自転車で世界へ。
なんという空の色
この色は
カメラには映らない
昭和の町の
ミニチュアのような
ただただ懐かしく
暖かく淡い
雨の色よ
厚い雲がのしかかる
雨の夕暮れ
冬の雨は
青灰色になることが多いのに
今日はセピア色をしている
子供のころに
お化け色と言って
妖怪がいると信じた色
不思議だ
ベラン ....
迎えに来てください
{ルビ鴇=とき}色の雨が降る春先に
私は待っているのです
私の胸にはその約束が
したためられていますから
鴇色の雨がふる春先に
迎えに行きますと
いつ 誰がし ....
君が未来でにやにや笑っている
一雨毎に深まりゆく
この春日に佇んで
私は浅く息を継ぐ
虚脱の朝に不安な昼に
剥ぎ取られてしまった色を探し
記憶の奥の入学式
通り過ぎてく畑の野草
お母様と手を繋ぎ
降っていた降っ ....
昼間から 酒呑むおいらん ウィッチか
夢つくる ニンテンドーも ウィッチか
実社会 マーズアタック ありえない
宇宙流 ヨミがフカイと 取り敢えず
投げやりに ならない為の 布石かも
見 ....
真夜中の真ん中あたり
帰宅した千鳥足に
コツンとぶつかった
ものがある
jorro
やあ久しぶり
すっかり忘れていたよ
世界にそういうものが
あるなんていうこ ....
欲望に飲み込まれぬよう、食い尽くされぬよう
頭が病で侵されぬよう。 大切な人を失わぬよう。
たとえ、晴天でも隙をつくるな
失望しても自棄を起こすな。たとえ絶望的に思えても、あきらめるな。
光 ....
2011年9月
ティムバートンファンが言うには「マーズアタック!」!お祝います「逃げないで。我々は友達。」
物が増えていく
片づけをしなければ
部屋の空気が淀んでしまう
いつも掃除をしていれば
片づけようとすんなり思える
要らないもの捨てる勇気
思い切りのよさが必要
感謝しながら
....
市ヶ谷から四ッ谷のあいだに夕陽をみつけた
そのまわりが虹でぐるぐるいってた
あなたに電話したのだがでたのは子供だった
いっしょにパトカー乗ろうね
ピーポーピーポーピーポーピ ....
なにに触れたい
どんな言葉にして告げたい
その言葉に夕日は驚くほど
ウブなふりをするのでしょうか?
すっかりと
夕日は街を歩く人の影を
針の線にし
けれどようやく生き返った人はみな
....
歪んだ頭蓋骨は陳列され、天井のひと隅から滴る雨水は床に暗示的な不協和音を作り出す、お前の罪の名をその情景に添えよう、次に来た誰かが腐肉の臭いを飲み込まずに済むように…黒猫がひとつ、自分の毛並み ....
今日の平板を飼い慣らし
明日への傾斜を生きる私は
もう何十年もの間口を開いたことがない
者であるかのようだ
赤く燃える早春の夜空
ゴオゴオと鳴る遠い街並み
いったい出口は常に入口だ ....
音程の幅を揺らして歌い人の心
ワンピースの裾をはためかせてバイバイ
ドーナツの穴に
魅せられた男がいる
さまざまな方面から
その穴について研究した
ドーナツの穴の経済的効果
ドーナツの穴の審美的価値
ドーナツの穴の歴史的変遷
ドーナツの穴の道義的 ....
「三者面談」
俺は誰にも相談せん
俺は誰にも相談せん
俺は誰にも相談せん
俺は誰にも相談せん
お前が生きてた人生なんて
俺にはなんにも関係がない
からからと
転がる青い日傘
レースのカーテンにとまる蜜蜂
ありふれた言葉の羅列をたどり
ふり返り笑う
命の儚さ
虚さ
ひとは過ちを繰り返す
からからと
転がる青い日傘
....
みだれるこころ、
疲れ果て、たどり着いた夜明け。春の日差しのなか
喜びも、楽しみも
あきらめて
よろめいて つぶやいて 背中の羽をむしり取られ
飛べない
弱さと 恐れを抱いて
不安の海を ....
ある日少年が目覚めてみると
背中に翼が生えていました
とても大きくて重そうな翼です
少年は空を自由に飛びまわることが夢でした
なので嬉しくてうれしくて
早速その翼を羽ばたか ....
明日はどんな顔をして
ボクを待っているだろう
笑って迎えてくれるカナ
それとも怒って殴られるカナ
そもそも待っててくれるのカナ
こんな こんなボクなんか
ボクはどんな顔をして
キミに ....
男の髑髏を擂り鉢に入れ擂り粉木で砕き擂り潰しながら傍らに置かれた壺の半ば迄腐らせた自らの血を柄杓に掬い垂らしていく
黒ずんだ液になったのをみて両の掌に掬いとり口に含むと舌で撫で付け広げていった
擂 ....
最期は自分らしく
過ごしたいんです、だから
テレビの向こうで
透明な声
自分の最期くらい
自分で決めたいと
彼女の声は
静かで揺るぎない
そうかな
私は食事の手を止めて
....
愛情なんて見えないものより
セックスなんてよくも悪くも見えるものに
バカみたいに本気になってたあの頃
一組の男と女から
家族の歴史は始まり
愛情なんて見えない筈のものが
段々に見えてき ....
娘が二人いて、二人共中学一年の終わり頃から不登校になったよ。
俺は三十代の半ばに縁があって結婚し所帯を持った。それ以前は飲食店の厨房で働き店を何軒か転々としていたが、十年近くはM駅前の洋風居酒屋で働 ....
この忌々しい
憎しみに満ちた
いつも苛立っている
人生を棄てたい夜もある。
そっと、だ。
人も、仔猫も、眠るコタツで
ここからはじまる春の風に寂しさが
青ざめていくのだと ....
君の手には千円札が一枚ある
それは誰かにあげるための千円だ
千円あれば 貧しい五人家族が
一日生き延びられる
子供達は学校に行き
親は仕事を探しに行く
千円あれば 動けない一人の障 ....
人のからだに宿る
{ルビ硝子=がらす}の魂
密かな通路は
小宇宙へつながる
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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