静寂のなか温められた器から
咲いたジャスミンの香りが
夜の輪をまわしていく
ぼくらは天球儀のなかにいて
ジャスミンが咲き誇り、てまねく
月よ、おいで、星よ、おいで
憂いに喉を腫らし ....
聞き取りにくい小さな呟きだったが、それは明らかに残り少ないわたしの寿命を確信させるには充分な囁きだった。
娘の笑い声に眼を覚ました。今日という日が何年の何日なのか、わたしの記憶のなかでは平成の ....
愛せ 手紙 を
愛せ 物語 を
氣が利く電話 を
具體的なジャングル を
現實の衣服 を
公式の蹟地 を
汁棒 を
成人兒童 を
設置藝術 を
臟 ....
爆弾で
3人の子供が死んだ
6人の貧しい家族が
3人の寂しい家族になった
娘は
飛行機の音を怖がる
私は枕もとに
銃を置いて寝るようになった・・・
何十年も
戦争が続いている
....
生涯休暇中の自称詩人にとっては
長期連休など関係ない
普段通り
17時以降半額になる
スーパーの弁当を買い込んで
明日の三食に充てる
飯食ったら後は
なーんもやることないので
クソ自称 ....
この灰色の朝に
雨滴の落ちる
葉から葉へ
落ちた雨滴
つーぅと滑り
拡散して消える
繰り返し繰り返し
靄の中へ
手を振り
消える
君の姿
一瞬見え
はっとして
ベンチ ....
もうすぐ死ぬから
ごちゃごちゃしたくない
ぐちゃぐちゃになりたい
夢なんて寝て見る
スーパースターの引退会見
翳りがそれでひかり出す
誰だって死んだすぐあとくらい
....
意味なんてありません
快楽奉仕、シーチョー重視
言い値など放置したらどうです
思いのたけをブランコに
22hzの誰かが言った
昔のお前を思い出したら
解雇、お蚕、考え足らず
能田 ....
--S.T.へ
ここが君の生まれた町で、ここに君の悲しみは埋まっている。太陽の季節、君は夜の闇の中をさまよい、漆黒の季節、君はより深い黒を求めてさらに奥へと下って行った。引 ....
夜の蒼のなか 点滅する灯
赤と白と 碧の建物
鉄のかたちが
径に横たわる
夜のなかの夜を見すぎて
暗い泡が浮かんでは消えない
目を閉じたまま何を視 ....
その椅子はどこにあるのですか?
木製のベンチに根ざしたみたいな
ひょろ長い老人にたずねると
そら、にとぽつり言葉を置いて
眼球をぐるり、と回して黙りこむ
そら、空、いや宇宙だろうか
....
らんぱろらんぱら
通り雨 ぽつりぽつり
スライド硝子にコロラド
雲の切れ目 らんぱ
ブラス らっぱらっぱ
通り雨 ぱらぱらぱら
水草と金魚 あぶく ぷくぷく
ロケット発射 えんき
....
砂漠に住んでいる
高曇りの砂漠に
暑くもなく寒くもなく
居心地のいい処だ
余計なお喋りもなく
余計な関わりもなく
足元は絶えず崩れながら
孤独に寛ぎ待つことができる
俺はいったい何 ....
続ける
同じようで
根本的に違う継続の方舟を
無我夢中の宇宙で
もう一度
確かめるように出逢う
親愛なる孤独と
書きまくれライター
書けなくても
感じるままに
....
結末は常に
突如出現した一輪の花を以って
表わされる
誰も
帰ってくる者はいない
あなたが去った分だけ
森や谷が深くなった
一輪の
花が
咲いている
(制作年代不明)
夢をさく現実が
私の前に現れて
あなたをさらおうと
するなら
私も一緒にさらって
こんな日々に
辟易している
生意気な私が嘲笑う
違うだろう
あなたがさらわれなくとも ....
何処か遠く彼方から
子供たちの声響く夕暮れに
缶カラからから転がっていく
風もない 人もいない のに
からからからから転がって
グシャリひしゃげる 銀の乱反射
無数の記憶の断片が
ぱ ....
いつか、きっと忘れていく。
雨雲がときどき、力をかしてくれたこと。
窓の向こうに広がる夕焼けが、美しかったこと。
きみがぼくの心を、やわらかい色に染めてくれたこと。
思い出さなくなっていって、 ....
南アルプスの北岳だ
俺は北岳だ
連山なのに
あんなに孤独な北岳
バカにもプライドか
東京駅中央線エスカレーターあたりは
めちゃくちゃフィレオフィッシュの香
....
{引用=春の宵
巨人の足あとに水が溜まつてゐる。
ここからは月が近いので自転車で行かう。}
{引用=(二〇一八年四月十八日)}
昼下がり
どうにもな ....
{引用=無垢な滴よ
そのドアの向こうには何があると思う?
こちらとあちらが
交わらない為に生まれた
無垢な欲望よ}
私の部屋には壁がない
けれど、室内にはじっとりと
危うさが飽和 ....
燃え盛る地獄の炎を反射するいくつものシャボン玉
カビが生えたどこにも行けない足の裏のやわらかさ
数千年前に作られた仏像の中の密室に閉じ込められた空気
排ガスの中の毒が憂鬱な日曜の日差しを浴びて
....
手の鳴るほうへって呼ぶ鬼が村人のキリキリ舞いを笑う満開の桜の花の下には涯がないのに風、はりつめていますの安吾にだって負けないくらい暗いくらいcry汚部屋の壁に寄りかかってる鼻にかかってる鼻にかけている ....
全ての責を負うと決めて
独り消えていった人
刹那さは心の秤を消して
総てがモノクロになる
何も報いることできず
傷つけることしかできぬまま
行き着く場所のない感 ....
問う心に応えてほしい
何もかも確かめにくい
水面に投げたその石の
落ちる速度に気を取られ
本当の声をまた聞き落とす
優しい雨にごまかされて
いつか見た森の景色が ....
ジェイソン・アルディーンか
なんて人間らしい人間なんだ
俺が俺いがいを裁くのは
なんか自然に反している
俺たちは透明人間なんだから
霊的な見つめいがい見えない
....
涙混じりで見た空と
渇いたこころで見た空に
何も違いはなかった
筈
人は人だし
俺は何処までも俺だから
人の眼に写る空と
俺の眼に入る空の景色は
きっと違う
筈
孤独を噛み ....
何もやることがない
手持ち無沙汰だ
ポコチンも勃たない
金もない
家族もない
友達もない
世間は10連休だとか何だとか
騒いでいるが
自分は生涯連休だ
もう曜日だって時間だって
分 ....
反抗期にはどうしても素直になれない自分がいた
ある日
母親と些細な事で口喧嘩した
ひ弱な体型だった私は
さすがに暴力まではエスカレートできなかった
が
「煩いんだよババァ」罵ってしまっ ....
夏祭りの余韻で惚けた空 雲が
ゆっくり流れ来る
おねんねしだす家々
空気を読む涼風は熱を除かず
手花火静か 照らされし君の頬を
にきびを
ちょっとみ
2車両ほどしかない田舎電鉄の呼吸 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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