今日もひとりでいたわたしが死んでゆく
春になろうとしていることを目で捉え
そして触ろうとしたあなたの髪を
さらり、簡単すぎるほど軽くすり抜ける
ねえ、どうしてこんなにたったわたしの ....
あの日のプライドを思いだす
土手に そして 腰を下ろした友達を
土手の上に沈む夕日は
でも 違う街のものだったけれど
今もあいつは きっと変わらない
そう 僕は 時々 考えてい ....
羅列された分布点
繋げば歪な線になり
曲線を交えた面になる
勝手に奥行きを求め
立体にきめる
果ては微分積分を使い
私を測って欲しいような
測られたくないような
ほぼほぼ無 ....
どうしようもないことがあるということ。
取り戻せないものがあるということ。
人の心は、変わりゆくもので、何をしても縁がない限りは、繋ぎ止める手段はないということ。
失敗したら最後、取り戻せない人 ....
口だけじゃんと言われても、何度も、何度でも
1
祈りを忘れてしまう夜がいくつもあります
誰かが亡くなったことを耳にしない日はないというのに
ハンバーガーを食べながら
我が ....
たまに呑気に生きてるように見える人が羨ましくなっちゃうよ
下手に賢い奴なんて、けっこう生きるの苦しそうに見えちゃう
真面目な顔して、語りも実に優秀で、ほんとはセックスしたいんじゃないかとか
余計 ....
生まれ変わったらあなたは悲しくて泣いちゃうよ。餓えを知らないままでずっと、私の中で眠っていることも出来たのに。心は一度溶けてしまうと、もう、一緒なままでいることは出来ない。ねえ、ねえ、ねえ、私は何をし ....
光の輪の中で天使になった
鼓動の音がトラックに轢かれて
そのたびに分裂する心臓は
耳の穴を塞いでしまうから
音を立てるように絵を描いた
底の割れたコップが空になって
遥かな距離を近くに思わ ....
誰かが呼んでいる
小さい声だけど
はっきりと
胸の奥まで聞こえる
真っ白な花びらと
太陽のように黄色い花芯
薄暗く冷たい歩道に
温もりがとどく
花屋の前を通るたびに
僕は花の ....
私は遠い遥か昔に
地中海を見下ろす
小高い丘で生まれた
満月が造った
白い光の絨毯の上
妖精が集まって
歌を風にのせてた
白い丘で私は生まれ
ナルシサスと呼ばれていた
ギリシ ....
やわらかな
透き通るような
赤い花のランプ
花はみな下を向いて
どんな小さな虫にも
優しく灯りをともす
冬の黄昏が海にしずみ
星が秒針のように
一歩ずつ ....
朝日はもう昇るだろう
昨日も経験した毎日の中で
今日、なにがしかをしたくて
まだ眠い目を擦っている
ただ、暗いさなかから それは昇り始め
こんな季節だともいうのに
妙に存在感のある ....
あなたは今日も藻だらけになり
古ぼけた君を探している
鏡に写るはねた髪の毛
命乞いだけは一人前の太陽が
あなたを暖めている
汚れた頬を叩いたあなたは
ゴミを掲げて微笑みながら
私の裾 ....
誰でもいつかは
宇宙の銀河へと
帰る日がやってくる
自分のことなのに
その日がいつかなんて
誰も知らない
今日は生きているが
明日 生きている保証は
何処にも、ない
太陽 ....
冷たい手で溺れさせられて
海ほたるの震えが皮膚を傷つけて
何千の光が生み出す凪を
陸地から眺めるカップル
浮き輪を放り投げられて
君の横顔の汚れに気付いた
足音しか聴こえない夢の最中で ....
絶対なんて いらないから
小指をね、絡めて
ぎゅっと、
夜に穴を掘るように走る
バイクの音が主役になるから
親密な青い空が震えた
テールランプと並んだ螢は
どっちも似たような光だけど
半袖と腕の隙間を作った
その部屋で遊ぶ短い命は
逃れながら ....
辺りを見渡せば意図塗れの言葉を吐いてる魂の貧民窟に住んでるやつら
俺が笑っているのはお前らの自尊心がひどく間抜けで仕方がないからさ
いまその場で誰かをやりこめることしか頭にないんだろう
目先の価 ....
{引用=糸}
絡んだ糸も根気と時間さえあれば解くことができる
だが砂粒のように固く結ぼれてはどうしようもない
ギミックとトリックを切り捨てれば 見えるか
見えないか 糸は揺れ
微風にも抗えず ....
思えば、あの頃からいつかこうなるのではないかと、漠
然と予期していたのだった。あの頃、俺がまだ若くて、
日常の懊悩や苛立ちや、燃えやすい枯れ枝のような未熟
な考えを持て余していた頃から、いつかこ ....
窓のカギが開けられると
蜂が入って来た
村一番の美人である
グドルーンは
普段はスライディングタックルを
決めて男を倒してから
アド(広告)ばかり出していたのだが
今日は違った
蜂が入 ....
5分、うたた寝、あと5分、うたたた寝、もう5分、うたたたた寝。
もういっそのこと、あと5年くらい、うたたた・・・・・たたた寝。
美しい男にはトゲがある
それ相応のトゲがある
女は普通に暮らしていた
普通に化粧して
普通の長さに髪を伸ばして
普通に髪を洗って
普通に髪を乾かした
美しい男にはトゲがある
女 ....
点と点を結ぶための線が
輪郭をはみ出していくような
新しい星を描いた夜は
手裏剣よりも遠くへ飛びたい
金平糖みたいな甘い星が
好きと嫌いとどうでも良いという
わがままなエゴリズムを作って
....
知らない街を夢の中で歩いていた
背後から声をかけられた
ような気がした
立ち止まって振り返ると
自分の知らない誰かが知らない誰かと
偶然再会した様子だった
何だつまらない
自分の ....
空にぶちまけられたビタミン剤の
人工的な着色がキレイでキモい
今年のトレンドは太陽の皮膜で
詩人なら必ずネタにしないとね
偽りの価値観が崩れたあの日は
テーマとしては申し分なかったの
....
桜並木が通る町
花見の宴を開くスペースはない
静かな通りを歩くのが好きでした
この町を離れること
君と別れることは
どうしてもイコールでしか表せない
....
キース・リチャードのキー・トゥー・ザ・ハイウェイを聴かせてくれ
憂歌団のキー・トゥー・ザ・ハイウェイを聴かせてくれ
デレク・アンド・ドミノスのキー・トゥー・ ....
誰もいない小学校の裏で
ポタポタと屋根の雪が溶けて落ちる
誰も見ていない小さな花壇で
小さな二色の花びらが朝日を浴びる
新学期の声が遠くから聞こえてくる
雪を踏む足音が近づく
....
小さな赤い長靴を履き
キンカンの実を大事に抱え
嬉しそうに歩く女の子
子供には大きな袋に
たくさんの金柑が揺れている
頬のようなオレンジ色
太陽の赤ちゃんのような
小さくて丸くて ....
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