恥をしればたなごころを溶す
耳飾りをわたなすこころ知せば
戸を折る
鶴―知る新聞ふ戸界隈に世闇の中
まん中の
春の光光光 まん中の太陽太陽の
さーっと露露露露露露露露
写真であっ ....
楽まわす危をまなざす剣
三つの波包丁こたつの世の
わた子、まわす回すわたなべ。
饅頭の中、粉雪の白
鴉!とふったことになった!
神にしろ 歩かなければいけない・・・
回郭、回郭 ....
川の中の北極
春に映えるまなざしの夏
砂の歌を掬う小鳥
子供の服を咲く大歌
見たら歩く渡す歯ブラシ
光の光のくりかえす郭
漆黒を畳回す山茶花
冷酷を燃やすもやし
回る回る車まなざし車
夏草たちよ
どうしておまえは
笑っていられるのか
名前も知られず
見向きもされず
気づかれずに踏まれ
庭に咲く花の仇のように
抜かれてしまうというのに
なぜ笑っていられるのか
....
ぼくらはキャラ作りに必死で、かあちゃんをもとめている。
ただかあちゃんは来ることがなくて、夢の世界で会うことが精いっぱい。
生きて死んでのくりかえし くりかえし。
自己完結型の物語が巷にあふ ....
未来がここに来ないとしても
あの時見た希望の成れの果てがこれでもいい
失望の果て
諦めの果てがこれでも
もういい、わかった
僕は楽しいことを理解した
君には付き合えない
君は僕に ....
ティンカーベル、ダンス、空の中で。
開放の、快楽。もっと、ルーザー。
ハイ・ファンタジー。
ストラテジー。
モア、ルーザー。
なんの貨物なんだ。
希望のアウト・デイジー。
一人じ ....
月に光る草を見つけた
君の持ってきたビニールシートが
魔法のように浮き上がっていた
口では言わない言葉の
墓場のような気がしていた
お互い様かもしれないが ....
ドラムのキックにベースが重なる
リードギターが掻き鳴らされると
なんか始まったような気になるよ
可愛いポーズでいちにさん
響きわたれ舌たらずの余韻
可愛いポーズでいち ....
卓上カレンダーを差し替える。
背後から「八月だ〜!」って声がして、
「そうですねえ(なんか元気だな上司)」と応じる。
「アテレコしちゃった」
そう言われてようやく気づく。
「あはは、もっとテ ....
性急な紺碧が
ときおり、夕立と入れ替わりながら
ニュープリント版のような
景色を塗り替えていく
おれたちはコカ・コーラ・ボトリングの
罪深き赤色に寄りかかりっきりで
ラジオのキャスター ....
夏の妖精は低く咲く
白いサルスベリのような
日傘の下で見えるように
声を殺した涙のまま
たたずんで見て欲しい
ミツバチに運ばせる
金色の花粉は言葉の卵
ベンチ背もたれに隠れ
....
青空を集めて
搾って染めた花
緋衣草と呼ばれた妖精と
セージと呼ばれた妖精が
二人並んで黄昏の浜辺を飛ぶ
ハマナスの花を覗くカモメ
西の国へ帰る夕日
ブルーサルビアの ....
https://i.imgur.com/Ud5k5SP.jpg
ヒルギの影
を映す水面
に波紋が少し
....
愛を言葉にするために未来がある。
そう信じられたのは、きみの歌が好きだったから。
相も変わらず、夜が来る。
日々の最後に灯が消える。
布団の中でラブソングを聴いていた。
ぼくの毎日に朝陽が昇 ....
いつまでもこねこみたいにすばしこく
好奇心旺盛で
無鉄砲で無心で愛くるしくは
いられない
おとなの猫ならそれなりに
用心深く疑り深くまた思慮深くもなるのだ
物事には裏があり
....
せいれいの かいせい と、囁いていたのはつけっぱなしのTV
それでも、精霊の快声に呼ばれたのだ 海をめざしていいんだよ
腹の底まで真っ黒い私は唇も塩分の味がする生きたままの生醤油だ
生臭い生き方 ....
いしを抱いて夜を
ひたす
そして そめられていく
呼吸を ほのかに名付けて
あなたはうまれたのでした
ちぎれるように 風をおこして
春だとか夏だとか
うんざりするような ....
さあ、人生の夏期講習の始まりだ
あたらしい明日をアップロードしよう
ともに手に手をとって
苦し紛れの人生ではなく
惰性でもなく
生きていこう
そらは藍色コンクリートは人生の灰色
ねえ ....
誰かに訊きたかった
がぶりがぶりと食べ尽くし、飲みほしてしまいたいことがあった
母はグレーの装いをしている
冷たいものがすべて雨の温もりに溶かされている
雨空をコーヒーに映して言い訳を ....
襖を閉めた指先が
部屋の空気に合図する
神聖でありながら
和やかに行き渡る
炭が重ねられ
小さな窓の向こうに
川辺の芦が見える
朝露を溜めた朝顔が一輪
おじぎをして ....
外気温が37度としゃくにさわるほど暑い
8月となったなら下手な言いわけもできない
昼メシは、冷やし中華かチャーハンか
すると横から
アロハの男、ああ
ふらりと無責任にあらわれて
どこへ ....
熱を含んだ空気が蔓延するこの部屋で
朽ちてしまう夢を見つつ
汗の滴に塗れた自らの項を疎ましく思い
枕に押し付けて乱暴に拭って
焦点の定まらない視線の矛先を探し続ける
涎も垂らしているのだろう ....
ひとつ 齧れば夜が欠けて
林檎は白い肌さらし
屋烏に及ぶ口笛の哀しき音いろに
艶めいて 夜の香りを染めていく
ひとは哀しく身はひとつ
ひとつ 齧れば夜が ....
花束と折り鶴が
そと風に揺れ
すべて
やさしく包まれるよう
赤い辞書の
その辺りに夕焼けが
君の夕焼けが
挟まれていて
いつまでも
「あの頃」なんて言っている
花梨も僕も
....
あたりは静かになった
気をつけろ
まだ近くに
猫が潜んでいるかもしれない
誰もいないのを感じたら
その時はおずおずと背を伸ばし
あたりを見渡すがいい
湿った鼻をびくつかせ
そのまま
....
かなしいとき
バレないようにしなくていいから
大丈夫かなあ
やば、やばくない
ぼくがキックしてるから
YAMAHAのドラムを叩くから
ドラムがビートを
ベ ....
静かな温かい森に
種が蒔かれる
いくつもの色が
ビー玉のように跳ねて
土に消えていく
和歌を一人詠む
病気の子に薬をあげると
約束してから
巡る季節に苦い根を伸ばし
満月 ....
公園の枯れ枝を踏んで拠点のヤードに帰る
今夜もカレーだ
閉め忘れた窓 閉め忘れた蛇口 閉め忘れたガス栓 咲き忘れた花を
言葉が覚えている
小蠅が絶えない
部屋の
言葉が
モノが ....
平成日本の天才を挙げるとすれば
文句なしに
羽生善治とディープインパクトだ
えっ、馬じゃないか?
ふざけたことを言うんじゃない
お前を含めた
全自称詩人の
生涯賃金を足し合わせても
....
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