雪降る宇宙の冷たさが
染み入るようなこの夕べ
俺は沢庵を噛みながら
胸奥の不安を呑み込んで
恐怖が襲うその手前
達磨のように揺れている
視界の奥では麗しい
星と星とが四百年ぶり
....
「暮れ」
夜が明けた
空が青い
パンを食べる
僕の手は汚い
回転しながら息をしている毛髪のべたついた女
誰も見てない目
まだ時間はある
街中で後藤に因縁付けられた等の
後藤にまつわるトラブルに対しては
その処理に政府から助成金が出る
ことになっていましたが
意外と後藤が大人しいことと
助成金目当てに
逆に後藤とトラブルを
....
{引用=生者と死者}
安全地帯の植え込みで
ラベンダーは身を縮める
風花の中
一株一株寄り添うように
周囲には細く背の高い
雑草が取り巻いている
枯れ果てた骸骨たち
立ったまま風に ....
スナフキンよ。
かつて、君の姿を見た時。
僕は君へ、羨望の情のみが沸き、
君の姿を、いつも・・・追っていた。
スナフキンよ。
いま、君の姿を見る時。
僕は、個人主義とは何かをぼんやりと ....
人が想像したより
何もない
だれてた時間のみ
それが空白かもしれない
雨の匂い
それは鼻先で嗅ぐ匂いじゃなくて鼻腔の奥の粘膜に染み込む匂い
終日降っていた雨に気持ちが鬱がれるのは誰にでも起こる現象だ
一日の仕事から解放されて退勤のタイムカードを打刻する
作業 ....
寂しいのは
欠損を見るからだ
といえば一面的かもしれないが
一面の真実だろう
僕の湯飲みは欠けている、寂しい
考えているように見せかけるだけじゃなく
考えてみなけりゃいけないよ ....
だいぶ昔の話
家族みんなが待ちに待った鍋の時間だった
なんとなく付けたテレビの報道番組で
ボスニア紛争下での性的暴動に関する特集がたまたまやっていた
インタビューに答える女性のただならぬ眼 ....
なんかもう疲れちゃった
母親から愛されることを願うのも
恋人から愛されることを願うのも
常識を身に付けないとみんな離れて行くと怯えるのも
仕事だからちゃんとしな ....
シナモンの香りが嫌いでした
鼻に焼き付くような君の繰り返しには
codeを揃えて万(よろず)とて愛されず
されど生き延び、辿り着いた先は
何もない焼け野原でした
焼き林檎が嫌いでした
....
迫りくる足音に追いつかれないように
前だけを見て歩き続ける
氷の中に閉じ込められた想い
溶け出すのをいつまで待てばいい
隕石が宇宙のかなたから飛んで来ないかな
....
咀嚼。排泄、放尿、睡眠。
子供の頃、母から言われた。
シーっていうとね、あんたオシッコするんだけど、
シーって言わないとね。あんた中々オシッコしなかったのよ。
でもまあシーって言われなくて ....
期限を守らないのは
期限を守るよう
フォローしなかった方が悪い
本当に期限が大切ならば
フォローするはずだ
ミスが発生したのは
発生するリスクを見抜けなった
チェックした方が悪い
....
仕事で悩んでいたら
先輩から
プッシュプルゲージを使えと
言われた
押す力も引く力もわかるなんて
うらやましい
測ったあとはゼロに戻れるなんて
うらやましい
サラリーマンの鑑だな
....
// ぼくたちはいつまでマスクをつけていればいいんだろう //
こんなせかいになっちゃったから
だれも けんかしないでね
しなないひとなんていないんだ
まるはだかな じじつだよ
....
空が高くて嬉しかった、水がまずくて悲しかった、そういうことがひとつひとつ、分からなくなっていくのかな 指を怪我して巻いた絆創膏の中から流れ出る、色のない血液、透明な音域、任意のわたしと任意のあなたにだ ....
春夏秋冬で、春が先にくるのはなんで、なのかな。
ある時 ふと、思った。
秋冬春夏(しゅうとうしゅんか)、の順でも
〈絶対におかしい〉というほどの違和感はないし。
冬春夏秋(とうしゅ ....
雪に閉ざされた街で
何をすることもなく
ただ雪見風呂に入る贅沢
貧乏性の私は
そんな生活を忌み嫌う
雪に閉じ込められて何もできないこと
ただ歯痒くて
ただ悲しくて
雪国に舞い降りた ....
僕の人生と君の人生は紅葉を編むように交じり合った。僕の命と君の命は流血事件の後のように抱き合った。これまでの二項で紡がれる世紀に急襲する新しい三項目が、いま世紀を全く新しい流域へと変革していく。これか ....
欲望のおもむくままに自由奔放には生きられない
たえず柵にとらわれるひつじにみたいな人生にとっての
幸福とは何だよ
知らねえよそんなの
たった一度きりのこの世の中なんだから
自分の思 ....
真っ暗な夜
陽射しを浴びて
明るい朝がやってくる
光は道標になってくれる
人生をより良いものに変える
背中を押すように
私を照らす光
愛の温もりを感じる
光は道標のようなも ....
やぁ
元気か
そんなことが、あるのだろうか
昨日まで大丈夫だった
明日はわからない
昨日の歌声はきれいだった
昨日の音色は最高だった
低音が響く今日
明 ....
あるはずの体を
あるはずの記憶で
建てなおす
あちこちにゆがんだ寂しさをもち
ありふれた色に懐かしさを覚える
吹けば飛ぶような思想を傘にして
いったいこの灰色の粘土細工の
ど ....
暗くじめついた廊下に遊び半分に並べられた死体、順番に四肢を欠損させて、水槽の魚の餌にする、悲鳴はひとつも聞こえない、もうその段階はすべて終了している、罪名は伏されたまま、誰もそのことを知らない、執 ....
温度差
価値観
わたしとあなた
言い回し
言い方
ストレート
カーブ
オブラート
同じ空間で互いの事をしている
繋がったその空間が時に 捻じれ歪む 醜い心を産みながら
愛 ....
差別は
さつべつと読むんだよ
北海道のどこかにあって
おいしい食べ物であふれている
そういえば
東京の差別物産展では
大いに盛り上がったらしい
なんでも炎上したとかしないとか
....
空は青。
雲は白。
草木は緑。
自然の色が、美しく、綺麗に見え、今日、穏やかだ。
家の壁が、白い。
屋根は、濃い灰色。
コンクリートは、うすい灰色。
人工物の色も、手入れをし、綺麗に ....
木々は枯れて葉は落ちて
遠く鳥の群れが過るとき
裸木の梢に三日月が
白銀の色を散らしながら
ぽっかりうっとり浮かんでいる
)あゝやっぱり今日もまた
)永劫宇宙の営みが
)ここそこかし ....
枯れ枝
かと思った
抜け殻のカマキリ
きえたもの
が
みあたらない
きえなかったもの
は
かるいのに
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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