ前に止まる車
アイドリングストップの
マナーを声高に訴え ....
二月の
雨が こおっていく
あなたからの 一時間未満の
電話からの ことばからの
つめたさが こおっていく
ひとつも
かなしくない
ふるえ ....
982 983 984 985 986 987 988 989 990 991 992 993 994 995 996 997 998 999 1000 1001 1002 1003 1004 1005 1006 1007 1008 1009 1010 1011 1012 1013 1014 1015 1016 1017 1018 1019 1020 1021 1022
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