風が誰かの歌を剽窃するようにして吹くと、地がふるえ
て滑る。それはその上に立っているだけの人々が、私た
ちは何者なのかという疑問をいまだに捨てきれないこと
と、相似を成している。一寸ばかりの地虫 ....
気丈にふるまう僕を
むせび泣く僕を
知らないでいる君へ

癒えることのない傷を
負わせてやりたい
疼き、絶えず血を零し続け
夜には眠りを忘れ
空想の中で僕を
繰り返し繰り返し
殺し ....
人に向かって歩く
遠くに見える人
人が点滅する
そうして人は消えてゆく

離れている時はつながっていた
いくつそんなため息をつけば
光を育てられるのだろう
もうたぐり寄せるものもなく
 ....
海岸に流れ着いた死体は
名前のないまま葬られた
世間から隔離された
小さな漁師町の住民たちの優しさは
どちらかといえば退屈から来るもので

テツは一五歳
マチは一六歳
ラノは一四歳だっ ....
雨がポツリポツリと
傘をたたく
低い音
高い音
いろんな音色が
傘を滑って落ちていく

言葉が聞こえる
雨音の中に

妖精が言葉を
降らせている

私に気づいて欲しいと
雨 ....
ミツバチが
回覧板を抱いて
モンシロチョウに渡す

見出しは
「春の便りが届いたよ」
森の四季を綴った回覧板

シロツメクサの妖精から
デージーの妖精に手渡しされ
二人で仲良く読ん ....
いい匂いだね
春の香りがするね
子どもたちが見上げていく

路地の垣根を越えて
ジンチョウゲの花が
朝焼けに赤く染まる

朝の窓辺に
香りが届けられる
遠く離れたあなたの街へも
 ....
毎夜夢に現れる人達の
考えていることが見通せない
それぞれがそれぞれの意志を持ち
まんまブラックボックスだ

私の夢なのに!私の夢なのに?

彼らは何処からやって来るのだろう?
彼らは ....
どろんこ遊びは楽しいか
どろんこだらけのこの子どこの子
シャワーを浴びたら
そこにいたのは
人ではなくて、猫でした。

このこどこのこねこ
このねこどこのこ
こねこねこのこ
このこは ....
ガラスを壊したのが
三十年前だとするとその頃から
死ぬのが決定付けられてた
優勝、
一言で終わる
それが
息を飲み
目を触る
松の木の肌を剥がす
松脂がついた手すりを思い出し
思い ....
交差点で行きかう人を 市バスから眺める
私には気付かずに
けれど 確実に交差していく人の、
行先は黒い地下への入口

冷房の効きすぎたバス
喋らない老人たち
太陽に乱反射する高層ビルの窓 ....
あなたの望む
あなたにおなりなさい

例えば雪のように
柔らかく白く
降り積もりなさい

やがて踏みにじられ
汚されて逝く
その傷や痛みを
涙や嘘で繕うのです
 ....
年末の庭に放置された大量の菊が
霜が降りる毎に人を誘う手をみせる

いつか燃やさなければ片付かないね、と
そればかり気にしていた母の、
指の第一関節はガンジキのように折れ曲がり
小さく縮ん ....
青空が見えている

静かだ

青空を見ている

静かに


呑まれていく
わたし


青空が見ている

静かに
幻のような毎日だったけど、

きみの言葉に在った感情だけは信じられた。

あの日僕が書かなかった、無いことにした気持ちみたいに、

この影のなかに、いつまでも残っている。
クソ自称詩人の吐き出すクソ言葉モドキは
いつだって
市井に生きる人々の
普通の生活に根差したものとは違うから
「暇こいてんならイタリアにでも行って
世の中の為になんかしろ!
出来ないならク ....
重いテーマじゃない詩は軽いと誰かが言う
震災、津波、原発、自殺、貧困、差別、
そういうものを扱わなければ詩じゃない
そういうものを書かなければ詩人じゃないと
重いテーマを重い言葉で綴った重い詩 ....
僕は、その{ルビブラックジョーク=騒音}に対して

  {ルビ笑=嗤}うことすら、できなった
背中に流れる景色に
音楽が追いついて感じている
映画のラストシーンみたいに
誰かと出会って街に馴染んで
白いケーキで髭を剃るだろう
夢を見てしまう今日を逮捕して
日付けが変わるまで話し続け ....
十三歳
中学生でした

担任の男性教師は怖い先生でした
柔道部の顧問をしていて有段者でした

先生の口癖は
人間は感情の生き物だ
でした

その言葉が出ると
クラスの中の誰かが頬 ....
産まれる寸前に切符を渡されました
渡されたと言うか
無理矢理握らされました

それから強く背中をおされたみたいで
その勢いで
改札口通り抜けました

そしてそのまま押されながら
駅舎 ....
朝の始まりには いたって鳥が鳴き
雲がまだ暗い空を覆う
ゆっくりと始まる一日に自然と頭を下げる

随分と長いこと眠っていたようだ
あれからどのくらいだろうか

いくつ寝て いくつ眠れなか ....
パパが偉人をほめるとふぅんと聞く

当時の社会情勢や趨勢を凄く読んでいる
と語気を強めるパパに

ほむほむと首肯する
パパは今の情勢も趨勢も読めていないのであるが

こうして現代、偉人 ....
 お父さん と お母さん
 
 経営者 と 中間管理職

 ツアーコンンダクター と 団体旅行者

 リズムとメロディー

 組み合わせ次第では心地よくも

 もしかして不快 ....
流れていく
どこまでも
雪のカケラに
跳ねながら

冬の夕日は
冷たく悲しく
最後に見た
涙によく似てる

公園の噴水が
夕日を集めて
花火のように
水面で踊ってる

星 ....
レースフラワーの妖精が
恥ずかしそうに
真っ白な雪で作った

優しく美しい六花を
ワンピースに飾って
雪の精を気取ってみる

白い白い小さな花の束
手を伸ばして
一生懸命抱えて
 ....
桃の花が咲いた
雛人形の頬の色
お姫様の唇のような

二人並んで
庭の桃を見てる
狭い箱から出されて
眩しい世界を
少しづつ分かち合う

桃色に透ける羽根が
いくつも飛んでいる
 ....
人は両手と両足で星になり
重なる時に同じ名で呼ばれる
共に歩んで本気で励まして
マッチ棒が倒れないように
生きて来た今日までに火をつけよう
誰かに心配かけても良いんだ
いつも約束は一本ずつ ....
1.
「君は、今日から俺だ」
小さな箱にソレを隔離して
手だか足だかがちょこんとはみ出している
「ソレは、コッケイだ」

2.
たぶんどこへやっても死なない
ただし抜け出せはさせない
 ....
夜のセミは、あたかもうるさいように
僕と、遠く離れた君の見えない空気を
同時に吸いながら、夜景を眺める
一つだけ、約束をした手紙は
未だ、君を締め付けてはいないかい
雑草がサワサワ 近くに何 ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
地滑り岡部淳太郎020/3/23 0:05
依存両性具有120/3/23 0:05
点滅木葉 揺520/3/22 23:59
からっぽの世界ホロウ・シカ...8*20/3/22 23:46
言葉の雨丘白月220/3/22 22:46
春のたより020/3/22 22:45
沈丁花の妖精020/3/22 22:45
夢の他者ひだかたけし420/3/22 19:22
どろんこだらけのこの子どこの子足立らどみ120/3/22 19:12
踏みつけの春這 いずる120/3/22 19:05
転がる為平 澪220/3/22 17:35
降り積もる雪のように020/3/22 17:29
白い炎320/3/22 17:09
空の青と本当の気持ちひだかたけし620/3/22 15:52
在ったこと水宮うみ1*20/3/22 14:19
自称詩はブタの鳴き声花形新次020/3/22 13:57
重さもとこ10*20/3/22 12:32
    騒   音   千幸120/3/22 12:25
Birthdayミナト 螢020/3/22 9:40
感謝しない心こたきひろし220/3/22 8:42
差別と無差別220/3/22 7:44
わたし あなた 夢を描くものとして二宮和樹220/3/22 5:48
お父さんの言うことにはりゅうさん1*20/3/22 5:37
リズムとメロディー佐白光1*20/3/22 1:37
冬の線香花火丘白月020/3/21 22:43
レースフラワーの妖精020/3/21 22:42
桃の花の妖精020/3/21 22:42
星を継ぐ物語ミナト 螢020/3/21 20:11
ゴキブリを飼うふじりゅう020/3/21 19:32
それだけ近い120/3/21 18:01

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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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