林檎の木からは
そこに巣食う虫どもを
怯えさせる匂いしかしない
空気も甘酸っぱいまま凍りついた
林檎園の丘の上に転がるように
あたしの脱け殻は
星の下で眠るんだ
陽だまりの ....
名も歳も 無く
鋭く 無垢な筆勢で
通り過ぎる ものみな
書きとめる 少年
姉妹に 恋をした
密かな 罪を燻らせ
拙い 経験を統べ
生き死にに 眼を馳せる
葉と石を 神とし
....
街の灯が消えるころに
俺たちは跳躍を繰り返した
皮を剥ぐような風が
駆け抜ける午前三時
記憶のなかのサウンドのハイハットが
氷の割れる音に聞こえるような気温だった
あたためて
それは ....
裏切りはいつももう
すでに進行していて
素知らぬふりしていたひとも
あばかれるとすっとぼけてる
星空の瞬きって
その距離と俺の距離って
なんのものまね
す ....
ドアを開くと
幾十年も変わらぬ空気の
Piano Bar Lyon
カウンターに腰を下ろした僕は
ピンク色のグラスを傾ける
ピアノの周囲には
いくつかのアコーディオン達が
寂れた ....
しらふの星が目障りな夜のことです。
漆のように艶々とした海を生きる人魚の
三オクターブ上へ鰊は鱗をバラ撒き
チャコールグレーの砂を照らしたそうですよ。
それ以来、
チラチラチラチラ
光るの ....
ここは文学シティ。どんな気持ちも許される街。
悲しい人は、好きなだけ泣いていいよ。楽しい人は、好きなだけ笑っていいよ。
ここに神様はいないから、僕らは僕らを律しない。
もし君が日常に戻りたくなっ ....
詩
自分らしさな一張羅着て
(なるべく上品に)鼻毛ごっそりひきぬく感じ
残響
僕の狭い視界の中に
世のしわぶきがこだまする
ほんの残響の気配に
必死に耳を傾け ....
腕時計をつけたまま眠る
決まった時間にお腹が減るように
またぼくは金色のボタンを握りしめて
祈るように 悪い子
沈むように
きゅるりきゅるり
ぽぽぽ
....
カンニングペーパーに
君の名前を書いた
ずっとすべきだっただろ
思い出せない最後のカケラ
腐った野菜の山
君が僕に抱いた印象
窓の奥に星がいっぱい
見ろよあれが次の街だ
青色だ ....
これからあと
いったいいくつの箱を開ければよいのか
ぐったり濡れた僕に箱は届く
僕は開ける
そしてまた箱がある
僕は開ける
また箱がある
僕は開ける
箱がある
僕は開ける
....
受け入れることに鈍感になっている
流されることに鈍感になっている
生きるとは妥協の連続で
ない選択肢を繰り返し
結局そうなってるんだから
まぁ仕方ない
〇も×もない
そこに意味は ....
私が喫茶店の一隅に座ると
非人称の意識が渦を巻き始めた
)眼前のアイスコーヒーはシャリシャリ音を立てて波打ち
)ガラス張りの向こうは見事な晴天で
)遠くで笑う老人の顔はとても幸せそうだ
....
暇な奴ほど
悪いことをする
まともに働いていたら
悪いことなんか出来ない
する暇がない
虐待の親なんか
その典型だ
仕事もしないで
日がな一日家にいるから
子供が鬱陶しくなって
....
砂浜に辿り着くと私は
必ず目を閉じる
波の音を聞く為に
どんなに凪いだ海にも必ずある
怒りを鎮め
後悔を慰めてくれる波音
共に訪れた人にも
私は勧めて目を閉じた
どう?と聞いた ....
植木鉢の
{ルビ萎=しお}れたシクラメンに
水をそそぐ
日中は出かけ、帰宅すると
幾本もの首すじはすっと伸びて
赤紫の蕾がひとつ 顔をあげていた
先週、親しい伯父が病に倒れ
ふい ....
自分を開示し、されているのは、人間ではない。
個としての生が開示している意識でありえている限りにおいてではある
けれども、それが自分でありえているということである。。
人間とは概念であり、実 ....
2016.7.18.
無意識のトリップ 感覚のトランス
入口は僕 出口は君
貸し切りのロケットだ 空間はベッドだ
別々の服も 別々の靴もいらない
脱ぎ捨てて 投げ捨てて
Happy ....
目覚めの一杯、その珈琲は
欠伸より先に注がれて
眩惑が晴れたのちに
細胞膜へと浸透してゆく
窓際の古い毛布を染める東雲を背に
明けの明星は針であるかのように
在りし日の純白に突き刺さる
....
お試しでOK
気軽に感じてくれない?
問いかけるクリエイティブ
問いかけるパフォーマンス
問いかけるイマジネーション
想像してみれば
創造してみれば
勝ち負けじゃ語れない次元 ....
歳をとり 赤子に返るように
人はどこかへかえりたがっている
帰ることの出来ない何時かへ
還ることの出来ない何処かへ
それならいっそやり直そう
最初から作り直してしまおう
混ざりすぎた絵 ....
東京の風がつよい
霞がかった青空だ
むりやり既視感を
呼び起こさなくても
子供のころ学校で
教室の窓にうつる
運動場や町並みだ
あのころの細胞は死滅してて ....
涙と雨を掻き混ぜて
同じ輝きになるまで
見ていた
虹のベルトを
胸に締め付けて
白いワンピースの
模様にしよう
洗っても
消えることのない色を
思い出と呼んで
心にしまえば ....
支持率浮上のためだとか
北との融和路線のためだとか
根っこにある反日感情のせいだとか
はたまた国民性によるものだとか
これらすべては私たちの論理だ
ゆるさないからゆる ....
昼間は暖かいからつい ふらっと飛んで来る
私は魂を持つ化身
あっ 人が来た 洗濯物を持って来る
どうか見つかりませんように
でもこの人 化身をよく見つける
ガラッとドアが開き勢いよ ....
おたんじょうびのこどもたち
テーブルに花を咲かせる
壁に掛かった絵を変える
少しだけいい服を着る
あの日もこんな朝だった
ガラス細工のようだった
とてもちいさな新参者が
どこからかやって ....
草と魚の匂いのする
傲慢なことばに、
茹でたブロッコリーと
エディブルフラワーを添えた
ソースは煮詰めたバルサミコ酢
桜えびと蓮根チップスも散らして、、
皿はロイヤルコペンハーゲンのブ ....
いつも僕らは
誰も知らない街で
わずかなエアスポットで
歌をつむぐのかもしれない
僕たちの存在を証明するてがかりさえもなく
ましてやお気に入りの音楽なんてながれてやしないけれど
....
顔ゆがむ
酸っぱい
季節の嵐に巻き込まれた
大渦巻きのなれの果て
に耐えかねて
心の隙間に手を入れてみた
ポツンと、誰からも
理解されない
細くてか弱い
アドレスがあった
....
今日はもうお休みにしたい
前髪のまとまりが悪いから
誰にも会いたくない
数年に一度の電気点検
チラシがきてはいたけれど
居留守を使ってしまう
ほんの少しの罪悪感を
胸の奥で握 ....
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