昨夜食べた若鶏のグリルが消化されない
一人なのに四人テーブルへ通されたため
分身の術で私、私、私、私だけの団らん
結局胃袋は一つだからキツかったね四皿
ディズニーアニメのアラジンに出てくる
....
詩
「あるなんでもない日」
空を白銀のかんざしが通りすぎてゆく
光と風とささやきを残して
ぼくは学校の屋上から彼らを撃った
どうしてそんなことをしたの
月曜日が嫌い ....
ストランドビーストはオランダの砂浜に居て
風を食べて生きる
自力で歩行する
尾もしなやかに動かす
風が強いと自ら危険を察知して
ハンマーで砂に体を固定するという能力まで持つ
人が乗 ....
小さな手で耳朶を摘まんで
鼻の先で羽ばたき
じっと目を合わせる
少しだけ泣いてたんだ
心配させたね
身体がとてもね
大きく広い葉だった松が
あんな細く針のような
葉になってしまうほ ....
逢えなくても
想いは過去形にはならない
いつか想いも自分自身も
空気に消えて飛んで行く
私の心の羽根一枚に
そっと触れて満月の森で
手のひらに置いたまま
星の軌道に包まれて眠る
羽 ....
古道の木陰に
小さなろうそくが咲く
陽の雫が木々を抜けて跳ねる
お地蔵の背中には神代文字
旅人がミゾソバを摘んで
妹の髪に挿して微笑む
ヒミコによく似合う花だね
妖精が言った
アマ ....
泣いて
哭いて
ひたすらないて
これでもかってぐらい 哭いて
僕は わらった
夕焼けの君は泣いていた
何が悲しくて?何に心打たれて?
夕焼けの君は震えていた
何が恐くて?何が悔しくて?
夕焼けの君は涙を浮かべてこう言った
「もう大丈夫」
夕焼けの君を見て ....
痴漢でも
よっぽどの特殊でなければ
ブスに触りたいとは思わないだろう
だから女性専用などと
範囲を広げなくても大丈夫
自分のことを美人だと思う人が
乗るようにすれば良い
いや、違うな ....
崖の上のムヒョンの弟子なんだから
ムンだって
じぇいんじぇいん白じゃないと
容易に想像がつくだろ
正にダークサイドオブザムーンジェインが
見えてきた訳だ
ムンも大統領クビになったら
....
(ああ、秋の空は露草を集めて染めるのですよ)
(あれこそまことの青ですわねえ)
天からつゆくさが降る、
つゆくさ、つゆくさ、
地が青に染まる、
つゆくさ、つゆくさ、
どこかで鈴がちりり ....
真夜中に音がする
引き出しからだ
起きてそっと確かめる
羅紗バサミの刃が開いている
力を持て余していたのか
鈍く光り出番を待っている
シャキリシャキリと
衰えていない音
亡き父は
....
あの雲に名まえをつければ、
消えてゆくまえに、あの雲の名をおぼえていられる?
ちょうど街の影にかくれてゆく前の、
消えてゆくまえのあの雲に。
赤い、いいえ、朱色、いいえ、オレンジ、 ....
凪ぐとき……
風の凪ぐ声がきこえ、
くうきが底にとけ出してゆく。
夕闇という名前のもとに、そこへ、
わたしたちの忘れていた思い出を想いだすために。
荒ぶとき……
....
毛糸のマフラーを
出した日は
尻尾を振って
空気を撫でるよ
誰かが食べてる
ポテトチップスを
落ち葉と間違え
空に飾った
温かいものが
まだここにある
冷たい風さえ
呼吸 ....
私はもうすぐ失恋します。
多分。
期待すれば傷つくので、
こういう心構えをするしかないのです。
あぁ、あぁ、10年ぶりに
あぁ、あぁ、恋をして、
冷静でいられますか?
いていいんですか? ....
菜箸のまま食べる晩ご飯。
君は急な残業が入ったそうです。
まっ黒くて
長い長い肢が きょうも
地面から 抜ける
親不知の速さで
(季節 だ)(季節 だっ た ) (った)(ったーーーーーーーんn
湿り気を編み込んだ ....
たくさん泣いた
たえられなくて
夜まで泣いた
他人みたいになって
たくさん泣いた次の日も
朝から風が吹いていた
酔いを残した胸の中
むやみに風が吹いていた
帰らぬものの足元に
....
ぬるい雨粒が
わたしの存在なんか、
なかったことのように
重たい空から落ちてくる。
反射した空想世界を生み出す
水たまりを作っているね。
そこにわたしの姿は見えるの。
君の姿も見 ....
夏の角が丸くなっていくのは夕刻です
角砂糖はアルコォルに融けながら
炎に包まれ送り火が星に燃え移ってゆくなかを茄子の牛がゆたりゆたり歩んでいきます
祖父だけは胡瓜の馬に乗り、秋や秋や、と ....
高く積まれたルーン文字
欠けたレンガに祈りの言葉
もういるはずのない気配
神の秘密を謳う月
まるで妖精のお葬式
占星術はもうしないと
オリーブの妖精が言う
未来を追い越して
振 ....
パリの妖精
第12話「ルーブル美術館の妖精」つづき
毎日エントランスで待つ
あの人が来ないかと
マドモアゼルに手をひかれ
ブロンドの巻き毛の子が
キョロキョロして入って来る
....
渡っておいでと
蜘蛛が思いを架ける
妖精がつま先で歩き
綱渡りの花が灯る
ススキの穂は
静かに月に燃えて
青白く蜘蛛の糸のよう
明日の十六夜に
言い出せない思いを
堅く結んで ....
無限に訪れる
心配事の種は
球根と違って
どんな場所にも入り込んで
ある日姿をあらわす
ある日
散歩の途中で
出会った庭には
テッポウユリが咲いていた
その数は
非現実 ....
アウトレットモールで
あの男は、黄色いレースのスカートを
私に買ってくれるのではなく、
買わそうとした。
なぜ、あいつ好みのスカートを
私がマイマネーで買わねばならぬのだ。
初めてのキスが ....
擦り切れた中指の軋む音を聞きながら吐いた唾に溺れ込む夜だ、晩夏の中に在りながら俺の胸中は氷点下に居るように震えていた、それは根本的な魂の渇望のノイズだ、ふたつの分厚い鉄板が擦れるみたいな鈍い音がず ....
同じ画面に収まった二人は
時間をたくさん間違えているし
空間をたくさん間違えている
数限りない間違いの果てに
取り返しのつかない勘違いの果てに
この小さな画面の中
笑顔の二人がいる
海の底に住む魚は夢の中で
二本脚でアスファルト路を歩き
腕で電車の吊革に掴まり
耳で降りしきる雨の音を聞き
口で愛の言葉を語る
短い睡眠時間の中で
魚は霊の長となり
歩き 掴み 言葉 ....
去っていく夏が感じられた今日、
斜光が大地を均一に照らし出し
涼しい微風が絶えず吹いて
僕は独り
夏の後ろ姿と入れ替えに
やって来る秋の姿を受け止めた
何もかもが遠く浮き立ち鮮やかにな ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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