なんかちょっと
目が覚めるだけ
なんかちょっと
想い出すだけ
なんかちょっと
声がするだけ
なんかちょっと
ものういだけ
なんかちょっと
やさしいだけ
なんかち ....
あのころまだ
ふたりは人生一回目だったから
ぶこつだった
ぎこちなかった
ぼくはピンクいろの布団を
蹴とばしたし
あたしはあなたが寝るのに
電気を消さなかった ....
「待合室で烏合の衆」
ちょろちょろと
聞きます
あなたのお話
とんとんと 耳の穴かっぽじって
雪降の中 面倒な話 上司の白い息 俺のため息
降り ....
・
発泡酒のプルタブを引くと、パシュッ、っと小気味良い音がする。
慌てるように口に含むとそれは、命の流れのように食堂を通り、胃へと収納される。
濡れた髪をガス屋に貰った安く薄いタオルで拭く。
....
僕を見たひとは こう言う
「ゆうれいがいる」
アルファケンタウリから来たんです と
おどけてみても
遠巻きに小石を投げつけて
一人残らず去っていく
雪の中なら平気だと思った ....
不幸にははじまりがあるらしい
その先には大概どん底があって
どん底から這い上がれるか
そのまま沈んだままかで
人間の真価が問われるらしい
しあわせには入口があるらしい。
けれど
けし ....
僕を君の言葉に翻訳し
君を僕の言葉に翻訳する
お互いの翻訳者を務めて
この日を迎えました
今日を持ちまして
もう翻訳者はいりません
お互い同じ言語を話すので
僕の言葉は君の言葉
君 ....
少し射に傾いて
右肩の方だけを床について
身を縮こませて
寝転んで見る
右目の玉だけを動かして
空を流れる雲を見ようとしてみたり
このままの状態で右手の小指を
動かそうとしてみた ....
まぼろしである
しとどに濡れる街が
明滅する赤信号が
交差点にあふれた人びとが
舗装された道路の窪みが
まぼろしである
底のすりへった靴が
歩道橋の一段目が
つらなった改札の狭 ....
鈍よりとした黒雲は流れて
幾分晴れ間が見られたが
風はより冷たく強く
冬枯れの並木道の両脇は
前日の雪が灰色に汚している
僕は両手を不自由にされ
時々両足を中に浮かせては歩いた
暗イメー ....
黄色のパーカー羽織った
少女のきみが
駅の改札から出てきたとき
胸が高鳴ったの 覚えてる
ほんと
マジで、鳴ったの
土産売り場で
おれのことを探すきみに
後ろから声をかけたとき
....
群れを離れたコヨーテなら
後足の
仕留め損ねた獲物に嚙まれ
血を流し続ける傷など舐めるな
私はお前の獲物ではない
まして谷底の
河原の土に掘られた巣穴に
敷かれた生暖かい毛 ....
バスのなかも
入院棟の廊下でも
ベッドの加湿器の煙りにも
だれかのためなら何でもできる
胸を押さえる
青の洞窟で
浅い息を吐く
バスのなかも
入 ....
現の日常の表層が
呆気なく転覆される
その瞬間、
異界の地に
熱風吹き荒れ
在るものすべて
銀の粒子となり
交わり躍り離反する
(広がる広がる光の海!
降って来る降って来る死者の群れ ....
線路はどこまでつづくのか
トンネルの向こうに
白い世界が見えるが ちかづいてくると
どうやら画布だ トンネルの出口は大きな世界地図で塞がれている
列車は べつだんなんのアナウンスもなく 地図に ....
市の大手建築会社の、一大プロジェクトとして作られた街外れの巨大な新興住宅地は、建てられたもののろくに買い手がつかないまま数年が経過していた、そんな隙だらけの巨大な新築廃墟など、瞬く間にフラストレー ....
いまという過去の最前線が
いまという過去の最北端が
灰色の海原と見分けのつかない蒼空に
ぼくだけを取り残して姿をかえてゆく
時の墓標に手を合わせていよう
あの場にあの ....
押入れを開けて毎朝迷う
今日はどの冠をかぶろう
何もない日はわかんむり
冴えてる時はうかんむり
蒸暑い日はあさかんむり
大事な時はだいかんむり
疲れた時はおいかんむり
勝負の日にはかみが ....
普段から陽気で賑やかな人も
そうはなれない人も
皆それぞれの胸の内に抱えているよさびしさは
さびしさの質も量も測れない
その正体は濃い靄に飲み込まれている
けど
時には怪物になってどろ ....
進みたかった
やり直したり
足踏みしたり
違うルートを突き進むのではなく
ど真ん中を正しく進みたかった
正しいルートは分かっているのに
そのルートを進むことができない
違うん ....
黒い血…はひたひたと、音を立てて 大地に落ちる…
大地を弄ってる、陽炎のように
びろうどのように高鳴ったかと思うと、空へ向かう
あぁ、あの血は本当は別の色だったのに違いない…
なぜか ....
細い
溝のような水路から
船に乗せられ
どんぶらこっこ
どんぶらこ
狭くて
広い
黒い
ダンジョンの様な海
初めての
魚を求めて
どんぶらこっこ
どんぶらこ
青イソメ ....
時効成立
罪の車輪を拭っても
こびりついた汚れはとれず
車輪がまわるたび
あたりを不均一に汚していた
冗談じゃない
校庭に一輪のはだかの花束をおく
セピア ....
毎日の両腕が
囲んでいる
空気や鞄の
大きさを見つめ
比べる相手も
いない掌の
隙間に挟んだ
ポケットティッシュが
歩き出す僕の
宇宙になった
冷たいビニールが
安っぽく ....
雨にうたれる子供たち
させない傘で帰り道
雨の日も雪の日も
傍観者よろしく
プラカードをみつめてる
この怒りもて
つつがなしや冥府回廊
迷宮の世
立 ....
丸くてデカイ桃にある
梅干し型の秘密の穴に
雨を凌ぐ為の傘が突き刺さった
これからはじまるのだろう
わたしの心臓を裏返す様な
イボ痔のオーケストラの夜が
誰にも知られない葛藤の中で
....
あの日
私はすべてを奪われた
気づかなかった
ただ必死に考えていた
考えるほど深みにはまった
逃げなかった
ただ必死に付いていった
黒く染まりそうになった
私は抗った
守るも ....
テディベア、ものさし、あおいゆうぐれ。
汗ばんだひたいのあまいにおい、
いいにおい。
ひあたりのリビングにひろがったあかるい色色、
層になってひろがっていく現実との接地。
浮かびそう ....
西陽が腹にあたって
あたたかだ
ぬくもりだ
猫たちも
丸くなり円くなり
手をのばして
その陽射しをひとつ
棘の無い冬をひとつ
あのひとの笑みをひとつ
すべてひとつずつだけだ
取りす ....
私は神に退位も何もないと
思っている
神が年齢的にとか
体力的にとか言った理由で
神辞めます宣言をされても
正直困るのだ
だからと言って
神を批判は出来ない
神なのだから
た ....
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