トイレの中であれこれと
考え事などしている時でした
蜘蛛が目の前にスースルリと
下降してきたのでした
名前も解らない小さな おとなしそうな蜘蛛でした
息を ....
数年ぶりに姿を現した魚が街を襲い
道路には生臭い空気が漂っている
僕は右手にファブリーズを持ったまま
身動きできずに立っているんだ
もちろん今朝、家を出た瞬間から
自分のズレには気づいていた ....
静けさ 揺れる
俄な雨、
光の空から
降り注ぎ
宇宙を回遊する言ノ葉たち
凝集しては散開し
思考の流れをこの界へ
屈曲しながら艶やかに
在る物、在る物、造形する
静けさ 奥ま ....
雲が帰って
空には誰もいない
見上げるすべてが
星と月だけのものになる
やがて
聴こえてくる
オーケストラの音が
目の前まで星が降りてくる
月が指揮をす ....
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僕は、君が喜ぶような冗談をずっと考えている。
冗談を君と言いあう時間が、冗談みたいに楽しいから。
笑いながら楽しそうに話をする君が冗談みたいに大好きで、
その気持ちは、冗談にしたくないなと思う。
こころの本当を覗いている
そこに何が存在しているのか
ただ飽和している
そんな感覚
それも定かではない
大切なものは命であり
これからどこまで生きるのか
わからない
何故だ ....
なんねんぶりかに
積もって雪は
街を無音の
影絵に変えた
車は止まって
どこにも着かない
なにもできない
朝から晩まで
追おうとしたけど
届かなかった
それもまたいい
それも ....
しわくちゃの
ハンカチに
包んだまま
洗濯物の中から
出てくる
最後に
拭き取ったものは
汗だったのか
涙だったのか
もはや私の
知るところではない
聡明な月明かりに照らされて
抒情が三番ゲートを離陸します
ホワイトライトの街明かり
滑走路にして飛び立って
神話の住まう星座たち
星図に道を定めたら
たばねた祈りを動力に
さ ....
重ね重ねも雨に濡れ
あらゆる色彩、
交わり合い
響く響く樹幹に響く
)回転し続ける万華鏡
未定形な熱の力の流出から
記憶の底を割り空無に至り
鏡となって貴女を映し出す
透明 ....
I
そよかぜがふく
冬のちいさなすきま
まわりでは雨がふっている
かさをわすれたわという
II
4色のセレナード
1つめはレモンいろの雲
2 ....
人生の射幸性は何割もないこと、知っているから花を育てる。
朝の頭痛が
深海を泳ぐ
今日生まれてきたこと
精一杯謳歌したいのに
重い荷物ばかり背負って
へこたれている
涙の代りの汗が光っても
ちっとも綺麗に見えなかった
私はいつからこの ....
思いでの切れはし集めて並べたよ
ボロボロになった古い写真みたいに
今朝は青い空に白い雲が散らばっていて
実に清々しい気分なんだ
仕事中なんだけどさ
爽やかすぎて
仕事に身が入らない ....
子供と大人の境界線なんて見たことなかったよ
いつの間にか大人になっていたし
この先子供に戻るかもしれないしな
子供って
羽がはえたら空へ飛んでってしまうだろうな
きっと
でもね
大人 ....
進化主義共和国
日本を歩き進むには
進化した目が必要
溢れるメディアから
ポイントに集中できる視力
近視こそ進化主義である
進化主義共和国
日本で生き延びるには
進化した肉体が必要 ....
プロとはその仕事だけで
生活費のすべてをまかなえる人
セミプロとはその仕事だけで
生活費のすべてをまかなえない人
アマチュアとはその仕事では
金銭を得ていない人と聞いた
ということは
....
もこもこセーター
包まれて
見上げた空は
透明と青
伸ばした手のひらの中
走り回る赤色は
わたしのあかし
断崖絶壁に追いつめられて
片方の足を踏み外した
寝床の中で右側の足を蹴ってしまった
それで夢だったと気が付いた
それはきっと誰でも見るに違いない
断崖絶壁から落ちる夢
フロイト ....
種を蒔いて
たくさん たくさん
花の種を蒔いて
あなたの喜ぶ顔が見たい
カラスが落とす胡桃を
あなたは追いかける
カラスと競争して拾うと
割ってあげてと私に言った
チューリップ ....
あなたは野ばら
小さな微笑みの中に
大きな朝露をためて
揺れる空気を待っている
あなたは桜
四季を忘れず
光を感じて
温もりを知っている
あなたは雲
夏の日差しを隠して
冬 ....
アルペジオの
階段を探して
一本のギターが
僕を立たせる
ざわめくノイズが
傷口を開けて
剥き出しの肌に
残響を乗せた
空気が割れて
破片を集める
この世界で
光を放 ....
夏の余韻は完全に消えて
秋に成り切って
寒さが少しずつ増していく
秋の潮騒は何処か寂しさがあり
満たされていない心には寒い
秋にやりたいこと
直ぐには思いつかない
何をやりたいの ....
あのころゲーテを読み返しては
死んだように眠った
いまではゲーテも読めないから
枕をたかくして眠る
癒されたのはわたしではなく
夢にみた彼、誰かしらの人物
朧気な影と薄茶のレース
そ ....
お陽さまに手をかざしてみたい
生きているってわかるから
お月さまに挨拶したい
今日は充実していましたって
瞬く星々 ひとつひとつに
流れてもらって 願い事したい
明 ....
舞い降りてきた粉雪が
トーキョーには珍しくて
傘を持たない人々は
慌ててカフェに避難する
舞い降りてきた静けさが
トーキョーには珍しくて
ポケットの無い ....
或る奈良の公園で
わたし見てしまったんです
箱の中から出られない
まだ小さな小さな
小さな子猫4匹
ドロドロに ドロドロに
溶けていました
瞳の痕跡
顔 ....
大切にしていた、
とてもお気に入りだった、
食器が割れました
パリンと音を立てて
それっきり何の役にも
立たなくなりました
そればかりか
その破片たちは、
わたしの手に傷をつけ ....
大河ドラマ「花神」の中で
『人の一生には命の長短に関わらず
必ず人生の春夏秋冬がある』
と吉田松陰に言わせる場面があった
確かに松陰や高杉晋作は
三十歳を前に亡くなっているが
激動の人 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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