朝の薄い明かりとともに
四方八方から鳥が鳴き始める
少しずつ開き始めた花がある
ひっそりとひらめいた理性がある
何も残すことはない
すべてを未来へ展開していけ
鳥の鳴き声は雷雨のような
....
その昔、ロックンロールがまだ不良の―不良の、なんて括りもどうだろかいとおれぁ思っちゃうんだけど、まあ要するに、そのあれだ、誰が言ったか知らないがセックス・ドラッグ・ロックンロール、なんて、つまるところ ....
時間と空間の間をすり抜けていけたわけではなかった
庭の隅に鬼灯の袋が紅く色ずいていた。
佐代は十三歳。彼女が棲む界隈では名の知れた商家の一人娘だった。
噂では、両親の間の実子ではなく何処かの未婚 ....
真夜中に目が覚めると
襟足がしっとりと冷たくなっていて
そんなにも暑かったのかと自らを疑う
喉に渇きを覚えるも寝ぼけ眼で
頭と足とを入れ替えるように
寝床の中でもそもそと蠢く
窓の ....
水族館で
観賞するような恋に
落ちていく
落ちていく
水面下へ
ゆっくりと
ゆっくりと
波紋は
ゆるやかに
ゆるやかに
優雅に泳いで
赦すように 微 ....
絶望の川を歩く
希望の虹を垣間見ながら
きらめく星の歌は誰の為?
夢の破片は朝には雪のように
命を想った時から苦しみと悦びを覚えた
愛の言葉が時の数だけ放たれる
別れが歩む度に増えてゆ ....
夜にはあれほど潤んだ月が
今はただ白く粉っぽい
褪せた青いテーブルクロスに置かれたままの紙切れ
書かれていない恨み言
呼吸を忘れた小鳥たち
見交わす一瞬の生と死を包み込む愛が
朝に急か ....
罪と言われたって
後ろ指さされたって
愛は止められない
届かぬ愛なら
なおさら
そう考えがちな
ストーカー予備軍の
自称詩人にアドバイス
会いたくなったら
自分で抜きなさ ....
あと一歩が届かない
あと一歩が踏み出せない
あと一歩が遠い距離
たった一歩が憎らしい
あと一歩
あと一歩
あと一歩で君が振り向く
冬には 春を想い
夏になると 秋の到来を
呟いて みる
その日 その日の天候に
むなしい注文を 繰り返して
....
僕はヤクルトレディが毎週来るのを
楽しみにしている
レディといってももう中二の子持ちだ
ワイフがいない時は
少し世間話もする
ワイフは生協のお兄さんが毎週来るのを
楽しみにしている
来る ....
隣の工場の煙突から出ている煙に悪臭と目の痛みを感じる。
いったい中で何を作ってるんだ。
パートで働いている食料品物流センターの敷地内の道路は路面の照り返しが半端なくて、一日中屋外で作業してい ....
群霧の鳴きに 蒸しのあたえて
熱は帯び 歩は進めの 空は無く
虹彩映えて 伸ばす 立ち跳ねる光の尾を繋いで
渡りは出来ず 辺の温まをなぞる
ふと想い 詠む文の青きに また
ここに ....
一度飽きた玩具は分解して内部の構造と仕掛けを知りたくなる
知ってしまえば最早何の値打ちもなくなるのに
元の形に戻す情熱は持たなくて
まだ子供だから赦してあげよう
子供のすることに一々腹を立 ....
ため息はこぼれるまえにのみ込まれ
地下鉄の風はまぼろしを吸い込んでしまう
それはここにあるのに
なぜ世界をみようともしないの?
スープ皿のふちにしがみついている言葉
噛み砕いておいてはき ....
触れる、
それだけで世界がやさしい光を帯びていくその時に、
わたしは目を開いていたい。
わたしのすべてを使って、
おまえの重さを、柔らかさを、温かさを、
はかるように、ためすように、たし ....
世界は夜に浮かぶ星
心はあたたかなものを求めるのを止まない
明りのともるところに人はいる
歩き疲れて痛む足
傷ついてもひねくれまいと思う想い
明日を信じる力はなくても
時は受け入れて行こう ....
ぼくは人生で何度目かの後悔をする
もう二度と人間なんて信用するもんかと
頭を垂れて天気を確認する人たちの群れを
他にどうしようもなくてただ眺めていた
ふときみのお気に入りの水筒のことを思い ....
ドアを開けて微睡みに逃げ込む
光も眠っている夜中と朝の間に
環状線に揺られ運ばれる暮らしも
同じようにひたすら円を描いている
「生きる意味を探す旅」なんて特別じゃない
毎日を未来に ....
ピアノのレッスンをサボった後の
指は硬くて心は頑なで
いつもの道とは違う歩き方
さよなら僕の練習スタジオ
メロンパンひとつギュッと握りしめ
食べこぼしをずっと落として来たよ
夕陽が ....
とても暑い
まだ梅雨が明けていないというのにこの暑さ いざ夏本番になったらどうなってしまうのだろうか・・・考えるだけでも恐ろしくなる
暑い時によく聞く表現「溶ける~」
これ若い女の子とか ....
世の中は
書いてある言葉や言われた言葉を
信じることで成り立っている
一万札も書いてある言葉が
信用なくしたら
ただの紙切れだ
悪いやつは
これを悪用する
僕の田舎には
割り当てという強制がある
各種行事参加割り当てだけでなく
募金までも割り当てだ
割り当てという安易な方法をとっているかぎり
見直しや工夫は望めない
そこからは発展は生まれない ....
つばめの夫婦はヒナを育てています
互いにエサを運んできます
なんどもなんども
ヘビはその細いカラダで
壁を伝ってきます
食べるものがほしいと
そのヒナがほしいと
わたしはつばめが ....
もしかしたら
地球の反対側では
自分の全く知らない女と全く知らない男が
唇をかさねてお互いの舌を絡ませているかもしれない夜だ
貴女は私の想像の美女
想像の及ばない現実の部屋で眠ろうとして ....
江夏豊の剛速球を受けて
今日は何時もよりジェイソンだった
畑の帰りに
高ぶるスタンドに
配管工の私はチューブをいじくり
ディープインパクトを走らせる
馬よりも前に聞いて居た
揚羽蝶
....
サッカーで
相手のゴールが決まった瞬間
キーパーやディフェンダーが
審判に向かって
一斉に手を挙げるのが嫌いだ
こいつら、何を主張しているんだ
オフサイドか
はたまたハンドか?
全然違 ....
ただしい農場では
ただしい青果が生産され
世界をよりただしくしてゆくのだろう
おびただしいひとの群れは
おびただしい愛の定義をつむぎだし
世界をより美しいものにしてゆくのだろうか
....
メッシやロナウドやネイマールなどの
超スーパースターを
最初のワンプレーで潰して来い
とハナクソホジッチ監督に言われて
ボール持ってないところを
後ろからスライディングキックしたけれど
ア ....
まだ何とかなる
そう思っているから
自称詩人であり続けられる
周りのみんなは
かなり前から
下手すりゃ3歳ぐらいから
どうにもならないと
思っているけれど
今さら寝た子を起こし ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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