こぼすものなく
こぼすものなく
またひとつになる
雪の花が
雪の手に廻る
遅いまたたきが
音の背を見る
幾重にも連なる
虹の輪を見る
熱くて
触 ....
その水道からは愛は溢れるのだ
しかしお前は
蛇口の捻り方を知らないが為に
グラスはただ薄汚れていくばかりである
誰にも教わることもなく
恥と傲慢の隙間から手を伸ばし
ようやく蛇口は ....
僕らは空に
飼われてる
バクテリアも
マウスも
ヒトを知らない
そして
ヒトもまた
何かを知らない
月
日
星
雲
見得るものしか
見ていない
....
私たちは落ち着ける場所を探していた、
静かで、薄暗くて、清潔な場所
それは売りに出されている、と試験監督は言ったんだわ
君たちに買う資格があるかどうかいまから試験を行う
ただし設問も答えも ....
絆っていうことばがあって
糸へんに はんぶん
半、はもともと
牛の意味で
こちらと、むこう
分けられた牛
それをつなぐ綱ということ
絆
それは縛る道具だ
だからこ ....
尊敬している詩人から小包で
ご自身が育てられているという
有機無農薬野菜を頂いた
小さな箱に緑と白と紅色の宝石がぎっしりつまってて
まぶしい
大地と太陽のすごさと
その方の丁寧な仕事が ....
普段は抱えている怒りは、誰かの悲しみに乗っかって、
厭な思い出だけが染み込んだ
夏の生ぬるい風が吹き抜ける校舎で爆発する。
その被害者の数は、誰かのつぶやきの拡散数となって承認欲求に変わる。
....
技術
垂れ流しの技術
他国に奪われて
俺の足
ミドリ
緑になった
荒地を覆い
いつか思った
あの日の嘘が
現実になる
クソTVがつまらないので
ネットで海外ドラマを見ているが
ふと疑問に思ったことがある
アメリカ対イスラムのドラマで
アラブ人として出てくる俳優は
本当にアラブ人なのか?ということだ
....
ほら、樽のなかでお眠りなさい
煩わしいすべてをわすれて
檸檬かしら、いえ、林檎でもいいわ
樽のなかを香気で満たしてあげます
息を潜めて、あ、とも、うん、とも
言わないで猟犬を連れた ....
シャボン玉風に吹かれてぴゅう
と またどこかへゆくの
ちゅう も知らずに 赤いマントの頬
胸が痛くなって 枯木のやけにささる
後ろ足で蹴られた衝撃は
あなたも忘れてないのかしら
ねえ いっ ....
一枚の額縁に収まる
植木鉢の紅い花
蕾だった奥に
花を咲かせるものがある
私の奥にも
私を咲かせるものがある
あの水平線の彼方から
流れつくのは
小指
真白い骨の小指
薬指
橈骨
尺骨
手根骨
拾い上げるたびに白い断片は形を成していく
それは右腕
どこか懐かしい真白い骨
これは私 ....
ひりひり痛いあなたの詩
きょうもひとつ読みました
ズキズキ
ズキンズキン
ヒリヒリ
ピリピリ
そんなことばはベトナムにはないという
家族の痛みも
親子の痛みも
どこの国へ行ってもおな ....
風がゴーゴと吹いて
安らかに眠れない夜を繋ぎ合わせて過ぎていく日々
この命をささえる仕組みも経年劣化して
無情に軋んでいるけれど
その痛みに壊れてしまいたくはない
言葉にならない不安 ....
ひとりの部屋には
ひとり言や鼻唄が
響くだけ響いては
ちいさく、ちいさくなって
ちりやほこりのように積もっていく
忘れたころに気まぐれな
神さまが通り過ぎると
つかの間、舞い上がり
....
長い間 探した虹は見つからず
今日の行方を、風に問う
僕の内面にある
方位磁針は
今も揺れ動いている
風よ、教えておくれ
ほんものの人の歩みを
日々が旅路になる術を
群衆の ....
無人島の浜辺に
置き去りの切り株を運び
堤防に置く椅子にして
腰を下ろす
竿を手に
糸をしゅるる――と無心で放ち
午後の凪いだ海の水平線に
目を細める
阿呆らしい日々は
遥か ....
節分の夜に細々と二階の窓を濡らす音がして
外に人影が見えた
こんな遅い夕食時に帰ってくるのは
パチンコで負けて家に入り辛いお父さん
家内と呼ばれる鬼は
温かい部屋で猫と一緒にゴロゴロ ....
心情の中で黒い蛇がのたうっている、標的を知らないまま見開いた、血走った視線の先にあるものはあまりにも頼りない虚無だ、絶えず鳴り続けるノイズだけが自分の存在を知らせ続けている…特に冷える夜、特に冷え ....
節分が過ぎれば
甘い甘いハートの季節がやって来る
皆が鬼は外と口にしている中で
私は心で「恋は内」と叫んでいる
鬼役のあなたへ自分の“想い”を
投げつけながら
奴隷に な。りたい
思いやり の こころのない Adadio
・
・・破・
わたし |戸| Hはははははははハハ
!ガシャンッ。。ドン●ッ●●!!。ド、ダダッッ!!! ;(走)
....
夜中にスナック菓子をあさる
AVサイトを獣顔でサーフィンする
髪の毛だらけの部屋を前日に急いで掃除機する
私が怪人1面相だ。
溜まった鬱憤を道端に吐き出す
コンビニのゴミ箱に私物をこっそ ....
湖に雪が吸い込まれていく
僕も行こう 一緒に溶けよう
空より暖かい水底で
幻の首長竜が待っている
最後の一頭になった鹿を連れ
最後の一匹になったイトウの後を
降りしきる氷晶に導かれて ....
熱いうちに打て
命ずるままに打ち続ければ 一本の切れ味のある
詩が完成するんです
納得が訪れる事を恐れる
きりきりと弦を張って弾く
バチで弦が切れて 頬を切っても弾くんです
切れ味 ....
迷宮の子どもたちが
歌う歌が聞こえてくる
たのしげに聞こえてくる
迷宮でずっと迷いつづけて
つらくはないのだろうか彼らは
僕らは生まれたときから
ずっとここで迷いつづけてき ....
語録の重み
分析が、結局のところ我田引水になっていないかと
かなり長い間、心配していただけなのです。
〉分かっているよ。
〉偶然だよね?気にしなくていいよ。
最初に結果(ゴール) ....
ペンのインクが切れた
詩人は詩が書けなくなった
けれども書けない本当の理由は
それではないことを知っていた
切れたのは
ペンのインクではなかった
仕方がないので
詩人は庭に木を植えた
....
穿つ
一点の水滴
たえまなく
焦らず
おごらず
白い石、穿つ
ダメな
期待を
いだかせない
過去の自分自身を
穿て
刃物のような崖から見降ろす
目の前の荒海が騒 ....
昨夜
食卓の上に空飛ぶ円盤が不時着した
エアコンが壊れてしまって蒸し風呂のようになっていたアパートの部屋
開け放った窓から空飛ぶ円盤は迷い込んできた
円盤はカップうどん大の大きさだった
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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