強がりの言葉を交換したら
隠せない後悔にふるえて
愛に凍える雪だるまになる
頬を流れるのは涙じゃない
瞳に降る粉雪が溶けただけ
季節最後の雪雲たちは
冬の尻尾のように消えていく
黄昏 ....
青い夜は低温火傷をしたよ
星の光と瞳を撃ち合い
気持ちがほつれたら糸になって
永遠という文字をなぞりたい
内側に誰もいないとしても
輪っかを投げて電車を走らせる
無数の名前と言葉を乗せて
....
スマホ時刻午前六時十九分
目が覚めたらその時間
連休二日目の朝
日曜日
スマホは肌身から片時も離せない
まるで自分の分身
スマホから得られる情報
スマホから得られる娯楽
L ....
自分は本当の地獄を知らないけど
あそこは少なくともあの頃の自分にとって地獄だった
生き地獄だった
あそこから飛び出して自由になりたいと夢見て
それが本当の自由かはあの頃の自分には分からなか ....
今夜、黒い雨合羽の男が電話をくれる気がしてる。
分厚いタウンページの、僕のページを引き当てて。
たとえあなたをなくしても
それがあいすることならば
さよならをいえる
白いかもめのように
自由なあなたがうつくしいことを
世界じゅうのだれより
わたしは知っているから
たとえあなたに ....
暗くなる空に
探す星
瞳に宿して
喜ぶ君が
眩しいよ
お店にとってお客は神様だけど
神がかった提供をすれば
お客にとってお店が神様になる
子どもにとって親は神様だけど
神がかった能力を出せば
親にとって子どもが神様になる
人は総ての神 ....
仕事が終わった
一日の勤めから解放された
極寒の夕暮れ
車で家へ帰る途中
無性にカップラーメンをすすりたくなって
コンビニに立ち寄った
そこでカップヌードル一つだけ買った
それか ....
賭け事に才能なんて有るわけないさ
て言うか
ないからこそ
一度嵌まると底無しにのめり込む
酒好き
女好き
そしてギャンブルきちがいがいる
この世界には
そんな奴等が掃いて棄てた ....
何から手をつければ良いのか
放って置いたら流されてしまう
甘くて引っ掛かりやすい言葉で
古いアルバムの写真を剥がした
ありがとうは少しずつ溶けていく
さよならはあっけなく消えていく
ひと ....
薄暗いトンネルを抜ければ
明るい陽差しが待っている
トンネルの向こうに
理想とする現実がある
徐々に見え始める
闇は続かない
抜け出せばそこは
光溢れた場所
トンネルを出る ....
お金を差しだす見える優しさと
手を差し伸べる見えない優しさが
同じ価値な訳がない
目に見える物は触れられて
使えるけど
目に見えない物は
姿や形も無く与えられた事も
受け取った事すら気付 ....
2020.2.18.
不一致ばかりだよ なんて言い訳だよな
きっと見逃してばかり
忽然と消えた 運命も偶然も なんて並べたって
現在地は”2020年”だってよ
Yes or No? ....
花は光の粒で創られている
小さな子がお辞儀をするように
朝露は落ちて光に帰っていく
誕生日に買った花瓶
薄く透き通る黄色いガラス
食卓の窓辺に置かれ
水仙が部屋を見渡している
母の誕生日に咲く庭の水仙
可哀想だけど
そう言って摘んでくる
朝の澄んだ霊気を ....
虹に腰掛け紬ぐ
さくら色の糸車
束ねればシルク色
雪解けを待つ芽に
花びらを編み始める
春にお似合いの色で
焼き立てのフランスパンを一本抱えて歩く帰り道。
ライフル銃の、その銃口から立つ、香ばしい小麦の香。
死が個々の匂いを失って、
腐乱という可視光線の屈折が、ただ
広々としたコンクリートの壁にその染み
ともならず、うつり行く走馬灯の懐かしみにも馴染めず
哀れにも雨曝しの自己の内部へ突っ込む。
....
水に濡れたまま
雨にうたれている
妻が傘の下からタオルをくれる
いくら拭いても
濡れタオルだけが増えていく
妻は可愛い人
こんな時でも傘には入れてくれない
濡れタオル屋でもや ....
降りていく
夜空の底へ
降りていく
瞼を閉じて
降りていく
やはらかなそこへ
そこなきそこへ
はらはらはらはら舞いながら
やさしいことのは散らしながら
降りていく
宇宙の底 ....
青いタイル張りの
浴室で
貼り付けた鏡は不可逆にまで曇り
あたしの顔が見えなくて
泣いているのか
笑いをこらえているのかも
わからない
灰色がたちこめる世界だ
湯をかけてや ....
ひとりの時間
明日も神でいるために
人間を満喫する
望んだこととはいえ
神でいることは
想像より重く
(みんなやたら神神神神言うもんなぁ)
人間を体ごと過ごさないと
....
そう、キミはそのままでいい。
「世間がオレの才能について来れないだけなのだ。」
そう笑い飛ばしてまた歩き出せばいい。
クッションを抱いて
その中に閉じ込めた温もりが
冷めてゆく前に体を丸めた
まだ触れていない場所があったな
まだ聞いていない言葉があったな
もっと時間があると思ってたのに
駐車場は探さなくて ....
…
……… …折れた舳先を横目に彼らは波止場から門を目指していた。
一列に隊を整え宮殿に辿り着いたときには既に夜も明けていた。
えんやこらさっ……オーイ!アレレ?誰も、、、門番も居 ....
善悪の判断を持たない
子供の頃が懐かしい
捕まえた蛙の腹にストローを突き刺して
思いきり息を吹き込んだ
生き物をおもちゃにして遊んだ
そして殺した
後悔はしなかった
痛かった ....
亡骸の幻影を抱いて
流木の間を
記憶を縫い取るように歩く
靴底を受け止める
砂浜の感触は優しく
けれど
優しさというのは
時折
無関心と同じで
巡回機のようなカモメたち
薄 ....
狡猾なる者、悲鳴の中で飢えて、
目くるめく暗黒の音韻の中で、
彼らのための晩餐を支度する。
パンという名の単純な個体と
葡萄酒という結果としての液体。
泡立つのは、抑えきれぬ羨望に満ちた旅の ....
公園の池に春の息が降る
カラスとスズメは仲良く行水
透きとおる雪解け水
底に眠っていた紅葉が
差し込む陽で目を覚ます
金魚のように泡を一つ
ゆらゆらと揺れている
653 654 655 656 657 658 659 660 661 662 663 664 665 666 667 668 669 670 671 672 673 674 675 676 677 678 679 680 681 682 683 684 685 686 687 688 689 690 691 692 693
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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