早く起きて会社へ行く
それは日常で
それ以上でもそれ以下でもない
休みの日
早く起きてあの人と逢う
それは日常で
それ以上でもそれ以下でもない
と、
思っていたけれど。
....
あなたのもとに嫁いだ日に
鳥籠ひとつ持ってきました
ずっとずっと女になってからも
大切に飼っていた鳥だから
これまでに
一度だって逃げようなんてしたことなかったのに
あなたのも ....
うつくしい手触りを
決して通りすぎないこの指先のように
僕は詩をみつけていきたい
その全てが言葉にならなくてもいい
全てを憶えていなくてもいい
指先が指先を保ち
ふいに触れたものに
....
美しい言葉を綺麗に並べたら
弓にして
誰かの心に矢を放ちたい
それが誰かがわからない
靄に飲まれて
わからない
美しい言葉を綺麗に並べて
風景画を描きたい
気に入る絵の具が ....
朝、電車の真向かいの席で
質の悪い即興芸術を
見せられている
目も当てられない不細工な顔が
とても不細工な顔に
不細工な顔の持ち主によって
ペインティングされると言ったものだ
辺りにはコ ....
ノックをする度に爆発してた
黒い宇宙から流れる文字を
生かすものと殺すものに分けて
美しく見えるようにしなさい
僕等が望んだ芸術のために
握り合ったのはナイフかも知れず
残され ....
あと数時間後に優勝者が決まる
音楽コンクールの本戦
バイオリンとオーケストラの共演が
これからはじまる
最初にチャイコフスキー
次にブラームス
そしてシベリウスの協奏曲が
次々と演 ....
わたしは歷然と包丁が下手
わたしが思う鑄鐵の衝立
野犬の方法が良いとわかった
跳梁しない限り それは業師の破戒だ
奔放な滿月なら
先方の愛猫に禁じな ....
風はプールを波立たせた
濁った水底には幾人もの女が沈み
ゆったりと回遊している
着物の裾を触れ合わせながら
言葉も交わさずに
*
青いゴムホースで縛られた家
血管 ....
ぼくはあなたが好きである
部屋のあなたが好きである
こっそりしているあなたが好きである
ひとりでやろうとしているあなたが好きである
検索しても出てこないあなたが好きである
youtube ....
ああ 風が吹く
空気、気圏水面の冷気に触れ
含む熱、適度に放散し
この大地に
秋という季節を刻んでいく
遠い昔から今の今まで
高く天に青、打ち広げ
)地球、太陽から遠去かり始め
) ....
じっと見つめていた
なにをしていたのかわからなくなっていた
あ、見つめていた、
たぶん血圧があがっていた
鼻をほじるとすぐ血が出てきたから
辛いことあれば昔みたいにそ ....
地球から外へ脱出したい
毎日毎日が息苦しい
嫁を貰った
子供ができた
子供は大きくなって
おとうさんが死んだら
ちゃんと葬式だけは
してあげるから
と言ってくれた
なんて出来 ....
言葉にはできないものがある
言葉からは洩れるものがある
その溢れ落ちた得体の知れないものを
掴みどころのない感情を
何とか伝えようと
何とか形にしようと
何とか掬い取ろうと
名も無き詩人 ....
錆びないように油をさして
繰り返し終着駅だと叫ぶ
スピーカー越しの君の眼は
老いた牢屋の有刺鉄線
B玉をはじくように嘗め回し
避雷針を倒して遊ぶ
此処は{ルビ何処=いずこ}の鬼 ....
来世のさきまで雨が降る
来世への階段まで水があがる
あなたはじぶんがきれいだと知っているのか
カーテンから白いひかり
うごいちゃだめよとまっすぐ怒られ
庭にでて呆然と ....
君を追いかけて
追いついて振り返らせて
謝るからさ
明るい笑顔を見せてよ
騙そうとしたわけではないし
冷たくなったわけでもないんだ
動きはじめた運命の歯車が
ただただミシミシと音 ....
「たまさか」
昨日 泣いて 明日は 笑う
意味は 無いね
いつでも 飛べる けど
でも くれよ 事故
食わずに 飲めるけど
でも 胃を
赤子の寝顔に気を取られ
家計簿記載の手を止める
この子長くて八十年
日にちで計算してみると
二万九千二百日
財布の中をのぞき込み
二万九千二百円
小銭紙幣で出しててみる
一円玉 ....
十人十色と言うが
実は三人ぐらいは
同じ色の人がいるから
七人七色なのだ
人は彩られて
生まれて来る
虹には白がないように
生まれながら
真っ白な人はいない
人との重なりかたで
....
この道をゆくときは
いつも心が暖かい
暗闇や寒さも気にならず
足取りは
自然と浮き立ってくる
行き先の家では
仲間が待っていて
今日も詩の朗読がある
車座になって、仲間が
次 ....
日だまりに午後の陽光たちがたむろしていた。
仲間に入れてほしくて駆け寄ったら、急に曇った。
ざわめきの外に取り残された
ストーブの匂い何を焦がしたの
長靴を脱いで履き替えたブーツ
その高さまで減らない思い出は
缶コーヒーのプルトップを引いて
魔法みたいに飛び出す泡のよう
....
ビワが妖精の意思を咲かせる
愛しているから心配しないで
春まで眠るからノックしないで
甘い果実の中で目覚めるまで
あなたの指が触れるまで
ああ舞い降りる雪は麻酔の香り
少しづつ泡立てた
雲をたくさん集めて
妖精が空を洗う
石鹸の香りが
雨で流され土に染みる
やがて花の匂いになり
庭にいたあの人を思う
朝日の声が聞こえたら
おはようと言いましょう
朝日は嬉しいのです
たくさんの人に逢えるのが
夕日の足音が聞こえたら
ありがとうと言いましょう
夕日は祈っているのです
明日もあなた ....
グリーンアップルがひしめき合う
果汁の滴る林檎の街だ
ぐずぐずに崩れた果肉は羽虫を呼ぶ
その絵が飾られている車窓
息がガラスにあたって
白くくもる
湿度が上がっていく静寂に負けて
音楽が ....
天国へと昇るためのロープが無数に垂れている。
天国は尋常でない高さだから手と足を使ってロープをよじ登るのは至難の業
途中落っこちてしまう霊も続出
落ちたら地上にはそれを待ち受けてる穴が
そ ....
レストラン、居酒屋
映画、コンサート、旅行
ー「お一人様」に慣れていた
でもこれからは違う
どこへだって2人で行ける
あなたと知り合ったから
店の片隅のカウンターに
小さくなって ....
色んな模様の鍋
良い雰囲気を作り出す
今日はどんな鍋料理にしようか
考えるだけでも楽しい
鍋を囲めばもっと楽しい
楽しい会話と
美味しい鍋料理の香り
ポジティブしかない空間
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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