子どもが学校のLINEで
狙われているからと訴えられて
家の表札を外した
転勤して移り住んだ
この街のアパートメントは
誰も表札を掲げていなかった
常識がないなと
堂々と表札を掲げて ....
恋焦がれすぎちゃって、恋焦がしちゃった。
もしも恋が職業なら、僕は今日でクビだろう。
{引用=モデル}
マネキンのようにスラリとして
颯爽と 人前を歩く
絵画や彫刻の面持ちで
料理を盛る皿よりも大切な役目を担う
これを着たら
あなたもわたしのよう
美は憧 ....
しろい朝が明けた
雨粒は身をくねらせ少し困りながら
わたしにアイサインを送った
気がつくと雨粒は雪にかわっていた
てのひらに舞い降りる華 花 はな 雪の花
象形文字のような氷 ....
あの時計は今はもう札幌あたりに
転がっているだろうか
砂浜のボタンがまだ鳥取の近辺で
埋没しているみたいな世紀末
そういえば《少女》を革命するアニメが
20年以上前に流行ったけれ ....
僕から遠くへ
何処でもない遠くへ
肉体から離れれば離れるほどに
あれほど泣いていた理由が分からなくなったよ
涙が枯れることはないだろうと
あんなに思っていたのに
い ....
雨のコンパスで描いた唄が
手の甲に乗せた鎖のように
水溜りを増やしていく
半径をどのくらいに広げても
踵に当たるメロディが好きだから
優しい言葉でなぞる世界に
いつの間に追い付けたのかな
....
宇宙が星の花瓶なら
詩は心の花瓶なのだろう
魂が神の花瓶であるように
だれかの言葉について考えることが、ぼくにとっての詩だった。
耳を澄ますこと。きみが笑ってみせること。
いつかは消える声がここに届いて、
星の光がすきだと思った。
詩を書くと、あ ....
どんな道でも
あなたとなら
幸せに彩られた道になる
何度も見つめ合いながら
見つけた壊れない想い
囁きに似た
魅力がある言葉
お互いに重ねて
新鮮な空気を吸い
常に新鮮な ....
出会ったとき
僕たちはさして美しくなく
清潔な身なりと誠実な物腰が好ましかった
デートを重ねて
僕たちはそのたびごとに
美しさの種を拾っていった
すっかり親しくなり
僕た ....
彼女の股間に棲む生き物
その名称を公に口にしてはいけないルール
文字にしてはならない決まり
誰が決めたか知らない
知らないけれど守らなくてはいけない
暗黙の了解を経て今ここにいたる
....
どうでも良い人は傷つけないのに
いちばん大切な人に傷つけてしまうのは
いまの
に
の使いかたがおかしいとはおもうけれども
そこは
に
でいこうと思う
なんども繰り返して
繰り ....
知らない街の
知らない家で
殺人事件が起きた
知らない間に
知らない家族が
知らない殺人者に
惨殺された
凶器は知らない
動機は知らない
命は盗まれたが
他にも何か盗ま ....
──俺はなるべくしてなったのだ、おまえらが忌み嫌う自称詩人に
社会から見放されたニートが
悪の権化ジショーカーに変貌するまでを描いた全米大ヒット作
いよいよ日本公開!
角刈りの雲が流れていく
左折すると見えなくなったが
あれは建物などでは決してなく
夕空をゆく
角刈りの角刈りの角刈りの雲であった
底冷えする
夜に横たわり
祈っている
迫る闇が咆哮し
幾つもの夢が朽ちるとき、
心の奥処の祭壇に
火を絶やすことなく
灯して、灯して
)不眠の夜を透過する
)純白の雪を待ちながら ....
いもうとがきらきらした布に縺れて笑っている。わたしの知らない時間を束ねて。むかしのはなしをしよう、と言って連れ出した、四十分も無言で歩いて、ぐったりしたわたしをよそに笑っている。いもうとは清潔な幻 ....
長い髪はつるのように
あなたがいない時間を
追いかけるように伸びて
白いため息が雪になり
緑の葉に降り積もる
春になれば逢えると
少しでも早く
少しでも近くにと
雪色の手を伸ば ....
売れ残りの冬の缶詰を
雪の精が月の工場から出荷する
妖精はもういらないと言う
春の種に必要な雪解け水は
森に十分あるからと
綺麗な六花のラベル貼り
千個を雲の上に並べる
さあこれ ....
いつかどこかで嗅いだような
懐かしい匂いの言葉がある
いつかどこかで聞こえたような
懐かしい響きの言葉がある
わたしの中を言葉はめぐって
言葉の中をわたしはめぐ ....
ひとの背中に書かれた文字を読めていたならば
放ってはいけない言葉を慎めたかも知れないけれど
触れてはならない傷を避けられたかも知れないけれど
読めないほうが幸せだと信じていたい
....
今朝、朝がマンションの屋上から飛び降りた。
朝の落ちた辺りに、朝日の日溜まりの血溜まり。
大抵の事は
いつか笑い話になる事である
但しそうはならない事があるのは
常々肝に命じておかなければならない
息を吐く
ただ息を吐く
胸が柔らかな手で
押し込まれていくような
くさった気分
へその奥にある
花崗岩を隠すようにして
僕は生きてきた
忘れ去られないように時々
水面を目指す ....
柔らかい肌に触れる手は
心でカーテンを揺らして来て
余った風で話すような声が
誰かのファスナーを探そうとする
それはどこかで折れた翼を
支え切れない背中のワンピース
傷口を塞ぐことで消えて ....
がらにもなく
人間を信じてしまったのです
痛みをもって痛みを制すか、あたたかのふわふわでもって怒りを殺しに仲間を募って血に塗れるか、どちらか選べ。ってずっと言われて育ってしまったピアノは黒鍵ばかりきれいに響くようにはなったけど、白鍵の素朴さが ....
万年筆の花が咲く店でホウキを買った
女性が一人で店番をしていた
ここまでいくつかの霜柱を踏んでやってきた
あの万年筆の花があれば霜柱ももう少しうまく書けたな、
と思いつつ何も言わず ....
鈎爪の傷跡みたいな疼きの記憶、冷えた床の上で陽炎のようにゆらゆらと燃えさかる、心許ない火柱の真ん中の羅列が今夜俺を掻き回している…ラジオ・プログラムはチャイコフスキーを垂れ流していて、その旋律は医 ....
669 670 671 672 673 674 675 676 677 678 679 680 681 682 683 684 685 686 687 688 689 690 691 692 693 694 695 696 697 698 699 700 701 702 703 704 705 706 707 708 709
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