言葉の海で育った彼女は物語を創れない
美味しい餌ばかり食べていたあなたは物語を創れない
人に寄生ばかりしている彼は物語を創れない
言葉で人を支配しようとしている
あなたは ....
恐竜の高さのビルの二階階段踊り場で
二段階右折を見降ろしていることに気づく
早朝さんざめく目眩(めまい)の驟雨は
作られた樹々の明日を生かそうとする
寂しい風がゆったり ....
戻ってきて晩夏
アスファルトの上を蟷螂が逃げていく
コウロギたちが目をさまし
囁きの波に揺られる、、、
まんまるお月
------------------------------------ ....
脳髄を満たし、頭蓋骨をなぞるように流れ落ちる観念的な血液は、ジェルのような生温い感触を塗りつけながら、といってもはやこの肉体にはどんな未練もないというように潔く落ちて行った、それはいつか精も根 ....
30年後会いたいけど俺は80才。由木三郎。どうのみいきてしにみせかける。集めて回って元に戻す。女の命令。みのむし男。M。せいこうウォッチ、せいこうダンス。太陽と自分の立つ位置つまり岬の先端の○○が降臨 ....
剥いたあとの茄子の皮をぺらり、ぺらりと、
指先でつまんでは捨てては夕暮れて。
雨の匂いを連れてくる獣が庭先から見ている。
サラダ油が騒がしくなる。
菜箸の先で茄子をころがしながら、
はじ ....
風の音や雨の匂い
ゴロゴロと空が
気分を害した化け猫のように啼いて
異様に生ぬるい温かい空気がシャツのひじを舐める
やばい来るぞ来るぞと雨を怖れて
そら見ろ一気に来たぞ来たぞと
逃げ場も無 ....
くたびれた
くたびれ果てた
夏の果て
恋も愛もくり返し
くり返して
夕立の雨音におびえたり
涙したり
蝉しぐれも
一度も聞かずに
夏は終わろうとしている
あなたは変わった
....
忠誠を誓いますきみの足元に秋田犬
中性は違いますキジの足音に飽いた猿
酸性の洗剤が汚れを中和しやわらかくします
賛成の顕在は恐れの周回なまら隠します
一事が万事生き死にバンジー
死んでいた ....
そんなに
近寄られると
嬉しいような
苦しいようで
皮を剥かれた心臓が
脈打つたび
ルナティックに叫び出しそうな
ワタシを
ワタシの中に
ワタシが見つけるのです
bye-bye ....
燃えるように苦しい試練だった
貪欲で好色で汚れ果てていた
なぜなのかはわからない
疲れ果て 壊れかけ 崩れ落ちた
闇の中に 欲の中に 罪の中で
放蕩に身を持ち崩し
夜の街を 昼の街を
....
鍛えた体と星を比べると
熱い胸の音が肌に届いて
瞬きはいつか
消えてなくなる
朝だろうか
雨だろうか
色は鮮やかに記憶を結び
命は穏やかに鼓動を早め
見えない時間を
....
一日一日が、癌との闘い。
一日一日が、統合失調症との闘い。
一日一日が、自己との闘い。
一日一日が、神仏への祈りの誓い。
一日一日が、新たなる自己との出会いの旅路
一日一 ....
灼熱の中をあるき続けて
何処に辿り着くというのだろう
海原を帆走して
何を見つけるというのだろう
カレンダーを捲れば
何が解るというのだろう
枕元に壊れた目覚し時計
私は揺れ ....
人は皆死を生きている
同年代の人が逝く
彼が逝く
彼女が逝く
あの人が
かの人も
皆死んでいくのだ
明日は我が身
まるで死刑の順番を
脳天気に
待つように
中には ....
僕の田舎では
子どもがいないと聞くと
驚きとともに信じられない!
という反応をされる
自分たちと違うということは
不幸なことだ!
と信じて疑わないから
面白い
若い頃はこんな反応に
....
カウンターのお客と会話中 背後の壁にゴキブリ君
とつさに背中で隠す 板長
飲食中 トイレに向かうお客に ありがとうございましたー!
何! 俺に早く帰れか? まずい!
玉子焼きのオーダー ....
音程のない日常の悲鳴を
脱ぎ捨てたTシャツで掴まえて
染み込んだ声を空へ放つ時
光の花束を受け取っていた
音感のある生活は疲れて
傘の先端を伝う雨音の
心を語るまで帰れなくても
....
髪と髪が触れ
影になる
風のなかの粉
砕けて光る
ざわめきを登りつめたところに
廃線の花 水に浮く葉
ひとつひとつの滴に残る
まばたきの水紋
打 ....
覗き込んだらがらくたばかり
俺の中身は
何だかまるで壊れた玩具を仕舞う箱みたいだ
お前の事使えないってみんな言ってるぞ
職場の上司に毒舌吐かれた
みんなって誰と誰と誰なんだよ
聞いてや ....
とても疲れた夜はシュークリームひとつ
頬張る前に胸いっぱい息吸い込んで
放射線状に広がる口いっぱいの甘さ
幸せ歩く足音
横断歩道を渡らずに
何処かの惑星にいるような
....
自称詩人が
被災地に行き
自称詩朗読会を開いて
被災者を勇気付けようと
行動を起こした
ところが基本的に
自称詩人は労働が嫌いなので
昼は涼しい体育館で
老人を追い払って眠り
夜 ....
生きていると
ダメになることばかり
人はダメになるために
生まれて来たのかも
無罪で生まれるのに
人を困らせたら罪だし
地球を汚したら罪だし
罪は賞でも取り消せない
でも罪は賞 ....
○
自分だけが
未来を選ぶような
青春のポジションを
守りたくて
買い戻した切符で
どこへ行くのか
人のいない海は
なかった
音のしない花火は
なかった
ざわめきの中を
....
北の
夏の終いの翡翠の海に 金の夕映え
ありまして
黒い夜 黒い波が
どこからか押しよせてくるのです
どこからか
ひえてゆく 色とりどりの浜辺でね
赤いカーディガン羽織った ....
あれは何だったのだろうか
白い下着に
染みた赤い穴
生臭くて吐き気がして
身体を逆さまに
したくなった
汚れた下着を
着替える前に
見つめてしまった
その一点が
創作の ....
女将が オーダーを 伝票なし 口頭で、 追いかけるように ホールの娘が 同じ注文
いよいよ開幕
小骨を つけたまま 刺身に、 セットと盛り合わせを 間違い 親子で もめている
鯖焼きひと ....
スポーツは
勝つために
あるものなのか?
真夏になると
素麺流ししたくなる
日本独特の涼しさがある
独りきりでも出来なくはないけど
大勢でやるほうが楽しい
白い素麺に混じって
ピンクの素麺が
よく目立ち流れていく
....
901 902 903 904 905 906 907 908 909 910 911 912 913 914 915 916 917 918 919 920 921 922 923 924 925 926 927 928 929 930 931 932 933 934 935 936 937 938 939 940 941
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.84sec.