ウールのマフラーを強く巻いても
誰かの腕を離れたこの首は
隙間だらけの星空みたいな
編み目のひとつにほどける思いを
両手で救って届けたかった
チクチクと痛むウールの感触
太陽の熱と ....
パッパカパッパカ
お馬が走る
パッパカパッパカ
お馬は走る
お馬とても賢そう
パッパカパッパカ
とっても元気で
人参美味しそうに
食べるお馬さん
ざあざあ
ざあざあ
雨が ....
山から下りてくる冷気が十月の浅い日のふくらみをおびやかす。男は人生の折り紙ばかり折っていて、その折り目の正しさを論述している。白紙の暦に少しずつ日付が折り重なり、日付には詳細な日記が書き込まれている。 ....
タイトルは私の書き方とする
私ではなくても良いのだけど
特定の他人の話にすり替えると悪い気がして、さ
鉄鎖を断ち切りたくつて、さ
痛いけど
一枚、剥がすだけさ
直ぐに終わる ....
あたたかい人も、いたよ
やさしい目をしていた
責める人も、いたけど
そんなつまらないものを
書くものはバカだぞ、と
もう、いい加減にしろよ、と
圧倒的なパワーで
わたしを諦めさせ ....
気づくと森に向かう途中
緑の中赤い屋根の家が一際目立っていて
わたしは夢中でシャッターを押す
何度撮ってもぼやけて写らないその家が神秘的だったけれど
なぜかすんなりとそれを受け入れたのが不 ....
並木道のやわらかな絨毯
ざくざくと二足の靴がふみ鳴らす
転がるように進んでいく
寂しい色したフェンスの影
まるでレースみたいだった
ざわめき
小さな音が重なって騒がしく
虫と ....
深夜のラジオ
うまく生きていくための鍵をもらった
赤い会議中
近づけば隠れるひくい月
壇上にパイプ椅子
間に合いそうもないなら電話いれて急ぐな
調べたのか、経験 ....
けだもの
ひとの声がする
空がなく
土もない
紙の色の月がうすく照らす
このわづかな世界に
やさしく
神々しく
いつくしみ深く
ひとの声がする
《祈りなさい ....
いつも通る道
いつも出会う人
いつも歌う歌
いつも曲がる角
いつも読む雑誌
いつも食べるパン
いつも乗る電車
いつも降りる駅
いつも見る鏡
いつも見る私
いつも見るけれど
....
雨らかに拡げぬ君の声ゆし
空らかに蔓延たけ我が命なふ
知らず逝かれ残されれれれるるる
阿弥陀一筋縄モノ鳴らす
夢らかに途中気づく木屑坂
登らかに娘傘拡げぬ君の髪ゆし
吐き気れば車内にゆれれ ....
霧のつぶが
ここらに留まっている
セイダカアワダチソウが
しっ
と立ち尽くしている
秋は秋でさみしいから
オルガンを弾く
幼き
亡き王女に寄せたこころを
いつまでも
....
愚痴は言うまい
ただ ただ 感謝を
愚痴は言わせまい
隙は与えまい
それが得策
神様に賛美を
そして祈りを
愚痴は言うまい
言わせまい
気にするな
落ち込むな
....
何が仮装だ、アホどもが!
つまんねえ仮装は
萩本だけで充分なんだよ!
ワケわかんない
どんちゃん騒ぎは
どうせ電通の差し金だろ
あいつらは
日本転覆を画策している
広告テロ集団なん ....
きみとなにかを分け合う様に生きていたいとおもう
からっぽのカゴの自転車のままで自由を走ろう
所有することなしに生きてゆくことも良いのかもしれない
手にするものすべてはさよならをはらんでいるか ....
『わかりやすい労働基準法』というタイトルの本はあるけれど『読んでしまうでしょう』というタイトルの本はない。仮にあったとしてもそれは『呼んでしまうでしょう』であったり『混んでしまうでしょう』であったり『 ....
紙の質感やインクの匂いが
伝わる指先を誰かに向けて
1ページの物語も読まずに
主役を生きてる人が妬ましい
自分らしい振る舞いやセリフを
学んできたのは同じはずなのに
シャボン玉の大 ....
僕は眠りながら考えた
ただ自分の欲のためだけに生きるならば
どれだけ成功したにしても
人生は空しい
どれだけ健康で長生きしたにしても
人生は空しい
と
敵の飛行機が一機だけ群れからはぐれてしまった
首都を爆撃するために幾千の機体が飛来した夜に
無差別に投下された焼夷弾は
街を容赦なく火の海にした
それは
幾千の渡り鳥が
幾千の糞を ....
溺れないようにもがく
ここにあるものは肉体と
満たされない空と
注ぎ足されつづける水
酸欠の頭で考えることは
誰が注いでるとか、
どこまで行くのかとか、
そんなことではなくて ....
バンコクの光の中
仕事場へ向かう人たちと
そこから帰る人たちとで混み合うバス
ガイドブックに無いスーパーの前
バスに乗っていた僕だった
高架下はどこか寂れた冬の風景
暑いけれど ....
月や
完璧な嘘や
まるい
(でもさわれない)夜で
車内はぱんぱん
世界と わたしとのわかれめの
つねにつめたい線は
そう望んだような気がする
わたしが
わたしをわかるよう ....
小指で伝う葉脈のか細さをきみは知ろうとしない。生きるうえで不要なのが繊細さなら、搭載された生き物は最初から負けているの。きみはいいな、と指で葉をなじった。神さまを信じないきみこそが、神さまに愛されてい ....
アルフレッド・ヒッチコックの夕暮れのような空のなかで今日が竦み上がりながら死んでゆく、その悲鳴は、その悲鳴は…昨夜俺を悪夢から叩き出したその声とまるで同じで―なにを見ていたのか、なにを知っていたの ....
あれは嘘だったんだ
50年前にプロポーズした時の約束さ
君を一番喜ばせて
幸福にしたあの誓いは
人生最大の嘘さ
君と結ばれてから今までの
僕の本当の願いは
君より先に逝くことだったんだか ....
即興でヘンテコな文が生まれていく
吉田松陰の特殊スキルは未来合わせだった
力ずくで二枚貝を合わせた、今と未来
自ら泥をかぶつて尽きた
と、まあ、ライトノベルの感想は任せなさい
....
もう頂上かと思ったら
まだ上がある
今度こそ頂上かと思ったら
まだまだ上がある
上がまだあるかと思ったら
頂上だったりする
秋晴れの午後 カメラを下げて ぶらりと 初めての下町へ
坂を上がり 狭い路をぐるぐる ようやく辿り着いた 海に近い丘の上
タイムスリップした様な トタン屋根の集落 周囲の家は新しいのだが ....
よく分からないのですが
モーツァルトの曲にありましたよね?
銃乱射のニュースで
これはヘイト・クライム・マハトマガンジー
だって言ってたんで思い出したんです
でも、マハトマガンジーって
暴 ....
冷えた足元が
僕の思考を停止して
机の上に突っ伏して 瞼を下ろす
こうやって ずっと眠って 死んでしまえたらいいのにね
なにも成し得ない 人生に 意味などあるの
いつだっ ....
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