生まれ そして 死にました
子供であり父であり祖父でした
馬に乗ってとぼとぼと歩きました
汽笛を鳴らし 出発しました
乾きと空腹のなかにいました
熱風のなかにいました
戦禍に巻き込まれてゆ ....
窓を叩いていますのはだれでしょう
だれでもありません、星明かりです
星明かりではありません、月明かり
月明かりでもありません、家守です
家守の足跡追いかけてだれが歩いて
いくのでしょう、 ....
うちはうち、よそはよそ。LGBT。境界。
いつしか、公私混同という言葉はなくなるんだろう
制服を脱いでも
福永洋一氏は
その天才を
すべて発揮する前に
事故に遭遇した
彼は、天才だったのに
ダービージョッキーになれなかった
息子祐一は
3歳のときから41年間
父と共に歩んできた
....
バーガーキングで干し芋のようなフライドポテトを噛みながら
意味に吸われていく自分の人生のことを考えた。戦時中だった。
この芋よりも有意味でありたいという願いは
いまの気力からしても実現可能性から ....
夜は燻りながら、いのちの方角へと転がっていく
俺はそれを見つめながら、道を知らない子供のような
顔で
燻製になった魚の心情を体内で模写する
よどみの中、腐りかけた水の中
まるで親指大 ....
激しい睡魔のおく目覚めろという地母神がいる
くしゃりとした醜い顔の小ぶりの神様だ
かつて山男だった冬
或いは漁師だった春があった
その時のお前は詩など一篇も書かずまた読まず居た
薮睨みの ....
句読点が降ってきて会話が途絶した
遊歩道にひしめく感情が
拾われない末路を想像して枯れていく
秋を踏みしめている
この靴も
服もすべて
私への期待値を担保として
....
テーブルにこっそりと封筒が届いた
茶色い養生テープがしかつめらしく巻き付けてあった
テープを剥がしてねちゃねちゃ丸めたが
丸めるべきは封筒であったかもしれない
危険なものは遠ざけておくように
....
インターネットに文章を投稿する事に嵌っている
依存性と呼ばれる病気かも知れない
精神を蝕まれる領域に至ってしまったから
心療内科を受診するべきかな
もしだけどさ
受診したとして受け付 ....
母
触れることが
ないのであれば
なくことはなかった
どんなに言葉を尽くしても
そこには夜があるばかりで
ひろわれるもの、ひろうもの
いず ....
手紙
こすりあわせれば
音がなる
はじめて知った
秋に
ようやく朽ちた舟を漕ぎだす
枯葉で満ちた池に
かつて足指を浸すことはなかった
もしも傘があ ....
いくぶん伸びたあみかけの 陽に透かした素肌とも だれかれも
カジュアルに、好く似合うとしっていたから
回遊性愛玩塩吹魚は真っ逆さまに 吊られていくのを
ポニーテールは知っていて
ひとがバ ....
校門からのびる桜並木
卒業の日
思わず呼び止められる
走り寄るその人は
輝いていました
眩しすぎて
走り去ろうかと足を踏み出した時
差し出 ....
80年代の日本のポップスが
シティポップと呼ばれ
YouTubeを通して
世界中で大人気だそうだ
山下達郎が男の
嫁さんが女の筆頭格だという
しかし、私が思うに
山下達郎が80年 ....
緑の映える公園に人は少なく、秋の入り口に私は立っている。
涼しい風があなたを通り過ぎる。
小さな肩が私に寄り掛かる。
あと何度こういう時が訪れるだろう。
冷たい現実を前にして ....
気に病むことが
気遣いでないと気づいたのは
大人になってからでした
九月の妹の誕生日
何もできない兄でごめんね
おとめ座の君だから
気に病むこともないだろう
神様がばら撒いた ....
この部屋は絵本
無心に思えば郵便受けにもなる
出来ることから迎え入れる
また訪ねていく
絵本に遺跡が座っている
まるで子供の寝息のように
折り合いをさがして誰もが皆旅人となる
愛 ....
シャバシャバのカレーを母は嫌い、母のカレーはモッタリしていた。
そのモッタリが嫌で実家を出た僕は、シャバに放り出された様でした。
いい匂いの温かいシーツを誰かのためにしくこと
果てしなく批判的であること
このふたつを足して二で割る時の心の動きを詩に書いてきた気がする
だから隠し事はしなかった
隠し事をしていたとし ....
1. 私と気長につきあってください。私は結構短気です。
2. 私を信じてください。私は簡単にはなつきません。
3. 私には心がありますがあなたはどうですか。
4. 言うこと ....
台所のテーブルに黒い種をまいた
筋蒔きして切藁を掛けた
指先から種は漏れ出す
ガラス窓から陽は透ける
私の昨日にも種を蒔いた
明日に蒔くには残り僅かで
忘れるに手ごろな古い種の
いく ....
明け方の夢で賑やかにしていたから目が覚めて驚いた。小さく雨が降っている事の静寂。スマホすら微動だにしない。充電切れを起こしていた。ガラス窓を開ければ冷たい空気がそろそろと何かを伺うように部屋に入ってく ....
いま一度読み方を確認して
次の行に進む
心が文字を走って行く時
読みもまた適当である
声に出して読もうと意識しなければ
意味だけで飛ぶように走る
意味すら入って来なくなった時
眠りが ....
この瞬間にこの音楽を聴けるのは生きている証なんです
ちょっとだけ仙境を垣間見てそれでもやっぱり現実を改革する生命なんです
誰かを愛する合間に沢山仕事をしたいのですね
余計なことばっかして罵倒 ....
また白々しい嘘ばかり吐くんですね。
みんなあなたの本性を分かってるんですよ。
他人のことばかり批判して、自分のことは棚に上げて、
自分が価値があるように見せるために他人を蔑んで、
そんなことば ....
死にたいとか
もう投稿やめて完全に詩を捨てますとか
すべてはむなしいとか
疲れたとか
そんなことを白紙の紙に書いては消しまた書くそんな自分に嫌気がさして外に出てみた
そこには大きな月があ ....
西陽が優しく煌めいて
揺れる影は伸びたり縮んだり
光の庭では子供が跳び跳ね
何かに向かって手を伸ばす
初秋の高い青空に
思いっ切り手を伸ばす
西陽が優しく傾いて
揺れる影は一條の線
....
寂独歩夜縁
生温風撫顔
生有楽有苦
漏低声古歌
暗道不観上
我頭髪既薄
頻去来君面
来遠方復帰
昼間だけど電気をつけないといけない昏さで
どうということはないけど
しみじみと低いこころをつくえのうえにうかべている
あたまの向こうには
昔からずっと同じ時計があって
何時かわかると ....
568 569 570 571 572 573 574 575 576 577 578 579 580 581 582 583 584 585 586 587 588 589 590 591 592 593 594 595 596 597 598 599 600 601 602 603 604 605 606 607 608
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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