遊びをせんとや生れけむ
けむけむ遷都のものがたり
たりたりたりぬかたりてるか
あまいみずを きよめたもう
こどもたちが むかしから伝わる唄でお手玉遊びをしている。
おとなたちは ....
俺はまるで血の海に浮かぶ孤島だ
耳元の足音に罵られた。
倒れこみ死体になろうとしない
俺を跨ぎ蹴飛ばして行進する人の波
俺の血を踏め!
赤い足跡は次第に重なる。
俺の血 ....
錆びたアーチには
バラの弦も落ちて
古いレンガの門は
もう誰もくぐらない
屋根のない小さな家の
塗り壁も剥げ落ちて
床に落ちて忘れ去られた
一枚の絵があった
肖像画の少女は
....
牙よ 凍土よ
ファングよ
悲しみよ
俺たちは罪を犯してもないのに
なんで裁かれるんだろう?
....
ぼくらは
絵本のなかで
セックスなしで生まれた子どもです
エラ呼吸も陸呼吸もできて
どんな指よりも愛撫に長けた
艶やかな二枚舌
恍惚の高波に血を滲ませて
噛みしめた肌に刻んだ詩が
....
接吻は静かに交わすべきだ
君が蛾の繭から孵って
僕がコマドリの巣から落とされて
ここに飛んでくるまでかかった
全ての年月よりも
遥かに長い時間をかけて…
愛撫は静かに施すべきだ
露悪 ....
{引用=
かなしすぎてわたし
みちばたのたんぽぽのように首をたれて
ないています
さいごにもらした
ころしてやる
の、声が
しろい綿毛になって
神さまだっただれかのところに
とど ....
君の肉を啄みたい
それだけを望んでいる夜だ
その粘りの強い白い肌を
悦びに打ち震えながら咀嚼して
聞いたことのない心地よい音楽を
孤独なままに聴いていたい
栄養の足りない夜行性植物が
淫 ....
井戸を覗いてはいけない
母が教えた
井戸なんか覗くもんじゃないよ
祖母が言った
井戸は
覗いた子どもを吸い込んでやろうと
待って居るもんなのさ
橋から下を見下ろした子を
川がい ....
思考が樹氷になるのではないかと危ぶまれてしまうほどの凍てついた夜の記憶が、どっちつかずの六月の夜に蘇るパラドクス、同じころに叩き潰したしたり顔の羽虫の死体は気付かぬうちにカラカラに渇いていた、艶加工さ ....
強い風の音に恐怖を感じてしまう
失敗する事を恥だと思ってしまう
ただそれは歩く事に慣れたとき
どうやって歩いているかも忘れて
いつかどこかで躓いてしまう
ほ こ ろ ....
柔らかいグラスに
硬質のワインを注ぎ
手で包んでいると手の形に
だんだんワインが馴染んでくるので
もうそろそろ飲み頃だろうかと傾けても
グラスが変形するばかり
透明な器に生野菜を盛り
....
遠いところへ行ってしまった人へ
忘れていった財布が
今もここにあります
空っぽだよと言ったけど
あの日のレシートが
一枚だけ入ってました
最後に行った
二人お気に入りのお店
....
かけてはいけない。
おさらがかけたらつかえない。
かけるひとは
かけてしまうことで、
かけそうなこころを
おとしてはいけないのです。
さて、夏至も過ぎたので、
一読者として詩学を書いてみます。
ネットの中の詩とは何かについて答えが出た感じで、
ダラダラと
以前、予言や予知について触れたけど、
今回は、閃きから、選 ....
そらみれど どぅん
そらみれど どぅん
猫耳の人々が東屋で会議をしている
かれらは起きている時より
眠っているときのほうが会話が弾む
ニャアぢゃなく尻尾で話をしているのだ
音階の高低を描く ....
片子は鬼の子
片言しか話せない子
片親しかいないから
片寄った愛し方しかできない子
片親の愛しか知らなかったから
片割れの気持ちなんてわからないと
片子は甘えんぼう
片親にベ ....
ふと 遠くを見るような視線で
あなたは 呟いたようだった
なにをどう 言葉にしたのか
僕は 聞き取ることができなくて
あなたは 聞こえないように
わざと 呟いてみ ....
咲き誇る紫陽花
憂鬱な思いに
濡れたふくらはぎ
閉じられる傘
*
雨上がりの明るみ
触れ合う額と額
優しい石鹸の匂い
音楽を流していると
真正面から聴いていて
それに引き込まれ
これをストレス発散と言うのかは分からない
他にすることがある
けれどこの時間は命の時間
自分に耳があって聞こえること
そし ....
謙譲と譲歩を美徳とし
丁寧すぎるほど丁寧にお話ししている
あなた、どこから声出してるのそれ
と思ったら内ではいつも怒っている
あ、やっぱり嫌だったんですね
無理しなくてもいいのに
....
きょうは
どうしても
モーツァルトのト短調が
聴きたい
ピアノカルテット にしようか
ストリング・クインテットにしようか
シンフォニーにしようか
....
まずひとつ
誰かが太陽を母親と置いている
それはそれは大きくて
それはそれは温かい
眩しい眼差しを放つ
他の星どもがそれを囲って
甘えている様な
そんな光景かもしれな ....
ぼくを作った人が
無造作に捨てたあまりの木材で
ぼくは箱舟を作った
唾液の雨が降るのを待った
やがて何もかもがその中に
砂糖のように溶けていくのを見た
ぼくは小鳥の巣から踊り転げ落ちて ....
刈り入れの終わった麦畑に
白い月光が降り注いで
女の裸が踊っている
ぼくは二階の窓に足をかけた
出来損ないの人形で
アスファルトの上に踊りながら落ちて
小さな青い海を広げた
星と月が ....
夜に灯した明かりに
寂静の蝋が溶けて
君の白い裸体になって
ぼくに覆いかぶさってくる
君というカンバスに
僕の原色を迸らせて
覆い隠すように
たたきつけるように
さも意味があるかの ....
ロッテントマトロッテントマトうるさいものでフレッシュだったトマトはあまりない。
B級よりA級のトマトのほうがキズモノも多くて
あまり美味しく食べられない。
もう赤く熟しすぎてしまっている
....
大金持ちの後輩にカネより夢っすよと諭され、乞食の先輩にお前は不潔だと言われる。
翌日、借金まみれの父にカネより愛だろと諭され、潔癖症の母にアンタは不潔ねと言われる。
昨晩、オナラとオナニー ....
あなたのカロリーはセクシー あなたを摂取するカロリーはセクシー あなたが残すカロリーはセクシー あなたを捨てるカロリーはセクシー
あなたの顔をつたう哀しみはヘルシー
からだを逃げ惑うカ ....
日暮れ時
蜜を求めて飛ぶアゲハが
自殺した美しい女達の
芙蓉のような人魂に迷い
燃えて無くなってしまった
いかに美しくても
幸せになれなかった
業深き女達の
貧しい平等
鱗粉 ....
774 775 776 777 778 779 780 781 782 783 784 785 786 787 788 789 790 791 792 793 794 795 796 797 798 799 800 801 802 803 804 805 806 807 808 809 810 811 812 813 814
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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