陽射しが当たって
新緑はキラキラ輝く
新緑に近づくほど
私もあなたもキラキラ輝く
輝きを分けてもらっているような
新緑が風に揺られて
サラサラ音がする
自然だけで創られた音
....
桃を食べていた
指で口をぬぐった
戸が開いて何かがわたしにふれる
液状の 概念じみた何かがわたしにふれる
死んだ後もそこに在るとされるものだ
それは 戸を開け ....
さりげなく通り過ぎていくような
思い込み 勘違い
誤った情報が
暗闇の中に引きずり込んでいく
抜け出そうとしても
一度書き込まれたメモリーを書き換えること ....
目を瞑ると
そこにある闇の中にあらわれるスクリーン
つかの間の映像がながれる
モノクロの景色の中に
幾つかの顔があらわれる
けれど
どうしてもある特定の人物の顔が捉えられない
そ ....
雪どけの
きよらかな水のなかから
春がうまれる
山のふもとで ひっそりと
春の陽射しを糧として成長した
水芭蕉たちは
これからはじまる
花のリレーの ....
嘘をつけない君が
いま溺れかけてる
なのに、泳げるフリをして
「いつも踊ってるだけ
こんな風にいつも こうやって」
ソウ言ッテ
道のない道のうえに 明日を ....
細い細い砂山は
伸びでた一頭の獣の首
蹲ることもできず
枯れ果てし{ルビ茅芒=カヤススキ}の
散りゆく波打ち際
耳を澄ます月が
寂しさに馴れた門のように
....
俺の主張は間違っていない
自称詩人は有害でとても危険なのだ
最初はしおらしいこと言って近づいてくるが
親しくなった途端
いきなり首もとに噛みついてくるんだから
ほら、ジュラシックパークで
....
消えてしまった記憶のように
星が、炎に話しかける
小さく小さく話しかける
キラキラと明るく
寿命のある指先に乗った鮮かな痛みのように
炎は首をはげしく振って
いやいやをしながら
重い ....
天使が死んで
水辺の醜い小動物に
生まれ変わったとしたら
誰も天使を愛さないだろう
天使はそんなこと考えて
がちゃんと壊れてしまう
なぜならその想像は
おそらく外れていないから
氷の海 ....
おしくらまんじゅうのような場所に
ひっそり建てられたラーメン屋。
誰も 寄り付きそうもない 汚い看板に
なぜか故郷を感じさせられた。
何匹ゴキブリが這っているのか
とんと見当もつかぬ。
....
春のきえた街で
まぶたをあたためる
うす水色の すき間たち
ここには空気がある
それは水に浮くような恋であったよ
雨でも嵐でも
沈めても沈めても
思惑とはべつのばしょから浮いてく ....
体の中心
へそで立っている
光を集めて
放つ力が
ベルトの奥で
動き出す瞬間
繋がれていた
生命の尻尾を
振るようにして
歩いてきたから
離れていても
感じることの愛 ....
ママの豊満な乳房
そしてかなり敏感な乳首から
申し訳ないけど
ミルクだけ搾取させて頂いてました
右も左も
物事の道理もまったくちんぷんかんぷんな
赤ちゃんだって養分は必要不可欠ですから ....
春が僕を
けだるい空気へ
誘いこむ
失われた夢のように
消えてゆくのは
あおい春
夢を
夢と認識するために
毎日めざめる
夢では現実を
目覚めれば夢を
忘却す ....
戦争で取られたものを
戦争で取り返すと思うのは
至極当然のことだが
一体何が悪いのだろう
政治家だからか
酒を飲んでいたからか
言った奴が明らかにバカそうだからか
それら全部があてはまる ....
{引用=*筆者より――筆者が本フォーラムでの以前のアカウントで投稿した作品はかなりの数になるが、アカウントの抹消に伴ひそれら作品も消去された。細かく言ふと二〇一五年十二月から二〇一七年二月までの間に書 ....
はく っ、 りっ
耳を塞ぐと虫の音が耳のなかに響き渡る、鈴虫が皮膚をぞろぞろぞろぞろ這っている。
そも、これは、すずむしか。でも鳴いているだろうが。
り、りりりりっり、りりり
鳴くよ、 ....
胸の中に
何もないとき
思ったよりずっと
あなたを思い出していた
もう愛していると
言いたくなくて
泣いた顔の上に
砂をまいて隠したのに
人はみな
空っぽで
....
温室の中で
枯れてしまう花のように
ただ
日差しに抱かれている
暖かい
それでいい
施設の部屋を訪ねると
縦長の狭い部屋にはベッドが二人分縦に並べられていた
殺風景で閑散としていた部屋の中には
それぞれのベッドの側に簡易の便器が置かれていた
部屋の中に立ち込めた臭気が鼻を ....
心が言葉を作った。心と心が、話し合うため言葉がうまれた。
心は心から話す。時折心にもないことを話しつつ、話したいことを話す。話したことが話したかったことになる。
僕はもう、心にもないことは離そうと ....
ザクザクに切り刻んで 破片なんて残してはだめ
後悔なんて 生きていくほどに 重く苦しくなって行くんだから
誰かのせいにして 喚き散らして グチャグチャに踏みにじってしまいたい
そうや ....
もうそこには居ない貴方の
細くて白い指を想い描いては
泣きながらなぞっているのです
貴方の声を懐かしんでは
脳内で何度も何度も再生して
いつになったら
貴方の代わり ....
刻んで行く毎日
時として
心に靄がかかる
それを取り除けるのは
あなただけで
高揚とした心は
薔薇に変わる
一輪の薔薇が
あなたを呼び醒ます
私は
あなたを
待っ ....
私の中に光がある
ゆらゆら揺れる
揺りかごに
猫がいる
皆が待ち望んでいる
その日が来るのを、、
あなたが帰って来て
光を撫でる
光は嬉しそうに
揺れる揺れる
....
引き出し一杯の書かれなかった手紙を捨てる
行かなかった旅を思い出す
遠く
わたしが居なかった広場で
出会いそびれた友たちが手を振っている
枝も撓む薄紅の八重咲を
愛撫する風のように
目を瞑って
髪を 頬を
蒼白い胸元をすべり
いつのまにか
熟した果実の内側
水辺のあずまやで
冷たい肌を絡め合う
二匹の蛇
ずっと昔に滅 ....
Sと二人、町外れの森の前まで自転車で来た。
昼間、遠くで立ち上る煙を見つけたあいつに持ちかけられて、
ここまで来たのだ。
アイツは自転車から降りると
取り憑かれたように煙が浮かぶ方角、
藪の ....
放射状ではないですが
こちらにも 大きな国道 ありて
ビュンビュンと
北国の風を乗せて 進むタイヤは
きしむことすら 忘れて
遠吠えを 始める
夜になれば ラッ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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