日の下の世界はままごと、すべては形式
内容を尋ねども、渇望を知るばかり
徒労の夜をなだめる杯に
仮初めの真理と陶酔が満ちる

いったい、渇きと慰めのほかに
あるいは、地上に注がれた商品群と ....
きみの発する言葉ひとつひとつから
ぼくの体温を感じ取って、
それは甘ったるくて
しつこくて粘ついていて、
どうもぼくの世界には
合わなかった

それだけだったのに
今は無性に味気ない
 ....
波を押し返そうとするみたいに冷たい風がひっきりなしに吹き付ける二月の海岸には僕ら以外人っ子ひとり居なくて、そのせいで僕たちは足跡ひとつついていない砂の上を多少の引け目を感じながらずっと、アイロニカ .... 楓は老いることで色づくのだと知り

見事だと思った


去年の事



もののあわれといとおかし


桜より梅がいいなと思う

今日この頃






桜が咲 ....
あきまへん
そんなおっきいちんちんでは入りしまへん
あっあっ
痛い、痛い
うちのアソコが
壊れてしまいます
「止めろ!僕のお母さんに何をするんだ!」
「うるせえ、ガキはすっこんでろ!」
 ....
末っ子で、鍵っ子で、角っ子で、隅っ子の僕です。
これだけヒントをあげたんだから、早く迎えに来てね。
僕は不自由に踊ってる
誰かが使ってる暖かな暮らしのせいで
そうせざるをえないんだ
楽しそうに、朗らかに
時折鼻歌さえ混じえながら!

こんな愛おしいものを
ミツバチみたいに奪ったのは ....
いつもとは違う道を選んだ時
修正液を捨てようと思った
迷ったら綺麗に消すより境界を汚す
そんな歩き方が好きだったから
着慣れた制服を脱いだ時
白線を渡る人を思った
手を繋いだり離したりして ....
とても贅沢な我儘かもしれない
叶うなら
叶えてくれるなら

失った分の若さを取り返したい
だけどそれは
けして過去を取り戻したい訳じゃない

私は私の記憶のいたるところを
黒く塗り潰 ....
ある所に少年がいました
少年はいつも元気に暮らしていました
朝早くから起きて水を汲み
それを終えたら鶏の卵を取りに行き
そして、母親と一緒にご飯を食べる
それが少年の日常でした

村の人 ....
摂氏零度。麓の畑のビニールハウス。
その脇に放置された時代物のセダン。
「使い古しでも、役に立つことを証明せよ。」
すべてが命ぜられるがまま。
俺らは車体を、割れた窓まで銀色文字に塗りかえ、
 ....
月の光で発電しないなんて
それも嘘
平面を二つに折りこめば空間が立ち上がり
  さらに折り重ねれば世界は分断され
   照らされた片方の裏側
 深呼吸       
       蒸発に
  いくつもの言葉たちが生まれ ....
普通に考えると
感染者は外に出しちゃダメで
感染していない人から
先に出すべきなのではないか?
違うかね?
結局のところ
全員感染するんじゃねえかと思う
ひょっとしたら
最後の最後まで ....
しかくい箱に居て
あなたに会いたかった
溶けゆく季節に触れ
あなたに会いたかった
傾いて 倒れかけて
あなたに会いたかった
切りすぎた爪が膿
あなたに会いたかった

ナッツ・ケー ....
机を挟んであなたと二人
向かい合ってからどれくらいの時間が経ったでしょう?
お互いに言葉を紡ぐことは無く
視線が交わることも無い
いつから二人はこうなってしまったのでしょう?
時計を見つめる ....
どういふことだ
まだ
ひとのかたちをして
星の上にゐる

急がなくてはいけない

廃村のはずれの小さな草むらに
菜の花が咲きはじめてゐる
……風にゆれてゐる
やさしいやうな ....
ストローを挿しただけの痕を
理解できる人は限られている

子どもたちが見つけた
レモン色のキーを
円筒の穴ぼこに差し込んだ

ぼろぼろと、剥がされていく
ノア
船のヘリ

そ ....
蟻みたいに地道に生きてきた筈なのに
キリギリスみたいに何も蓄えられなかった

冬が訪れてきて
寒さがしみじみと身にも心にもこたえる

冬の先に春は待ち構えてない
季節は断崖に続いているだ ....
さざ波が砂鉄で文字を描く
流れついたクルミを
ウミネコが掴んでいく

辞めた訳など聞かないで
ただ愛が枯れただけ
仕事に片思いしてただけ

疲れた心にあったはずの
幸運の四つ葉を ....
春咲きの赤い花が
太い茎の先で私を見てる

大きな花の中で
妖精は座っている
花粉をちょこんと
鼻に付けて

窓を開けて風を招く
赤い帽子の妖精もどうぞ
ごくろうさま

大 ....
自由に集い
株分けした苗を
持てるだけ抱く
好きな花を選び
誰の指示もいらない

喜びは自分で創るもの
雑音に一喜一憂しない
濁った気持ちを持ったなら
花は枯れてしまうでしょう
 ....
廃れた町には何もない
ただそれは理解されてないから
何もない様に見えるだけ

廃れた町には空っぽの家がある
廃れた町には錆びた自転車がある
廃れた町には骨だけになった何かがある

廃れ ....
風貌がどことなく、ソクラテスに似ていた。
その饒舌ぶりも、悪妻を愛したことも。

ヴィユー
ヴィユー・ムーン

芝生にて
おやすみなさい…
{引用=朝}
朝を見た
眼球は冷え切り網膜は焼かれ
白銀が太陽光を押し広げている
湛え切れず溢れ返り飛沫を上げている
微かな凹凸にも蒼い陰影が添えられて
美しいという言葉は不釣り合い
目 ....
匂うような瞳をしたその人は、
優しく手をひいて、
蒼穹へといざなう。

そこでは、
幼子たちが耳朶をゆらし、
風の音を聞いている。

憐憫でも無垢でもなく、
懶惰でも情熱でもなく、
 ....
おとこの乳首・露出を規制するらしい。
“鏡のまえでなにカップぐらいだろうか?”、
と横綱土俵入りの後で、
シャツをたくしあげてみる…
もしも今が縄文時代で
そろそろ
肉の備蓄が切れる頃なら
僕はこの冬空の下
ウサギ狩りに出かけるだろう
男女平等が正義というなら
男たちは子宝を守れ
女たちは木槍を握れ
生きるのが精一杯 ....
1

イカはものすごいとこまでも使えるらしい
と制服の君が言う
イカのものすごいとこというのが
君にとってどこまですごいことなのか
よくよく聞けば
イカの耳も使うとか


2
 ....
もう雪に飛び込むことはない
冷たくなるのを知っている上に
濡れたズボンの重さを引きずり
誰かが貫いた心臓みたいに
白い棺がひとつ並んでいた
とても寒いなと感じたけれど
眠るつもりじゃなかっ ....
自由詩
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