僕は、
「君の背負った悲しみを僕にも分けてくれないか」
と懇願するから、
君は、
お気軽に
「いいわ」
と応えてくれないか?
君の背負った悲しみを僕にも分けてくれない ....
子育てで
教えてもらうことばかり
それで自分が成長していると
思っていたが
子どもが自分を理解する親に
育てていたのだ
子育てに成功も失敗もないと
言っていた
父の横顔を思い出す
戦士は荒れ果てた野にひとり立っていた
大振りの剣を脆弱な杖に窶しながら
脆弱でも杖がなければ歩くことは叶わず
勲章にもならぬ全身の傷に耐えることはままならず
敗戦の末に歩いた夜の闇は
....
箱の内側に油を塗って
取り出したマトリョーシカみたいな
重なる記憶がぶつからないように
思い出はいつも滑りやすいから
スケートリンクで放し飼いにする
転んだら痛みが伝わる身体
あの ....
手も足もでない
遠さを感じ
わたしは青空を見上げて
懐かしいイワシ雲を見つけた
ずーっと
見上げつづけているだけだと
わかっていたんだけど
見も知らずの人に
歌を褒められて ....
人間
生きている間は生身
時には本能に逆らえなくなって
欲望に従順になるさ
男と女
女と男
たとえ愛し合ってなくても
一つ屋根の下に暮らしてしまう事はあるだろうよ
一つ屋根の下 ....
ぼんやり砂浜を眺める
ゆっくり砂浜を歩く
夏の潮騒は賑やかで元気いい
身も心も夏に染まって
「今」だからこそ輝ける
眩しい陽射しを浴びて暑くても
潮騒を聞けば涼しくなる感じ
....
今、一度だけ
あなたにサヨナラを言う
そして深く眠りにつくの
あなたは淋しそうに
でも優しく笑って
わたしにサヨナラを返してくれた
どうせまた会えるのだから
お別れの時間は短くて ....
失くしたものは
清らかな意地
血まみれで
無様で
嘲笑われ
下を向き
見つめたい
想いの力が幸せと
かつて信じて
強くあれ
そう
言い聞かせ
ただひとり
泣いたりする ....
怒れば父に似ていると言われ
黙っていれば父の父に似ていると言われ
笑っていると母に似ていると言われる
母方の田舎には老人ばかりで
外を歩けば何処のもんやと
わらわらと集まってきて
ほお、ほ ....
どうしようもなく
僕らは果てのない過程に生きる
欠損しながら生きている
全力で力むよ 今を、誤魔化すために
生きる事の苦しみ
※
生きる努力の対価に
人は意味 ....
うそと
なさに
溺れるんだよ
ぼく〜世界
みんな みんな 嘘なんだ
底のないプリンを
すくうように会話する
みんな
生きるための嘘のみ喋る
それ以外喋らない
本心とは
....
今宵、
白い部屋に
在るもの在るもの
自らの輪郭を鮮明にして
回流する澄み切った夜の空気に
すっかり馴染んで留まっている
横たわっている私もまた寛ぎ
在るものたちと繋がり合う
揺るぎな ....
粉雪が降って
誰もいない夜、
心の花を枯らした
おとなしい哀しみが
うつむく
林檎の木から
甘酸っぱい香りがする
幻想世界、
真っ新な空気が
喉の奥まで冷やしてくれる ....
自称詩投稿サイトの
究極の目標が
Googleに買われることだとしたら
残念ながら
それは千年先もあり得ない
それはさておき
将来の夢が
YouTuberになること
と卒業文集 ....
{引用=
幼子の髪にうつれる檜葉の香は常磐色とぞ見えしが今は
}
使い古した悲しみが
千々に崩れて風に舞う
遠い昔の草むらの
トンボを毟った黄昏に
笑う子供を卑しむる
君を大人と呼 ....
老いてゆく 病んでゆく
死んでゆく不安
冬は訪れる
それを受け入れる
受け入れつつある
全てを受け入れ
享受する
決して
諦めるわけではない
神は与え とられる
....
きのう書いた詩を読み返してみた
苦笑いしかできなかった
命のない言葉の羅列だった
夕べに死んで
今朝うまれた俺よ
何を思い、どう生きる
決して振り向くまい
今日は今 ....
長い道の途中で
「これは誰のための道なんだろう」
と言ってみる
友人は意外にも
面白いジョークだと
思ってくれたようだった
血圧よし
天気よし
女房の機嫌よし
指を切り落とした手袋の先で
触れ合った時に起き上がる爪で
印を付けたい逃げられる前に
あなたが渦の中へ消えた日から
誰も寄せ付けず海は鳴いている
靴に入ってくる砂は記憶の
端っこで ....
食材と生活用品。
まとめては買わないから日々近所のスーパーマーケットに行く
私は詩人の真似事している。それはどこまでも真似事であって本物にはなり得ない。
私の妻は詩に興味もかんしんの欠片も見 ....
懐かしい歌が頭の中に流れる
まだわたしが少女だった頃
わたしの世界を満たしていた音楽
こんなに遠くへ来ても
忘れることの無い歌
少しだけ口ずさめば
貴方が思い浮かぶ
まだ何も知ら ....
私の怒りはなんの助けにもならない
だから怒らないほうがいい
どんなに苛つくことがあっても
怒りを抑えて
ひたすらに堪えて
怒ることなどしない方がいい
そうはいっても
いつも笑顔ではい ....
階段を駆け上がる音
せわしなく語り尽くす亡者たち
今 ここに
灰汁だらけの挑戦状が 叩きつけられて
扉に飛び散る液体が ワイン色の微笑を称えた瞬間
零れ出す 笑顔の中に埋まる ....
あたし、内縁の夫
当然無職なんだけど
アイツに子供殺された
前のダンナとの子供で
いっつもぐずって
思いっきり殴られてたから
いつかそうなるなって思ってた
でも、あたし、まだ19だったし ....
ナイフをあいつの腹に突き刺して
すーっと腹からナイフを引き抜く
血がナイフにうっすら付いてる
真剣に死んでゆくあいつ
ありがとう
ナイフをペロペロ舐める
美味しい血だ
ズボンをおろして地 ....
美しいもの。
鉄塔のあいまからこぼれ落ちた夕暮れ、
逆光のなかに貌のない雑踏、
砂時計をころがす赤児、
美しいもの。それは指揮者のない調和、
影のない演奏の旋律。
開いた本の頁が
ほんのり茜に染まる頃
太陽は傾きながら爆発し続け
西空はやがて色彩渦の奔流となる
わたしは本から顔を上げ
地上の夕べの目眩く一瞬を
遠退く意識に刻み込む
夜闇が忍び込 ....
涼やかな風吹き抜けて
水辺のススキ銀に揺れ
水面に君の顔ゆらゆらと
浮かび消えては透き通る
まことに秋の時は行く
静かに確かに冬を呼び
865 866 867 868 869 870 871 872 873 874 875 876 877 878 879 880 881 882 883 884 885 886 887 888 889 890 891 892 893 894 895 896 897 898 899 900 901 902 903 904 905
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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