きみの心臓
サテンの雫
パールのマチ針で
小刻みにタックを寄せて
ずらさないようミシンで縫えば
ほら丸い
きみの吐息
ぬめりとして手によく馴染む
暗いところで静かに光る ....
病室が
まあるくしかくく転がって
赤子と死者が廻ります
消えない汚れは
ないけれど
拭えど
壁は白いから
窓を描きます
朝には消えてしまうけど
指に天体を絡めたら
柔しい繭 ....
点と点を線で結んだ
点と点の距離は彼方
いつの間にか近づいて
星座が浮かび上がったように
君がそこに立っていた
(二回の手拍子)
感電したかのように痙攣
静まり返った0.5秒、そ ....
優しくなりたいとは思わない。優しくなくても、構わないと思う。
人生で人に与えられる優しさには、きっと限りがある。
無理に優しくしようとしても、限度を越えると押し付けになるように感じる。
僕の優し ....
桜の花を消した緑の炎
丘の上で震える
5月
雲は海に溶けて
この青空にはない
風
良い匂いのする風
が
僕を動かしている
レモン
レモン
また一枚
シャツが脱がされていく
5 ....
誰も皆 全能の神には成れないのだから
自分がせめてジャッジする側には回れると思う事も止 ....
今日は今日の風に吹かれて
明日は明日の風が吹く
嫌なことには、こだわらず
振り返らずに 亀さんのように
のんびり 前へ 前へ
進むのさ
大空を仰ぎ 地を歩め
花も、雨も、雷も ....
なぜ外で誰に会うこともないのだろう
自転車の上で 終わっていく午後
僕は悲しげな顔をして
週末は 暗い風景を 誰に会うこともなく
きっと 明るい 青い空だった
あれは 外の仕事をまだ ....
タイムマシンに乗れたなら
宇宙の誕生も、恐竜の時代も選ばない。
タイムスリップの目盛りは、マイナス1日。
....
「人は後ろ向きでしか進めない」と
偉い人が言ってました
だから時間のずっと先に行っても
私たちは過去を見ています
あんなに苦しかったことも
今から見ると
蚊に刺されたぐらい
些細に思 ....
人生夢見て 歩むべし
それが選んだ 道ならば
俺が つらぬき通すだけ、
世間は馬鹿と呼ぶけれど
なってみやがれ!
この馬鹿に!!
{引用=片想いをしていたころ、よく浜辺に行ってわたしを砂にうめました。
潮の満ち干をかんじながら、血をながすからだをはずかしいとおもいました。
恥ずかしかったのです。ひとばんじ ....
{引用=やせていくわたし椅子の上にでもかけておいて
そ 室内干しでいい
こんな時はメロンパンをたべるの
歯の裏にくっつくうっとうしさがばかげててすき
生きてるかんじする?しない ....
ある夜
死んでしまつた
畳の上に食べかけの芋がころがつてゐる
その横におれがころがつてゐる
目をとぢることも
ひらくこともできない
お迎へもこない
月の光 ....
時の涙が
気体になって
空に昇って
初夏になり
まだしょんぼりと
してますか
改悛など野暮
信心もなし
そのまま行けよ
分かれ道
冷静な 過月の月も 笑っているよ
....
別の星で暮らそう
別の星の幸せは素晴らしいだろう
別の星の風は爽やかだろう
別の星の天気雨はすぐに止むだろう
別の星の図書館は快適だろう
別の星の電車は順調に運行中だろう
別の星のコーヒー ....
恐竜の時代に生まれて
恐竜にはなれなかった
人間の時代に生まれて
ヒトに選ばれて産まれたんだが
次の時代は
巨大な隕石になって
この地球に衝突したい
そして次の時代は
地中 ....
こうもり
羊飼いの夜をたべ
眠たい指をぬすむ
みたいにして
重たい 重たい
朝が
木香薔薇の花びらより
散り散り鳴っていく
まどろみ
落ちゆく空の白い際
いまも街では恋 ....
静かに空から落ちてきた
透明で純粋なものは、
いつのまにか消えて
世界へ還っていく。
僕たちはこの純粋なものを
飲みそして体に保つ。
消えてしまうと、
僕たちも粉々になり
世界へ還 ....
錐ひとつ
モダン
モノノアハレノナガレ
錐、しずむ 漕ぐ
水銀的ウッドベース
水銀的ウッドベース
水銀的ウッドベース
刻は 刻を えがいていく
....
まるい
光のとかげ
うしろから頸を締めた
深い 叫びのつぶて
むかしのきみの幻に
許してほしいと上目を遣った
とっくに許されているくせに
....
朝の小石のなかで
眩しい河をみている
春初めの木々 幾つかの色が
わたしの心にさらされる
わたしの心は さらされる
凄いものを ずっと みている
ずっと嘘をついていたから
あなたの眉毛だけを
よく覚えている
あなたの目を
ちゃんと見れなくて
眉毛ばかりを見ていた
わたしは眉毛虫
いつか蝶々になると
ずっと嘘をついていた
たおやかな
緑の群れ、
揺れに揺れ
踊る影は
光の万華鏡
私は静かに傾いて
遠くの森のザワメキを聴く
世界ハ
巨大な鏡像スクリーン
透明な皮膜のなか
ふわふわ微睡み感じ取る
人、岩、森、猫、大海原
唐突、道路に開いた穴
その深淵ハ
弾け飛んだ信頼の重み
傾く生を朦朧と
肉の苦痛に ....
白濁した光の網から翅の大きな蝶が逃れるように
わたしたちは木陰
まだ しっとりした眼で
深みを増した色彩を揺らめかす粒子の渦を見ている
あなたはそよ風にくすぐられる若木のように囁いた
虻より ....
ただの振る舞いを その仰ぎを
何だろうこの世と
無駄を無駄と処理して
ただ風を切って 空の色をぼんやり眺め
無意識に歩きだした魂に魂を意識せず
阿呆でいい のっぺらぼうでいい
奥行きのない ....
眼が冴えて眠れない夜は
羊の数なんて数えてられないから
初恋から現在に至るまでの
好きになった異性の名前を頭のなかのホワイトボードに
書き出している
異性に持てないくせに
一目惚れの癖 ....
夜道
突然何かがヘッドライトに浮かび上がった
猫だと直感した
避ける暇もなくブレーキを踏む間もなかった
瞬間、タイヤが踏んで ぐしゃり 鈍い感触があった
が
そのまま通り過ぎてしまった
....
そうして春が去ったところへ猫が這入ってきて、
ごろなんと寝転んだ。
僕は寒いねと言い、
君は四十五度斜めと言った。
赤い新聞紙?と僕が尋ね、
そうそう、くじらのボールペンと君が答えた。
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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