「厳重警戒」
「厳重警戒」
「厳重警戒」
「今までに経験したことがない大災害」
「命を守る行動をただちに」
僕の憂鬱は
台風とともに
去りぬ
台風一過の後の秋晴れと運動会
台風の目に原爆ぶちこんで
台風をつぶしたらええのにね
オバサンそうしたら
放射能でもっとひどいことになるがね
こんなに科学技術が進んでいるのに
なんにもできんとね
また元通りになるんだ
わたしの焦燥は少し遅すぎて
青春が一瞬で通りすぎていき
コマ送りにしてもいいけどそれも苦い
置きっ放しにしてた紅茶をすすって
大人になってあの人を待ってみたところで ....
僕が今書いた詩と
かつて書かれた 詩であるものとしての作品の
その違いが一体どこにあるのかについてを
時として 僕は考えている
僕のかつて無邪気だった頃の
好きだった場 ....
雨風が強いので窓を開けられないでいる。上がっていこうとする室温を扇風機の羽でかき混ぜて、今この時に頭上で輪を描く低気圧の巨大さを想像する。風が窓を揺らし、壁は思い出したようにぴしぴしと鳴る。冷蔵庫のド ....
形の整った
トートロジーを枕に
おまえはねむっていた
安普請の 階段をのぼる
ハラハラと、曙光が、火山灰のように
壁に留まる 蛾を擦って……消える
....
── 女が女の話をするときは注意した方がいい
会議室の黒い椅子たちが話し合っていた夕暮れ時
誰かが誰かに差し出したヨーグルトの白いスプーンが
雨の交差点の真ん中で シャベルのように ....
風のものまね
トンネルから
出口の真上で
出たか見てて
風はどこから
ボブディラン
台風からかな
海水からかな
物理や化学は
自然とか宿命
....
風の音がしてきた
ぼーぼぼぼーぼぼぼ
みしっぺきっ
ぼーぼぼぼーぼぼぼ
悪意でも善意でも
あたしの生きた足跡が
誰かのためになろうが
なるまいが粛々と行く ....
雨天が続き狭い古井戸に 水嵩が増す。
私の仕事は、モノクロの写真を陽に透かして、セピア色
に変色させたあと、井戸に沈める仕事だ。夜に、井戸の
ふたを開ける。白い私が発光して浮かんでくる。黒い ....
早く あの薄水色の空に
溶けて 無くなってしまいたいと
ほんとは いつも泣いていて
秋の空気が 僕の首を絞めてくる
黄金にひかる銀杏が 僕の視界を覆ってゆく
両足の靴紐も ....
君のそばには、いつもきれいな空気があふれている。
ひょっとしたら君は、植物なのかもしれない。花なのかもしれない。
君のそばにいると、あたたかい気持ちになる。
ひょっとしたら君は、陽だまりなの ....
虫の声。車の走る音。飛行機の音。犬の鳴き声。
そういったものが、夜に静かに溶けてゆく。
僕の体も溶けていって、夜の一部になったみたいだ。
夜は、歌を歌ってくれる。誰も知らない声、誰も知らない ....
鬼の頭に恣意的な物を感じ
旧石器時代にマユごもる私
恣意的な札ビラにも納得出来なかった
私は異常な差異を制御できず
植物が茂る秘境を目指した
「旧石器時代は植物相が豊かだったんですよ」と
....
死ぬまでずっと
哀しみを持ち越さなきゃ
生きられない気がして
亡き人の写真を持ち歩く
髪の毛が黒くて
派手な口紅を塗った
若い頃のお母さん
どことなく私もそこへ
向かっているん ....
思い出の石ころ
涙に濡れて
湿ったメロディー鳴らす、星月夜。
だから、
道の端っこで聴く
「壊れかけの、ブランコに、乗りなさんな」
だから、
ころがるタイヤを追いかけて、 ....
少しずつ部屋を綺麗にしよう
すぐに消えてしまっても
誰にも迷惑もかけられないし
悪口はもうやめにしよう
気持ちが離れて行くのは
言葉にしなくても分かることでしょう
宇宙の壁 ....
仄かに湧き出た 命の火が
脳へ移り棲み 考えた
誰もかれもが荷車に乗り
身体という砥石で
視界を研ぎ続けていたのかと
焼けこげ始めたマインドコントロール
小指から徐々にパラパラ
....
木々のざわめきが身体を撫でるよ
肩に置かれた手の温かさを奪った
雨なのか風なのか時間なのか
そのどれもが正しいようで
傘を差さない私を責めた
ブラウスの襟が重たくなって
羽ばたけず ....
単純に題名と作者名と当時のちょっとした話題性にひかれて買ってしまった文庫本。
最初の二三行読んだだけで本棚にしまいこんでしまった。
今は埃をかぶっている。どんな本も一冊を完読する習性なんて持っ ....
台風が近づいてる。天気予報に関心が行く。
この国では台風に号がつけられている。
他所の国では名前がつけられている。そこには隔たる文化の違いがあるだろう。
私は詩を書きたいと言うある種の病にと ....
人と話すことを覚えた
寄り道を覚えた
変わることを覚えた
飛び込まれた
電車に乗っていた
急ブレーキで
隣の女子高生にぶつかった
隣の女子高生は
そのまた隣のハゲにぶつかっていた
駅員がホームを
一心不乱に駆けて行くのが見えた
「この電車はお ....
星の上で、星のように僕たちは出会った。
お互いの心へと、まるで流星のように恋に落ちた。
だけど、僕たちは変わっていく。
僕が君を好きだって気持ちも、君が僕を好きだと思ってくれていたことも、季 ....
帰ってしまった貴方の影が
月光射し込む路地にいる気がします
わたしを見ていてくれているのでしょうか
添えない怨みを貼り付けて
悲しい眼をしたわたしの顔を
じっと見ていてくれていま ....
ジジジジじじじじ
誰か聴こえてますか
こちら寂しい夜
デンパオンパ
何でもいいから捕まえて
1人で生まれて来たのに1人で寂しいなんて
これは病気かしら
はてなHate ....
この左回りの地球によく似た星には
4つの大陸しかない
それぞれの大陸に国があって
それぞれの国に4億人の僕や私が住んでいる
もちろん海もあるが塩辛くない
目を開けて泳いでご覧ください ....
瞬きするたびに肌を刻んで、わたしは大人になっていく。昔よりもぼやけた視界のどこかで、この街では星が見えないと舌打ちが聞こえた。ここも誰かの故郷なのだと、わたしたちは時々忘れてしまうね。この目が誰の輪郭 ....
あなたは眠ってしまった
湖に浮かぶ 浮島の
深い眠りは ここちよく
夜闇に薄く黄色く光る
あなたの横顔を包み込んだ
砂漠の上で寝転んで
わたしたちが
白くなってしまった後
小さくな ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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