あなたの正義はいつでも研ぎたてだ
あなたは祖国の問題に敏捷に反応しながら
その刃は飽くまで内側へ
あなた自身に向けられた
あなたはいつでもあなた自身に試されていた
もっとも厳しく鋭く重い ....
コーヒーは苦かった
ビールも苦かった
君のも苦かった
みんな我慢して飲んだ
だって背伸びをしないと
水面に浮上できなかったから
細い夕陽が差し込む
放課後の体育倉庫
湿ったマットの ....
花粉だけは差別しないでよってくる
鼻から出る水に酔う
あなたも?わたしも に
すぐできる同盟は
すぐ壊れる季節とともに
なみだでゆれるひとみ
ゆがんでみえる世界はきれいですか
....
パチン 割り箸割って
食べ物を運ぶその手が
途中で止まる
カキカキ シャーペンの芯出して
罫線に沿うように走らせるその手が
途中で止まる
カタン 遮断機は下りてきて
全てを振り切 ....
愛がなくても
結婚はできる
愛がなくても
セックスはできる
愛がなくても
子どもは生まれる
愛がなくても
子育てはできる
愛がなくても
夫婦関係は続けられる
愛がなくても
介護は ....
掌から零れ落ちた幸せを
慌てて拾い集めようとするけれど
砂上の楼閣の如く
脆くも崩れ去り
風に浚われ跡形もない
立ち竦む 過去と未来の狭間
砕け散った心だけがその場に囚われ
視界を阻 ....
暗く静かな山の上の夜、
キャンプ場のテントを出て
なにも考えなくていいしあわせを見上げる。
25時なのに、気分だけは絶対青空のような星空の下。
それでも悪夢への眠りいざなう虫の声や ....
あなたと過ごす
日々の流れから解き放たれて
ありのままの状態で向き合う
今日は外出せず過ごす
時間を気にせず過ごす
どんな過ごし方しても
あなたといるだけで
楽しさでいっぱいにな ....
乾かない涙があって
滴る小石に苔が生えて
癒えることのない悲しみを
しみじみ眺めて
また、
滴り落ちる
左の肩が下がらない
痛みはない
下げたいんだけど
下がらない
理由は分からない
それ以外に特別なことはない
引っ張り糸もついてない
寝違えた訳でもない
下がらない左の肩 ....
どのくらい遠いの
空と海くらい
どのくらい離れているの
カストルとポルックスくらい
あなたから見えるの
僕からは背中が 微かに
どのくらい待つの
きのうまでずっと ....
結局、私は、詩を書いている。筆を折れと他者を糾弾した、その指で。
結局、私は、詩を書いている。筆を折ると自らの首を絞めようと、自らの口を塞ぎ、心を汚した、その指で。
醜い、醜い、その指で。 ....
おかえりなさい
こんばんは
おやすみなさい
こんばんは
かなしいけれど
たえてます
みんなしあわせに
ひとらしく
あったかく
ひとらしく
....
アフリカへと船を出すのだ
絶望の北風を帆に受けて
たどりついた先で
乾いた大地を潤すのだ
うずくまる彼の悲しみの雨で
そうしてぬかるんだ彼の足跡に
種を蒔いてゆくのだ
種 ....
働かない
家事もしない
子育てもしない
しかし金はある
旦那には権力もある
そんな女房が
まともだったためしがあるか?
江青と同じじゃねえか!
まあ、
ろくなことはしねえ ....
公文書の書き換えなんか
屁でもない
出来ることなら私も
戸籍謄本の名前を
ゴットフリート・ダイヤモンドバーグに
妻を広瀬すずに書き換えたい
でも出来ない
何故なら
私は大したことな ....
霧に包まれた
他人の心の造形を
誰かが見てみたいと言っている
人は形にこだわる
人は型を信じる
人は直視したがる
人は何でも欲しがる
人は、、、、、
一番大切なものは
霧の中 ....
あれから七年、今日も立川行きの快速に乗っています
いつだって反対側のホームに渡ることができるけれど
ルーチンになった行動に、諦めが付くようにもなる
あの頃を取り戻したみたいな窓から滑り込む沈 ....
施設に入っている奈良の叔父さんの夢を
見た
叔父さんの夢を見たのは
初めてだった
叔父さんと二人で電車に乗って日本海の方にある
叔父さんの別荘みたいな家に向かう夢だった
とても楽しい旅だっ ....
フロム・メキシカン・トゥー・ユー
香りが近づいてきたのが分かるかね
ひれ伏す時間がやってきたのである
ジャンバラヤ様のお通りなのである
感情のひだに浸透する些細な揉め事
先を決めてしまっ ....
おかしくならなければいいけどね
そうなれば流せばいいさ
簡単にいうけれど
かかかかか
暗い明け方に響く幾条の鳴雪
童心から帰還出来なくなったようで
手鞠歌
ヒトフ ....
ゆっくりと流した涙を
重ねて作る 水たまり
溜まり過ぎて 川になって
何れ海へと 向かうから
塩辛い理由を
そんな風に
考えることにした
海の中に浮かぶ 二つの島を
....
何か問題があったら
考え抜こう
何か悩みがあったら
考え抜こう
悩むよりも
心配するよりも
どうしたらよいかを
考え抜こう
考え抜くところに
人間の偉大さがあるのだから
心に色をつけたら
きっとカメレオンみたいになってしまうだろう
心に色がついたら
もしかしたらその正体つかめるかも知れない
でも
果てしない密林の奥に隠れたカメレオンは
回りの環境に同化 ....
クラクションはたった一度だった
きみはそれ以上
もうどんな歌をうたうことも出来なかった
雨はうらみごとのように降り
夜は馬鹿みたいに目かくしをした
なにもかも手遅れの明けがたに
残 ....
コンクリートの打ちっ放しで出来た建物が苦手だ
無個性で画一的なスマートフォンが苦手だ
人間の脳が複雑な曲線の集合体である以上
直線と角だけで表現しつくしたと思うのは
人間の傲慢と怠惰だ
....
我が主、瑠璃の海から生まれ出で
螺旋の円を描きながら、虚無の大地に降り立った
私以外に誰もいない
私以外に誰もいない
私のために 私のために
今の今まで生きてはみたが
....
自由に描いていいよ と
渡された広大なキャンバス
だけど所詮は有限な面積に
決められた色と形しか描けない
不自由な絵に意味は無いのだ と
汚れた手で引きちぎってみせた
四角に囚われ見え ....
魂をいためた旅人は
いつも詩を口遊み
誰かの幸せを
海のように祝っている
わたしは彼の肩に宿った
透明な神様に
厳かに頭を下げ
旅の無事を祈る
ああ、どうか
美しいうたのなか ....
年増の看護師に
血を抜かれるように
抜かれたい私は
否応なしに
身体に触れて来る
看護師の尻を撫で上げると
予想していたよりも
深刻なリアクションだったので
笑い飛ばすことも出来ず
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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