どれだけ眠っていただろう
首を横に倒した分だけ
太陽は枝の隙間を渡る
多羅葉の葉の匂い
胸に一枚置かれた言葉
ただひとこと妖精の文字
こんにちはと書かれていた
ありがとうと返 ....
広島にいる私の水面と
室蘭にいるあなたの水面が
水平
だとするなら
大型客船の中のあなたと
日曜日のカフェの私も
きっと
同じ高さだとと思う
それはずっと連続していて
だけど ....
まるでネズミ花火と歩くように
足がもつれて引っかかるけれど
動き始めた季節を予約する
心臓の位置が高く上がるほど
景色よりも先に進めるから
あらゆるものへ届く気がしていた
頬が染まる前のき ....
雨上がりの空から雲が一掃されて
青空があらわれて
お日様が顔を出しても
美しい七色の虹が橋のようにかかるなんて
事はなくなってしまったな
子供の頃は頻繁に虹を見たような記憶があるのに
....
引き出しの中にも眠る
掬われないまりうすの舵
印影の消えた朱肉をいつまでもはなさない
無駄に広がる玄関の扉開けば山河原の礎石が
角松と放置されたここには誰も居ないという証なのだ
盥いっぱ ....
初めてのキスはコンクリートのようだった。
鉄のように冷たくなった手で
そっとあの人の頬に触れる。
身を委ねたその顔は
美しい写真のように切り取られ
魅了されてしまったのだ。
その写 ....
知っている
アンバランスな風の生き様が
わたしの場合、震えを呼ぶ
ナイトメアみたいに
寝息の可愛い君の
強い正義を守る目が好き
ウソみたい
古い港町の風の歌声が
わたしの場 ....
うさぎが会いたくて
白い 白い
自分とおなじような
白い雪を降らせました
馬鹿なこどもは
白いうさぎに合うことが
できず泣きました
うさぎも泣きました
白い白い 雪と
赤い ....
白雲の流れ
蒼穹の遥か
気圏を抜けて
光の銀河が渦巻くところ、
君の在り処がきっとある
僕の在り処がきっとある
今宵、河童や亡霊が
西の川から遊びに来る
水滴らせ遊びに来る
それ ....
石と薔薇、石と薔薇
逃れ去る永遠は
石に薔薇を刻み込み
無数の棘で肉を打つ
失われた日々よ、〃無限の〃想い出よ
過去さえ突き抜けて行く痕跡よ
)異国の人が通り過ぎ
)記憶が一 ....
青空のリトマス紙は今日も赤く夕焼けてゆく。
実験結果をノートに記し、少年たちは帰路につく。
{引用=
Das macht,es hat die Nachtigall
Die ganze Nacht gesungen;
Theodor Storm}
Heard the we ....
物理的な
遠距離恋愛
遠くで思う愛おしさ
離れているから
自由きまま
かと言って
縁切れん愛
精神的な
遠距離恋愛
近くで思う厭らしさ
側にいるから
邪魔くさい
かと言 ....
セロハンテープの一輪車
思い出を乗せて回り続けて
タイヤが擦り切れたら捨てる
それでもここまで進んだ胸に
小さく丸めて勲章のつもり
ざらざらとした埃の中には
苦い恋だとか淡い夢だとか
....
時間は送料無料でやって来ると思っていたが
莫大な着払いで去っていく
絵に才能も興味もなくて
だから日曜画家にはなれない
なので日曜は詩人になる
他に自分を表現する方法を持ってないので
休日は詩人になる
手先が不器用で
もの作りの才能も興味もないから ....
ツイッターが落ちた。ツイッターはものではないので、手を離しても重力によって落ちることができない。それなのに、それでも、ツイッターは落ちた。落ちて、音もなく地表にぶつかり、跳ね返って、キラキラピンクのゴ ....
包帯の下
君の瞳は何色なのだろう?
君が映していた世界と
僕が映している世界は
同じじゃないって
いつから気付いていたんだろう
どうして気付いてしまったんだろう
包帯の下
僕の ....
ありきたりだけど
俳句は松尾芭蕉がいい
ありきたりじゃないかもしれないけれど
歌人は山崎方代が好きかな
詩人は誰も思いあたらない
小説は太宰治なんて言わない
芥川龍之介が好き
....
特に予定はない
見たいテレビ番組もない
遣り残した仕事もない
ぼんやり過ごす
目の前にある日曜日の憂鬱
私以外の家族は
今日は仕事があるらしい
忙しそうに家を出た
何をしよ ....
その昔夏の国からおちのびてきた春秋という餓鬼がいて
たちの悪いことにこの春秋という餓鬼は年老いても一向に死ぬ気配もない
今日も村人が集まる座敷に派手な女人を幾人も侍らせては酔い酒に戯れている
....
壊れて動かない入道雲の下
燃えつきた花火のために
僕らはお墓をつくる
昨夜なぞったでたらめな星座の名は
天文書に記されることもなく
忘れられていく
つぎはぎだらけの不細工な幸せ ....
豪華客船の船首に
じじいとばばあが
咳き込みながら
立っているのを見た
横浜、たそがれ
これが中国なら
きっと沈められちゃう
氷山が無くたってね
i わ
たし は 書かなくてはならない
と
i わ たし は
b le ee di ngggg
机に滲みていきました
ある 日 わたしは
あたま に ラジオ ....
悠々と 悠々と
川面に浮かぶ
ひとつのボールが流れてくる
何も惑わず {ルビ煩=わずら}わず
橋を潜り
今日から明日の方角へ流れゆく
あのように
川の流れのなかを
ゆきたいな ....
バックドロップや
ドロップキックや
ウェスタンラリアットを
次々と繰り出し
舞台という名のリングを
縦横無尽に駆けめぐる
詩人のあなた
その心根は繊細で
どこまでも熱い導火線で ....
{引用=
どうすればいいのか
わからない
貝の中で
泣いていた
日
それから
いちど海がかれて
空がおちて
ながくもないとしつきを
二億年と少しへだてて
....
ゆきの降らない冬の日々
吊られたあらいざらしの
Tシャツはふるえていた
それはゆきを待つわたしのように
次第に乾いていく暖かい日差しのなか
磔刑にされしろくしろく待ちわびている
誰 ....
あー君を布団叩きで叩きたい
痛いからやめてよ!いたいいたいいたあーい!
ひゃひゃひゃひゃせん!
その狭間でちょっとあんとか言ってやんの
君の鼻にくつわむし乗せたい
あしゃれすせす ....
はー
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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