悲しみが少しだけ減った夜には、
悲しみをプディングにして食べてしまおう。
そうしなければ生きられないのであれば、悪になることは悪ではない。
問題は悪をもって何をなすかなのだ。
悲しみが少しだけ ....
打ちっぱなしのコンクリートに、ウサギ模様。
あれは星雲、これは星。あれは星座、これは銀河。
わたしたちの見ているのは、宇宙。
まだ見ぬ宇宙がそこにあると……紫煙の向こうに、確かめているわたし。
 ....
私は一千九百五十五年の生まれです

歴史の示す通り
十年前の四十五年に世界大戦が終結していますね

この国は
ポツダム宣言を受諾して
敗戦を向かえました

学校で教わったよね

 ....
導かれながら
月へ行くロケット

破れない鼓膜
その仲間も消え

これからは全て
通いやすくなる

磨いた爪で
傷付けぬように

指を立てたら
足に変わるんだ

夜に動か ....
前ぶれもなくざわめき、ふるえ
雑用の手を止めて
窓ガラスの向こうの外側に向かってつぶやいていた

上手に作った紙飛行機がすんなり空気をつかんで
ひとしきり空の空気を楽しみ
決して落 ....
なぜなのだろうか


わたしは今

書き急いでいる


まだ人生は

これからというのに


モーツァルトの

ト短調シンフォニーのような


走り過ぎてゆく悲しみ ....
どちらも暗くじめじめした場所に
発生するという共通点から
自称詩人はカビと称される
しかし、カビはペニシリン等
人類に有益なこともある一方
自称詩人はクソの役にも立たないので
カビ以下の存 ....
誰が亡くなった?
悲愴の旋律が流れている
まさか、あの人がー
死を予感しながら
運命と戦ってきたのに
諦めの果てなのか?

あの人の足跡の中に
僕の人生はどのように
関わってきたのか ....
終わりが見えている
絶望的な恋

聞けない声を思い出しながら
忙しくても
疲れていても
あなたに会いたい

朝晩、冷えてきたから
余計に恋しい
さみしい
バカみたいにいい歳し ....
ください、と言えなくて
くれませんか、と聞いてしまった

人々の影は長く伸びているが
わたしに重なるものはひとつもない
灰色の街道沿いの
深く暗い井戸の底、
白く円かな女の顔が
微細に揺れ動きながら
切れ長の目を閉じ浮かんでいる

死んでしまった死んでしまった!
わたしは戦慄のうちそう悟り
隣で無表情に ....
こんばんは
スローモーション
派手な歌も
踊りもいらないよ

ひと回り大きな
コートみたいに
優しい言葉で
包まれたくても

雨粒と音
その間に挟む
ネオンの色が
瞳と重なる ....
第1楽章 夢と情熱

まだ本当の恋を知らない若者は
ときに言いようのない恐れ
不安にさいなまれる

恋人との出会いー
若者の夢と情熱が
恋人の旋律、動機を創り
その姿を次第にはっきり ....
ジジイは
ただでさえ鬱陶しいのに
鬱でしかも自称詩人のジジイは
家族にとって
梅雨時のカビぐらい迷惑な存在です

どうしようもなくなったら
カビキラーを食事に混ぜるという
手がないでも ....
空に釘を打って
クリスマスリースを掛けた
あなたはとても遠いから
早めに作ったんだ
宇宙から見えるように
クリスマスホーリーの妖精と
君の名を歌いながら
もし
太陽が燃え尽きてしまったら
月が代わってくれるのかな

いい加減
夜ばかりの照明役には厭きているだろう
ここは昼に回って精一杯輝いてくれないかな

たとえ
太陽が燃え尽きてしま ....
ぼくらが見ているのは鏡に映ったかのような仮想現実だ
それは一見現実かのような様相を呈するがあくまでも現実ではない
ただ厄介なのはその仮想現実が
ぼくらの現実とぴたりと寸分違わず重なってしまうこと ....
飛んでいる矢は静止していることに
時熟できる者は決してゼノンのパラドックスが
あながち間違いではないことに気づく者であり
現在は常に過去であることを知る者である

それは己を時間化することに ....
その命、もっと気楽に使ってみれば?
ちゃちなボールペンにでもなったつもりでさ。
眩しい
イチョウの葉が、金色に
雨のように舞って、舞って
そのなかに入れずに ただ
見惚れていた から 憧れて
手を伸ばす

いったいなんなのでしょうか

金色に降りしきるイチョウの ....
ここではない
どこかへ
行きたかった

明確な意思など
持たないままで
小銭はジュースが
買える程度で

心臓をひとつ
預けてみよう

赤じゃなくなって
色褪せた
白い糸を ....
美人とは言えなかったが、けして不美人でもなかった。
宙ぶらりんな女のこだったが、この世界にはその宙ぶらりんがたくさんいるものだ。
体型や顔の美醜は人それぞれの好みであって、国や地域の違い、時代の流 ....
 教室で見ていた後ろ姿に

 胸騒ぎに襲われていた

 あのころ あの人に

 バスを待つ僅かな時間にも

 足音に心が揺れた

 季節は入れ替わり

 出会いの春 別れの ....
年に何度か行く梨園
近づくに連れ甘い良い香り

食べ放題だからといっても
そんなに食べられるわけではない
精々多くても五個くらい

大きく育っている梨
木々から強い生命力を感じる

 ....
おばあちゃんうんこ坊やはうんちしてこよっとと言ったのに
やっぱりおしっこにしたっちと言いながら帰ってきました
うんこ坊やはうんちをしようとするおばあちゃんうんこ坊やと
おしっこをするおばあちゃん ....
うどんの右端を箸でつまんだ
と言い張る人がおり

私はうどんの左端をつまんだ
と言い張る人がおり

うどんに右も左もないと
言い張る人もおり

みんな一様にうどんを食ってる
風景画のように澄んだ風景のなかに、ゆれて。
りんご王女が顔を赤くするから、すこしうつむき──
 
ぼくは窓のそとを王女が眺めるままに、
王女の髪と景色とを見ていたんだ。
 
水彩画のように ....
雨に湿って緑色に光る苔の絨毯
落ち葉が油絵のように重なる

木の子の妖精が
森を覆う木の下で
光に包まれた種を撒く

落ち葉の下から
木の根から
苔の中から

可愛い傘を ....
細く可憐な姿で立つ撫子

見るものすべてを

優しい心に変えて

花びらは切なく開いて

髪飾りにどうぞと誘う

細く長い茎を手にするとき

妖精の言葉が聞こえてきた
 ....
日本猿として
初めて宇宙に旅立つ予定の
粗相タウン創業者が
「おまえ、いらない」と
クビ切られたからと言って
来年の朝ドラ「半分、ぶさいく」の
ヒロインに決まっている
我らブス好きにとっ ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
ポエムla_fem...4*19/10/6 12:12
4*19/10/6 12:12
巡礼こたきひろし319/10/6 9:47
ヴァージンミナト 螢019/10/6 8:45
10/6(日) 曇り山人1*19/10/6 7:13
今この時にこそst119/10/6 7:03
主婦の幸せ花形新次019/10/6 6:33
悲愴(チャイコフスキー 交響曲第6番より)日比津 開1*19/10/6 6:19
かみさまが居ないうちにあるみ2*19/10/6 1:00
臆病者印あかり519/10/5 22:18
顔(改訂)ひだかたけし619/10/5 22:10
遊園地ミナト 螢019/10/5 20:30
幻想交響曲(ベルリオーズより)日比津 開219/10/5 19:10
アドバイス花形新次019/10/5 18:56
空にリースを掛けて丘白月019/10/5 17:40
太陽が眩しすぎてこたきひろし3+19/10/5 17:34
実存在と無存在と(存在の本章として)HAL2*19/10/5 17:24
脱自的想考力(存在の序章として)4*19/10/5 17:11
ちゃちクーヘン4*19/10/5 12:49
金色の額縁田中修子119/10/5 9:36
外側の心臓ミナト 螢019/10/5 9:02
不安の演舞こたきひろし019/10/5 8:35
偶然に出会いたい佐白光119/10/5 8:31
梨園夏川ゆう219/10/5 5:09
瞬く髪とエシャレット桶谷119/10/5 2:08
うどん次代作吾119/10/4 22:55
りんご王女の側近la_fem...3*19/10/4 22:11
木の子の妖精丘白月019/10/4 21:57
カワラナデシコの妖精019/10/4 21:56
日本猿花形新次019/10/4 19:25

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