空には
巨大なシャワーが隠されている
時々
それで
汚れた雲を掃除する
今日は
特別に
雲が汚れているみたいだ
みんなどこへ行ったのだろう
遊ぶ約束をしたはずなのに
横顔さえ見せてくれないね
花火はもう割れてしまったから
会いたい理由が見当たらなくて
夏の夜に捻った心を
冷やす方が良いの
温める方 ....
雨降りの
跳ね返りは
誰のせい?
そう問う端から
車が来て
水しぶき上げ
びしょ塗れに
私を濡らし
通り過ぎる
)あゝこの持って行き場のない気持ちを
)あゝこの不可避な連鎖を
....
夜空に
でっかい月が
ぽっかり浮かんでいる
こんな時だもの
コロナを忘れ
じっくり眺めよう
かぐや姫みたいにさ
地球に近づいたから
何かメッセージが
きこえるかもかもしれない
....
星の明かりの下では
名前がなかった
良いことも悪いことも
謝りたくなる
叶わない美しさに
閉ざされた口を
温めてくれて
素直になりたい
夜行性の手を伸ばして
空へ帰りたくなる日もある ....
乗せる者がいるから
風船 と呼ぶのだろう
風を借りるから
風船 と呼ぶのだろう
いずれ返すことになる
風も
命も
空も海も
ひとの返る場所は
こんなに広い
本を読む
わからないところが出てくる
あなたならどう考える
→僕が足りない
著者が馬鹿だ
上を取るなら君は謙虚だ
下を取るなら君は獅子の時期にいる
って獅子の時期入るの早す ....
テレビ朝日は
今こそお得意の
ジャーナリズム精神とやらを発揮して
感染ルートの解明に全力を上げるべきだ
濃厚接触者は誰なのか?
クラスターは何だったのか?
何故番組中に痰が絡んで声が出てな ....
レス・ザン・ゼロの臭いがする通りで乗り捨てられたキャデラックのバンパーを破壊する夜明け前、野良猫のように芯まで雨に濡れて…夢中になり過ぎて怪我をしたことにも気付かずにいたんだろう、ご自慢のストレッ ....
抱えていた水槽が落ちたと云う
手袋を拾って帽子をかぶって云う
落ちていた水槽を拾い持つ
雨粒よ
溶かしこんでおくれ
流して
運び去っておくれ
塵状となって
わたしたちを取り囲む
不安や哀しみの全てを
肺胞の奥底に
堆積させて
その重みに
身 ....
アスラムはいつも
おはようございますと
言ってくれる
ガラクタばかりのこの会社で
アスラムは一番使える奴だ
....
まるで雲の種か
空を漂う魂のよう
飛んで行く綿毛
風にさらわれ
屋根を越え
森を越えて
空に溶ける
鳥が咥え舞い昇り
妖精が待つ遥か昔
懐かしい街へ帰っていく
地中海の ....
明日になれば
私は手作りジャムを抱いて
電車に乗る
あなたはお昼寝してるかしら
シロツメクサの絨毯で
妖精がいるのも気づかずに
赤い帽子の天使たち
四つ葉を隠して囁やく
もっと ....
あの人はこの世界に
無駄な事は無いと言った
気づかないうちに
誰かのために生きていると
ミツバチが待つとも知らず
春になると花が咲き
鳥が飛んでる姿も見ずに
木は伸びて止まり木を与え ....
お花畑では笑って
荒野では震えた
砂漠では飢えて
マチでは弾かれた
草原では寝転んで
森では怯えた
変わらないのは半球体
飛べないのだからと笑えば
鳥が ....
電球の中で金魚が泳ぐ
赤い身体をうつ伏せにして
バタ足、ピクピク、
僕の過去を三枚下ろしにする
哀しみばかりが長いから
切れそうな電球を回す
もう照らすものはないんじゃないの
金魚の目玉 ....
いいか、保証しないなら
店を開け続けるからな!
分かってんのか!
冗談で言ってんじゃねえぞ、てめえ!
「そんなことをして犠牲者が出たらどうする」だあ?
そんなこと
俺の知ったことか!
こ ....
十四時
隣人の怒りはもっともであるが
耳を貸す者はいない
偏平足で受け止めた春風が
到達した夢の中
通りすがりの戦争により
一変した世界
停滞するわたし
蛙が涙で訴える綺麗 ....
今夜は雨もしとしと降っていて
もうずいぶん遅いから
誰も訪ねてはこないだろう
だから玄関に鍵をかけて
雨や風が外の空気を伝えてこないように
窓もしっかりと閉めて
ひとりで
瞑想するように ....
感染者数より
自粛要請より
くっきり黒々とした
アイラインが気になって
仕方がない
コロナ対策よりも
画面映りが重要なのは明らかだ
死にかけたパンダみたいな
化粧をやめて
完全なるば ....
{引用=息よ}
ゆらゆらと光を含み
ゆるやかに 雪は 雪であることをやめ
それでも水は見え ふれると滲み うすく纏わり
やがて消える 目覚めの夢のよう ふれても気づけないまま
....
暗闇の中で見つけた香りは
君の毛先を風に渡して
誘われたように抱きしめる
落ちない星みたいに
遠くへ行きたいけれど
香りまで一緒にいられるかな
君が走れば薄くなる空気を
僕が吸うからまた ....
3密の季節が終わったらね、あんみつを食べに甘味処へ。
秘密の小道を3つ抜け、いつか見つけた、あの甘味処へ。
暴言の嵐の夜
目を閉じれば
声だけでつながれる
そんな希望にみちていて
指をすべらせ、開くネット
君の発信する信号探しても
近づけない距離だけが横たわる
言葉、交わしたことはなか ....
封鎖された公園
散文と散文の合間に眠る詩は
師なのか死なのか、はたまた
貴方なのか
あの日、
いきなり最後の砦と家族で決めていた安全地帯が
封鎖されてしまった
殺風景な小 ....
{ルビ裸の府=la préfecture nue}{ルビと=&}{ルビ蔦少年=Ivy boy}
夜
おまえの「 {ルビ反=anti}・落椿 」
{ルビ祕密の店舖=magasi ....
天の川で船を出す父と娘
釣り糸を垂らして漂う
星のぶどう棚は
母の形見の髪留め
揺れて落ちれば星座に
娘は釣り糸につかまり
取りに降りるどこまでも
辿り着けば糸は切れて
底 ....
三つ編みの先に挿したのは誰
黄昏の教室でいつか眠っていた
詩集にもひとつ栞のように
いたずらな妖精の影が
窓から飛んでいった
止まってるよと言って
時間の妖精が
両手で巻いてくれる
たくさん巻いて
時間の貯金をしてくれる
私は約束する
こんどは上手に使うよと
錆びかけたゼンマイに
妖精の涙が落ちた
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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