オオカミ男の
口吻が隆起してゆく
ホラーメイクに
興奮もすれば
タレントの妹の
小さな口蓋のように
整形して
口吻を沈下させた
姉がニッと嗤う
顔面を見て戦慄した
老朽化で陥没 ....
もし分業なんてしていなかったら
どうだろうなぁ
農家もなければ
猟師もいない
食うために有尾猿らと変わらぬ
生き方のままでいる
知恵のない裸体の尾のない猿
発情期にだけメスがオスを誘 ....
滞在時間が近づいて
右手からプラズマが出てる
あなたの食べてるものを食べてみたかった
あなたの飲んでるものを飲んでみたかった
ひどい別れ方をすることになるけど
それまでいっぱい、 ....
めざめ また往ぬ
途上の椅子 ひとり
とほきこころ とほきねむり
ふと おぼえたる
すわるしぐさ
だれとふけはいなき
思ひ出の ....
洋服の下に肌があるから
秘められた場所で会話が出来る
鍵を渡さない私はいつも
肌が透けるストッキングを拒み
女という生き方を否定する
黒いタイツは100デニールのもの
少しでも細く ....
死にゆく蛍がかじった、かもがやの隙間の細い風
すっかり軽くなった腹を抱え
夜霧の中をしっとり歩いている
大きな風に
人の声が洗われて、草木の本当の
美しさを見る日を待ちわびていた
....
だれも自由をうばえない
君の自由は君だけのもので
でもね
僕の自由は遁走することだけなのだろうか
君の自由は時に逆走して過去や未来を変えようするけど
それを拒むものは自分自身なのかも ....
特効薬はないか?
「特攻服ならありますぜ、旦那、」
玉手箱だな。
玉手箱を開けよう。
白い粉よ吹け。そして狼煙をあげろ。
さあ、特攻服に着替えよう。
強くなれる。
世間体など糞喰らえ ....
暗雲とした月のない暗い夜だった。
わたしは人影もない橋の歩道を行ったり来たりしていた。
もうこれ以上先へは進めない。
光る眼をじっと見据えた、黒い鳥が待ち伏せているからだ。
冷たい欄干の上 ....
同窓会のたびに
あなたを探す
席に着いてからも
入口ばかり見てる
お酒を飲みすぎて
タクシーでホテルに帰る
ドアを開くと
カーテンが揺れてる
さっきまでここにいたの?
....
うつろな白い金魚が
一瞬こちらを見た
わたしはもうずっと、この命を誰かにもっていってほしかったから
誘われるまま飛び込んだ
ザボン
それから息を吐き切ってブクブク……
9%のチ ....
(どこでどんな具合に産まれたかなんて話は、この際どうでも良くないか)
おれ、JKのパンツがチラッと見えそうだったので
全力でもって前のめろうとして、寸でのところで自制心が勝る
今日が終わ ....
気が狂っちまった
宮沢賢治はどんだけ正気?
中原中也はどんだけ正気?
誰もがせつなくて
俺の半分以上が俺のもんじゃねえ
狂うってこたあそういうこったあ
さらにさ ....
落書きは落書きだ
嫌なら額縁にでも入れて
大切にしまっておけ
本人だって
書き終わった後のことなんか
知ったこっちゃないと
思ってんだろ?
あー、バカどもが
クソ落書きに何億も ....
手竿 手を引く夏の夜
蝉も戻りウクレレ
云われて ヒラメ ボラ
齒の奧の店を 波を 否定
明日の名の
半端なしこり
大樣なゴムのスプーン賣り
無我の世のラ ....
しんどいな
そんな夜
聞こえた声に
とんでもなく救われた
うんこの話
ウォンバットの話
中身なんて何もないのに
何故だか頭に残ってる
Aはいどうもクレイジーナッツです
B(手に缶コーヒーを持っている)おいちょっと聞いてくれ
Aコーヒー置いて来いっ!!
B何やねん急に
Aどこの世 ....
掌から零れ落ちた幸せを
慌てて拾い集めようとするけれど
砂上の楼閣の如く
脆くも崩れ去り
風に浚われ跡形もない
立ち竦む 過去と未来の狭間
砕け散った心だけがその場に囚われ
視界を阻 ....
{引用=(*筆者より――筆者が本フォーラムでの以前のアカウントで投稿した作品はかなりの数になるが、アカウントの抹消に伴ひそれら作品も消去された。細かく言ふと二〇一五年十二月から二〇一七年二月までの間に ....
船が海に飽きて空中を浮遊したり
飛行機が空に絶望して海底を探検したり
少年が瞬くまに老人に進化したり
したら
愉快で痛快だな
子供が鉄棒に失敗して砂場に落ちた
自力で這い上がり立ち上が ....
ここは寒すぎて
コトコト煮込んだシチュー恋しく
焦りながらの帰宅道は
普通の少年のようだった
たった2℃熱いコーヒーも欲しがり
サンタクロースのような
土っぽい自販機は ガシャ と
....
ただきみが死んでしまうということが僕にとっての救いだったはずなんだけど
終わりがあるならすべてが美しい思い出になるしゲロ吐いたことにも意味があるし
心臓をすり潰してつくった色とりどりの造花を花束に ....
不幸とはある日突然やってくるものでもない。
わずかな年金生活で独り暮らしをしていた老人がとうとう動かなくなった。
そして私に「メール」を送ってきた。
「生きる価値もないのなら死ぬ価値もな ....
百貨店にあるものは
なくても困らないもの
コンビニにあるものは
ないと困るもの
百均にあるものは
あっても困らないもの
わたしにあるものは
あっても困らないもの
人混みのなか
孤独に見つかってしまう
笑顔で元気に明るくしているけど
孤独が私を放さない
悲しみと苦しさが私を覆うとき
降りやまぬ雨に
溶けてしまいたくなる
ピンクが似合わない
この体にも
桜は舞い降り
憩う時がある
腕のざわめく
動きに合わせて
花びらのトンネルが
開通する
まるでカーディガンを
羽織る姿は
春しか着ない
....
中途半端な道 ここは
吊革の音すら響く 人跡未踏の車中
一角うって
はらって うって 伸ばして その
掠れ具合までに 閉じ込めた
狂気の手紙が今は己の
たったひとつの シャボン玉
....
おお
眼 憩い 豫知
萬の四股
蕨の大地
犬
正午が具現
ハイウェイ
樣相 焦げ色
乖離の季語は
生殖に生き
....
翌日。
妻は薬局で妊娠検査薬を買ってきて試した。
陽性だったと妻はそれを俺に見せた。
俺たち夫婦は子供を授かった。勿論その事実を確かめる為に俺は会社から休みを貰い妻を産婦人科に連れて行った。
....
天変も大地の異変も起こる事なく。
一見、平和に穏やかに過ぎていく日々。
リモコンのスイッチをonにすれば、映像と音声が垂れ流される。television。
垂れ流されているけれど、眼も耳もほ ....
854 855 856 857 858 859 860 861 862 863 864 865 866 867 868 869 870 871 872 873 874 875 876 877 878 879 880 881 882 883 884 885 886 887 888 889 890 891 892 893 894
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.16sec.