思い出とかそういうの
どうにかして
なかった事に出来ないかな?
君に吐いた嘘が
今更になって重いんだ
荷物を下ろしてしまうように
思い出とかそういうの
なかっ ....
今日も人混みの中にいるであろうウォーリー。
ウイルスの感染にはくれぐれも気をつけてほしい。
北の国には幽霊船がいるという。誰もそれを見たものはいないが、晴れた日には沖合に蜃気楼のようなものが立ち上がる。それが幽霊船だという。幽霊船は千の魂を積んでいく。幼くして亡くなった者、戦争で命を落とし ....
めまぐるしく生成する
ふてぶてしく存在する
世界を威嚇して
こんもりと丸まった猫
安普請の家作には
いつか花が咲くだろう
ただいま越冬中につき
Don’t disturb ....
天井を見上げると落ちて来た
鳥かごみたいな影の形が
制服のプリーツスカートになる
自分で立っているはずなのに
両足が無くなった気がしたよ
守られてるだけで動けなくなって
カナリアのように鳴 ....
あれ、さあ
ああ、あれ
どうなってんだろね
さあ、本人に悪気はないんじゃない
でもさ、一応悪いことなわけじゃん
まあ、恋や愛は他人が口出すことじゃないよ
そうかな
そうだよ
奥さんと子 ....
目の前の
馬鈴薯と玉葱の炒めものは
たった一枚の皿であれ
時と所により
どれほどの幸いを、もたらすだろう
風は冷たくて
生温かいよりいいけれど
撃たれていても
失われゆく感覚に朦朧とするのが
口惜しいくらいで
なんとかもう少し
月の光が見られるまでは
ここでこうしていたいのだけれど
雪の精に誘惑された夢を見た
一緒に帰ろうと言った
溶けて消えてしまうのが
怖いと泣いていた
昨日の雪だるまはもう無い
白い陶器のマリアに
黄色いリボンをかけたら
春の妖精 ....
あなたが触れたものすべて
花になっていく
花粉が涙にとけていく
人生は花壇を繰り返し
つくっているようなもの
日に焼けた蜜の匂い
花嫁の気持ちを
色と形にした花びら
葉に隠れた妖精は
温かな波の音聞きながら
明日のために花冠を編む
妖精は深夜ドレスに掛けて
祈りを捧げて帰っていく
海が見え ....
わたしの先を歩むかたち
わたしのかたちの穴を飛び越え
ふたつの機械の音は重なり
小さく小さく泳ぎはじめる
蜘蛛の巣と栗鼠
やわらかな時間を
ゆうるりと降りる
冬が ....
阿修羅が僕を柘榴のように切り裂く
ばらばらで
ばらばらに
己が部分と成る
「ああ生きていた」
液体が滴る
滴りながら
廻って
我が還っていく
情報化時代がもたらす
いわれなき中傷に
ひたすら耐えてきた
可愛い見た目にも
関わらず
食材にされた上
未知のウイルスの原因とされた
この私の無念が
お前に分かるか!
いよいよ
....
進行速度の遅い
乱気流は鈴鹿山脈を越え
大阪平野にフェーン現象を招き
一月の最高気温レコードとなった
毘盧遮那仏よ
立ち出でよ
吐息一風
悪政を焼き払え
....
きっと
誰かが
気づくと思って
僕は
足下に夜空を描いた
本物の夜空は
見上げれば見えるけど
見上げたり、聞こえたり、感じたり
たまに体の中に入ったり
どこにでもあるその色に
私はどうしようもなく
あの時感じた想像を重ねてしまう
同じなのに、もどかしい
私はわ ....
記念日でも無いのに
貰った時計に理由が欲しくて
安物のクォーツだけど
初めて認められた気がした
感謝を伝える気持ちまで
あと少し飛べたら良いけれど
ありふれた言葉も急いだままで
何かを果 ....
1
毎年この日の夜には
上原君の星が話しかけてくるはずなのに
今年は何も聞こえてこなくて
見上げても光が揺れることもなく
なあ、もう忘れちゃうよ
と、小さく嘘をついてみた ....
ぱらぱら毛布にくるまって
はらはら伝わる母の熱
雪降る街は寝静まり
時を白く染め上げて
束の間君を母とする
ぱらぱら毛布にくるまって
はらはら伝わる君の熱
雪降る街は寝静まり
時を ....
「背側側頭窓」からチーズケーキがみえる。
その表面にはいくつものき孔があいている。
が、たべてもおいしいだけで、孔の味は発見できない。
墜落した紙飛行機が海に沈む
無人の自転車が男を追い越していく、と
男は置いてきた遺書の誤字に気づき
慌てて家族の待つ家へと帰る
妻は夜更けまで
サマーセーターを編んでいることだろ ....
古い毛布にくるまって
そのほのかなぬくもりの中へ落ちてゆく
ときおり失った言葉を見つけ直したりして
なんで毛布が言葉を覚えているんだろう
そういぶかっている自分に気が付くと
ディスプレイ ....
今の今迄一緒に居たような気がするが
もう面影が思い出せない
誰だったのか
そんな風にして何と無く
かなしいようなやさしいような
記憶にならなかった経験の
ふわふわし ....
どれだけ着込んでも
どれだけ暖房を強くしても
寒さを凌ぐ方法をぼくはまだ知らない
寒いのは冬だからじゃない
寒いのは一人だからじゃない
氷点下を感じているのは
身体ではなくぼくの心
....
森の向こうに空があり
私の思考が漂っている
地水火風はその中で
好き勝手に踊っている
私の感情の底に哀しみ溜まり
虚脱の寒気はいや増すばかり
自壊か決壊か知らないが
私の思考 ....
くるくると空が流転する。
葉がさざめく。
海の底を人魚が泳いでいく。
悲しみは積り、積り、
切なさで、
わたしはそれを胡麻化している。
あなたたちも同じでしょう?
細やかなことが ....
バレッタを留めた君の髪の毛が
よそ見をしながら遊んだ日
うなじの模様に惹かれたら
心にも同じアザができてた
痛くはないけど少し恥ずかしい
こんな気持ちのままじゃ帰れない
いつまで待てるだろ ....
産まれる前に付けられた値札
遺伝子かも知れない
産まれた時に渡された番号札
列に並んで順番を待たなければならない
成長は言い換えれば劣化に過ぎない
生きると死ぬは紙一重
天気予 ....
雪がふらないから
雪だるまにさえなれず
春になっても、とけることができません
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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