詩には背骨があって
鱗もヒレもある
爪があり
獰猛で
毒を持っていて
もちろん捕まえようとすると
こちらに牙を剥く
当然
今の時代
そんな面倒は
抜 ....
〈〈空閑面と見つめあい生きたいと志ざす金魚より
夕立が放課後を削り過ぎて
帰れなくなったから
風鈴の中で揺れていたい
かつてひまわりが咲いていた場所
背もたれにした花びらで汚れた爪
チリンと響くガラスの窓には
思い出がこびりついて匂う
....
残夜、赤い雨が降る。想像と過程して、しまいそれすらも
月夜の兎はたぶらかすもの「やさしくしめころして、」
誰かの笑顔も弾丸となる知の裏側にて、粛々と取引を行います
心も踊る薫風の周りに寄り添 ....
最寄り駅へと向かう人波の中
今朝も私を追い越してゆく
その自転車の後部席に
ちょこんと座っているのは
いつもの男の子
漕ぎ手のお母さんが
左右のペダルを踏むたびに
ちいさな男の子の
頭 ....
昔の古い人
今となっては
産まれたばかりの赤ちゃん
産まれていないときは母親になる人のお腹を
よく蹴った
今となっては昔の古い人も
まだ産まれていないときは同じようにお腹を蹴っ ....
眼は閉じない限り
いつも何かを見ている
見ないわけにはいかない
見てしまう
誰かの顔を悟られないように
そっと視ていた
その顔が
際立って美しかったり
人並み外れて
その ....
だらだらと続く小雨には細胞のいくつかをくれてやればいい。
二万年の月日を生き延びてきた若者が星の消えた真夜中にそう呟いた。
何をしてきたのやら といつものように振り返るのがその日の終わり ....
独りでに動き始める
でかいマシン
喉んところで
自意識が働いてしまった
叫ぶ奴らの仲間入り
僕は僕の仲間入り
自意識でできたダンジョン
友達のアパート
不揃いな整列
見つけづ ....
その少女は額の中で輝いていた
大きく丸い目
スクリーンのような瞳で見つめる
何か発しようとする口が表情に溶け込む
青いターバンがよく似合う
でもその少女は ....
立ちはだかっている
それに触れることはできる
じゃまになって先へすすめない
それが何なのかはわからない
それを拳でたたいてみる
身体を打ちつけてみる
痛みを感じる
が それは何も感じてい ....
天に舞い上がった
ひと粒の砂よ
雨の核となりて
陸に戻れ
アスリートは髙らかに詩を歌え
アスリートは詩を歌う
アスリートは詩を歌わない
アスリートも詩を歌えや
アスリートは、詩 ....
僕は喋り続けた
無数の飛沫をマスクの内側に打ち付けながら
何が正しいのか
やり合うなら準備は出来てるさ
まずは何から始めよう
科学の話からにしよう
心はあとから付いてくる
効果が ....
挨拶から始まる朝は来ない
顔を見たなら悉く突き合うまで
さして時間はかからない
めんどり二羽の朝の風景
イラつく調理場
割れる玉子
割れない石頭
言い返さない方が利口
聞き流せ ....
結局、俺はいったい何者なんだ
その答えはかいもくわからない
人間始めて
今日まで人間続けているけどさ
明日は人間やめてるかもわからない
勿論
このまま人間続けていたいけどさ
....
窓の外、私の心、雨模様
天上の隙間から
ポツリ、ポツリと落ちてくる
雨粒は、まるで涙の雫
涙で心を濡らさぬように
私は、心に器を置いた
水差し、花瓶、一輪挿し
グラス、徳利、夫婦茶碗 ....
太陽が沈んだ
一番星が走るけど
物足りない夜空
あなたが帰らない部屋
冷たいベッド
剥がれかけのペディキュア
ため息一つ
あなたを愛してた
{引用=むかしばなし}
幾千幾万の囁きで雨は静かに耳を溺れさせる
まろび出た夢想に白い指 {ルビ解=ほど}く否かためらって
灰にならない螢の恋は錘に捲かれて拷問されて
透かして飲んだ鈴の音も夜 ....
薄暗い
漠然と広がった
空間のなか
台形の
ノッペリとした
大人の背丈半分程の
鉛色の工作機械が
等間隔で何台も
一列に並べられている
大きな金属音があちこちから
互いに呼応す ....
蒼いインクを流し込まれて
世界は行き暮れた
やがて長い夜が明け
暮らしの屋根から細く立ち上るかまどの煙や
打ち寄せられた農具さえ
インクの色に染まっていた
それでも 鐘の音を聞くと ....
夜の街に降り注ぐ
ネオンライトは
孤独に
凍てついた心を
そっと
温めてくれるから
どんな困難が
待ち構えていようと
山手ラインで
逢いに行くよ
布一枚だって
二人を遮る ....
今日も真夜中の向こう側から
たくさんの「タスケテ」が届く
本気もあればウソもあって
見分けるのはむずかしい
だけどアタシはとりあえず
見つけた全部の「タスケテ」に
「ダイジョウブ」って ....
見えない敵とのウイルス戦争だ
外出する事で
ストリートが戦場になった
テレワークで
家庭が職場になった
リモート会議で
回線不調と逃げ切った
ソーシャルディスタンスで
....
想像上の彼女たちは僕の陳腐な脳味噌状で雑に踊らされる非常に可哀そうなモノになり切れないのは残念ながら漏れ出しているから、ほらほら寄って集ってくる者たちは現実だろうか偽物だろうかもう区別すらつかないち ....
ワタシは
密閉、密集、密接に
縁が無かったけど
新型コロナウィルス対策で
三接を避けるようにと言われて
密会、密偵、密封も
避けるようにしたいの
オレは
密閉、密集、密接が
日常 ....
Pcを持ってないんだ
Pc 持ってないからスマホで書き込んでいる
Pc 持ってないから当然pC 使えないんだ
家族は言ってる
お爺ちゃんなんだから、pC なんていらないでしよ
た ....
夏になると
海開きの声を聞くと
直ぐにでも海に行きたくなる
海水浴場の賑わいが好き
自然体で居られる場所
海開きを喜び
毎日のように海に行き
はしゃいでいた子供時代
大人に ....
波のうねりが変わり、感染から感染へと有機物の個体も変わる。超派生的な若さ。裏返る戦士たち。突起物が無い。それはまた新たな生成への第一歩だとも言われる時代。
グレーに染まる艶やかな長髪は蛇行の帯び ....
夕暮れの表層に漂う
たましい
どんな形容詞だろう
それは乗りものとか
愛とか
旅人なんかの様子をあらわすのかな
たましい林檎
いけないと知ったはずなの ....
涙と一緒に時間もながれて、
すこしだけ早くかさぶたができる
泣かないでとは言わずにきみは
見えない傘を差してくれていた
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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