空に近いところで
電線の数を増やすために
電柱に取り付けられた棒状のパーツが
電柱とクロスしていて
十字架のようになっている
電柱というのは宗教家である
世界中に張り巡らされ
イン ....
流氷の底につながってる
ぶらっくほおるの隅っこに
ちょこんと震えながら
持っていたのは
青一色の地図
そういやいつから
陸も山も
ひとも消えて
感情だけあふれるようになった ....
そのお嬢様は、人を信じることができなくて
そのお嬢様は、『いい人』のことが大嫌いだった。
いい人が、いいおこないをするのには
なにか理由があるんだと知っていたので
いい人を尊敬したりし ....
くさかれて
くさかれて
さきへさきへと
かわりゆく
れいわのさきへ
てをのばすとき
きづいても
つねにふたして
ねむるよる
のべのおも ....
煩い町に
ふれて
僕は 意味のまえにいた
夕がた
本をよんで
考えることを考えて
きみの眼を 思う
押しつぶした 光が
なんどもまる ....
話は長くなる
いくつか 電灯が浮きはじめる
夜 ためらいと苛立ちが覆っている
東京
思考のなかの
昇降するものをもたぬ
階段
道化師 指を剥い ....
躰のほとんどを
ねじれた袋におさめて
わたしたちは泣いていたね
はんぶん透けて
はんぶん凝ったような
美しさ 見えかけの 東京の月
あなたとわたしの約束が
野ざらしにされて
風化していく。
そして訪れる
クリスマスの
雪だるまがあなたの顔に似ている。
たとえば、キスという概念が
二人の間に降り注ぐことはなく
....
溢れ出す喜びでもあり
噴きこぼれる不満でもある
消えていく悲しみでもり
こびりつく思い出でもある
飲み干すと白い口ひげで
その瞬間だけ神様になれる
「先生、学校では
生きていくのに必要なことを教えるんですよね
それなのになぜ
自動車の運転を教えてくれないんですか?」
「それは、みんな運転する訳じゃないから」
「みんなが数学や英 ....
くちのなかで飴玉転がし
立ち消えた、
甘酸っぱい感情を
想い返す
作られた梅の酸味は
さらに人工的な丸い味がする
冬は、寒いから、嫌いだ
死んだ人のことも
....
語られ尽くした愛
あなたの見せるもの
わたしの生み出したもの
比べて見せて
本当を見せて
地面に手をついた雪は
もう二度と立ち上がれなくても
丸い形を幾つも残して
あなたの足音に手錠をかける
物語のラストシーンは
裏切りながら愛していくほど
私の真実に赤い実が落ちて ....
十代の終わりか二十代の始め頃
彼はその心の中にダイナマイトの束を隠し持っていたんだ
導火線が短くてさ
直ぐに爆発させてしまうのさ
そのせいか目付きが鋭くてさ
夜の繁華街を一人でぶらついて ....
東に東に行ってそれで見えるようになった建物が
大きいほど小さくなれる気がした
本当は寒いところならどこでもよかった
この季節に
身を預けたままぼんやり生きたい
ままならない生活、体、触れられ ....
行きたい所を決めて
良いイメージを持ちながら
あなたとデートを楽しむ
見る街並みもお洒落な店も
輝きが増し特別感が湧く
何処へ行こうか
前日から色々考えて
幸せ気分を味わう
....
原色の静けさの中ここは湖底。
月光は青い輝きを紡ぐ糸のよう。
黄色の象徴は何を思うか。
息苦しく波打つ湖面に雨は降る。
血潮に染まる感情の震え。
息苦しさを抱える貴方が見 ....
公園を散歩してる時
電車の席で
映画館の座席で
その人はいつも右側にいました
レモンの香りを漂わせ
右腕に想いをこめて
引き寄せる腕力を示せたら
....
ご存知ですか
最前線の戦場で便意をもよおしたら
どう対処したのかを
そんなの知るわけありません
私は戦後生まれで虫一匹さえ殺せません
そうですよね。私も貴方と同様で戦後生まれです ....
方角はどっちでも拘らない
もし空を円盤が飛んでいたら
それを目撃してしまったら
携帯電話のカメラ機能で動画を撮るなんてとんでもない
私だったら
何も見なかった事にする
直ぐに忘れてしまう事 ....
人間とは
投射機なので
原画を変えれば
世界の色が変わります
私は家族という
絵本の物語を書き換えました
猿芝居は
もういらないから
やりたいくらいお前の事が
好きやねんしょうがないやんけ
何でもおごったるさかいに
わいの家に遊びに来てや
何にもないけどお前がおれば
わいの家がシンデレラのお城になるわ
そんな ....
おでこキランとひかった
おしるこがはなたれで
まゆげがピクっとなって
まえがみが
まえがみが
ぱかんと
まっぷたつ
すだれのばけものが
うっすら
みえたような
みえないような
て ....
七色をしたイルカが、
妥協を許さないスピードで海の中を進んでいく。
ああ、わたしたちは誰の子供たち?
皆、神の子供ではないのだと、
そのことを知っている。
皆、神の子供ではないの ....
造ったものを埋めようと思い
草原を掘っていたら
本物が出てきてしまった
その土偶に
隣のミヨちゃん
という名前をつけて
博物館に送った
ねぇミヨちゃん
僕は あといくつ
....
夢のように過ぎてゆきました
何も築くこともできず
何も成さず
夢のように過ぎてゆきます
ただ暮れてゆきます
風吹きぬけ
とまどい惑い怯えています
遠くから聞こえてくるような
懐かし ....
全部リセットしてしまいたい
過去もこれからの未来も
リセットの先に何があるのか
ただ繰り返すだけかもしれない
けど、今よりはマシかもしれない
まだがんばれるよ
だいじょうぶ
そばにい ....
使わないという理由で
祖母にもらった電気スタンドは
明るさを調節できる
調節することは滅多にないけれど
以前に使っていたものに比べ
きれいで新機能があるので嬉しかった
ほぼ毎日使っているこ ....
前略おふくろ様
あなたの息子は
前略おふくろ様が好きで
DVDボックスセットが欲しいと
思っていたのですが
あなたもよく知っている
あの嫁さんが
認めてくれないことは
分かりきって ....
熟れた海に円い波を起こす
だけど小石では何も変わらない
ため息で窓が白くなる
それだけが今を生きている証
折り紙の飛行機 空へ放つ
誰かの指先を待ち続ける
過ぎ去れば跡形さえ無 ....
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