ひとり
寂しいワタシが
砂の穴を抜けてみても
つきの
静かな夜は
寒い
ひとり
小さいアナタが
火の花を食べてみても
ほしの
転がる夜は
寒い
夜空からたれ下る
....
やさしいことばで君をえがく
長い髪の、
今は
とても みじかく切ってしまって
君が泣いている
君が笑っている
でも本当は、
ひとり静かに怒っている
縁側でひざを抱いて座ったまま
....
たとえば
対岸に貴方が立っている光景
声をかけても届かない事実と
合いまったわたしの感情
たとえば
左手薬指の傷
日に日に薄くなっていく記憶と
合いまったわたしの痛み
たとえば ....
いつの間にか薄れた思い出も
繰り返し囁いた愛の言葉も
あの日あの時あの瞬間は
確かに何よりも大切だったんだ
約束すら忘れてしまう僕だから
何年も前の些細な日常なんて
覚えているはずもな ....
野にまう色彩と日差しがあいまっている
ここにある翻りを手探りした元に
揺れるようなブロンズの一部があるといい
夜空に手が届いたなら、星を触ったなら、
どんな感覚だろう。当たり前に恋をして、
幸せ、そうかな、君のためなら、地球が、
逆に回って日の出で止まる、そのせいで、
星は見えなくなって、それが、幸せ ....
満月が頭上にかかり
地に潜むものを照らし出す
私は月明かりを手で掬い
落ちる陰影の青白さ
いつまでも見つめ待っている
地に潜むものの輪郭が
現、露わとなる時を
忙しく過ぎる世相の奥に
....
売っていたらしい
老舗のうふ
かしわ餅
もうおっさんなのに
死ぬまでくうきか
かしわ餅
においにかられ
かしわの葉に
とまる
懐疑的な
蠅
一息
泪の鏡面には今だけが映り込むから
信じれば底は我が花園で、襤褸の帳を弾き契る旅愁でも
浮いては沈む海月たちに次ぐ、是非に明かりを下さい。
もう遅いでしょうか 君は君だけではない
すでにみえ ....
「る、」
雫の垂れ落ちる音がまとわる
離れないわたしを誘う夜に
踊って、と言う
雨粒が傘に当たってはねる
「る、る、ら」
不定期のリズムに調子を合わせて
あなたと調和する
「る、、 ....
はじめに言葉が
なんて教えを
疑い始めることがある
口で話せることなど
いかほどのものだろう
同じ絵は二度ない
それが世界の敬虔さだと
せめて
根生姜を購入した
なかなかたくましい少年であるが
根生姜ゆえに 品行方正とは云い難い
連れて帰り早速 全身を湯で洗ってやり
{ルビ笊=ざる}の上にキッチンペーパーを二枚を ....
眠っている君は川として流れている
川底に愛を沈めたまま
川面では色とりどりの情をきらめかす
やがて海へと至る水量に夢を浸し
無限に湧き出る水源で僕を待っている
眠っている君は電燈として照 ....
火曜日を素因数分解していくと沢山の小さな火種が残るとのこと。
そんな可愛い奴らが、かつて、地球を氷河期から救ったとのこと。
暇なぼくは
柔らかな土を掘る
面白くなって
掘りまくる
やがて
土深くから微風が
もっと下には青空が
頭を突っ込むと
引っ張られるように
落っこちた
草の上に転がる
ぼく ....
目覚める様に
青い蕚を打ち破り
その帆を揚げろ
綿毛の帆船
種子達は
決して掴めはしないが
その手に
手繰り寄せる
その無軌道な「運命」を
さぁ、時間だ
お互いがバ ....
誰もが一度はあるだろう
口笛で空を天と地に分けたこと
リリィ、お前の名前が落ちないように
今日は晴天の上を行こう
そして誰にも届かない
高気圧の帯で抱きしめるよ
緩やかにたおやかに光が溶け ....
ちいさくてとってもちいさな貝殻があった
優しくてとってもやさしい友達がいた時もあった
幼いころ姉がひらがなの練習をしていた
たぶん卓袱台で宿題でもしていたのでしょうか
対面でそれを ....
クソマスコミは一切報じないが
一番知りたいのは
死人の数が
例年に比べて多いのかどうか
ということだ
そこでちょこっと調べると
季節性インフルエンザで
死んだ人は
一昨年も昨年も
3 ....
かなしみの色は 何色だろうな
僕の体を流れる 血のような赤だろうか
はたまた それとも
底も知れぬような 深い海の群青だろうか
きっと十人十色
同じ色など無い
感情もそれぞれ
まるで ....
それはそれはしあわせな
夢で逢えたから
月の光で遮られて、
僕らを祝福するように
切っ先で黒く染められ、
満開の徒花の底でも
静粛に執り行う夜の柩
縹色のサークレットを夢に被せて
....
問:ブルーマンデーの正しい訳を次の中から選べ。
a:青き月曜日、b:蒼き月曜日、c:碧き月曜日。
ちぎれ花びら
ひらり
揺れ落ちて
世の川の瀬に
流れ漂う
目を凝らす
空の果て
悲しさ滲み
なみだ
零れる
愚かさの
只中で
葦は折れ
萎れ行く
されど
祈る
遠く
....
山が二つあり こちらの山に対面するのもう一つの山のふもとの一軒の平屋の屋根の上で独り 舞踏を行っているのがわたしである
それをこちら側で見ているのが一卵性双生児の兄妹である
わたしから ....
手の中にあるものは見せずに
血の流れだけで育てていく
熱くて冷たい汗が引くまで
ギュッと握ればどうだ感じるか
夢は手相の上でジタバタしている
応援歌みたいに騒ぎ出すよ
運命線を背負ったまま ....
オレはさ
まだ自分のことが
よくわからないんだよね
間違ったものを信じてきて
それを人にすすめて
よかれと思ったんだけど
大枠で言えば
何も間違ったものはないんだけどさ
それって遠 ....
天変でも地異でもなかった
なのに
突然変異の如くあらわれて
人間の社会を襲ってきた
闇雲に
人身に侵入して
その組織を壊すから
人心を恐怖と不安に陥れた
テレビをつけたら
感 ....
とてもつらいことがあったとき
暖かいご飯を一口食べて
涙が止まらなくなったことがあったな
生きるって
そういうことだな
私は魚ではなく
人だから
海は
陸とつながってる部分が
好きだ
見渡す限り海だけの映像は
空恐ろしい
そこに岸があるからこそ
安心して美しいと思える
そして
岸から ....
海沿いに住む人は幸せだ
時には
ただ海を見ているだけで
変わるものがある
あなたが悩み迷ったとき
海は何も答えない
だけど
答えが必要じゃないことを教えてくれ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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