何処にも行き着くことはなく
そっと明かりを灯すように
静かに確かに歩んでいる
過程にのみ意味が開き
繋ぐ意味に花が咲く
そんなひたむきな息継ぎを
ただただうつくしく晒している
(目眩くよ ....
世の中で一番の悪は
デブの女ではないかという説がある
和歌山のヒ素カレー事件も
練炭自殺装った連続保険金詐欺事件も
尼崎のドラム缶殺人も
今度の5歳児餓死事件の共犯も
みんなデブの女の仕業 ....
夕暮れは虹色の未来を映し、曇天な過去を模造する
どこへ向かうのかその視界をのせて、
なにを泣いているのか、何故に枯れ葉散るのか

ひとつの木に漂着した夢を見た、気がする

靄の中を奔り続け ....
千の自由が地面を覆い尽くす
千の不自由がさらにその上を覆い尽くす
魚群を追う影が一筋
誰にも渡すまいとして
うず高く積もれるか?
もっと自由になりたくて
空はどうだ?
あそこまで積もれる ....
耳から咲いたうつくしい花の声たち
眠っているときだけ、咲く花がある
あなたはそれを観る事はないだろう

生きた証し、誰かの
言葉に耳を傾けた証し
母さんの声は咲いているか
愛しいあの娘の ....
猫はバンドネオン
彼女の腕に抱かれ
残像の融解と拮抗する
毛皮のレジスタンス


霧の池に耳を沈める
跳ねる魚
飛び立つ水鳥

昨夜の夢から浮かび上がる
白い死体
隠れた月が手 ....
生まれつき
泥じゃなく砂をかためたふたりのからだは穏やかな波にさらわれ
いつしか跡形もなく
消えて
しまって
から

さらさらふたりきりで 小さな
肌のかけら
となり

青い ....
古代はひがないちにち風を吹かせて
日捲りはやがて春を忘れてしまうだろう

肩甲骨のあたりの憂いは上等な娯楽あるいは
ながれついた憎しみをも拭い去ってしまうのかもしれない

あの娘はときどき ....
思い出は遠のくのでもなく

色褪せるのでもなく

失われるのでもなく

ただ軽やかになっていくのだ

綿毛のようにフワフワと

この世界を風に乗って飛び回り

ふとした拍子に舞 ....
二〇一五年九月一日 「明日」


 ドボンッて音がして、つづけて、ドボンッドボンッって音がしたので振り返ったら、さっきまでたくさんいた明日たちが、プールの水のなかにつぎつぎと滑り落ちていくのが見 ....
表情が見えないマスクに慣れたら
言葉だけでニュアンスが
分かるような気がしてきて
真実が見えないSNSでも
文字だけでニュアンスが
分かるような気がしてきた
錯覚かもしれないけどね

 ....
真夜中の台所で 小さく座っている
仄暗い灯りの下で湯を沸かし続けている人
今日は私で 昔は母、だったもの、

秒針の動きが響くその中央で
テーブルに集う家族たちが夢見たものは
何であったの ....
防災行政無線が鳴る
振り込め詐欺にご注意くださいと
毎度、空襲警報みたいで嫌いだ

世の中にそんなおいしいものがあると
思っているからそんな目に遭うのだ

では世の中にそんなおいしい
 ....
思い出すことは出来ても
その過去に戻れない

セピア色した思い出の数々
その場所の匂いや雰囲気が
私に強く伝わってくる

撮った写真は時間が経てば
どうしても色褪せてしまう

嫌な ....
味噌ラーメンは北の食べ物だ。
キムチは韓国の漬け物だ。
これをたしたらうまいだろうな
そういう野心が好きだ
その野心が百杯のラーメンではなく
この一杯のラーメンになる
ところが好きだ
私 ....
昔友達と訪れた日のロンドンで
テムズ川を渡った そこで
目にしたのはトランポリンで飛ぶ子供の姿と
スケボーを滑らす子供の姿だった
ようやく晴れた。

長い長い曇り空に軽やかな風が吹き
あっという間に青空が現れた

ユーミンが言う中央フリーウェイに乗って
先週見かけた富士山をまた眺めた。

さぁ、次は何をしよう。
 ....
波間に
かき置きして
いつもの行動範囲から
少しはみだしたところを
回遊して来たら
ぼくんちでは
ぼくの
葬式を出していた

しょうがないから
ぼくは
ぼくんちのまわりを
グル ....
今日高曇りの空の下、
肉を引き摺り歩いていた
春という大切を
明るみながら覚えていく
妙に浮わついた魂を
押し留めながら、押し留めながら

離れていかないように
剥がれていかないように ....
まるで上のが落ちて来そう、
星も一緒にです。
それを{ルビ享=う}けるのは、
{ルビ蟋蟀=こおろぎ}のしょっかくに触れる惑星大のくさ。

いちめんの{ルビ叢=くさむら}は、
イカ釣り漁船の ....
追い駆けるのをやめた時
形が分からなくなるね

君の背中が
トンネルを抜ける前に
逆光の中で受け取った
さよならは
肌に纏わりついて
もうどんな願いも
叶えずに生きていく

君と ....
聞きとれない靴音がいくつも通り過ぎて
わたしを避けるように交差した
どこからかしるべの虫と
やわらかそうな短い影
君はやっとヘッドフォンを外して
そこまで寒くないことに気づくんだろう
朝い ....
この背中に
長くのしかかっていた
寒くて冷たい
暗黒の季節

幾つも幾つも
どれだけ夜明けを迎えても
春の兆しは
一向に見えなかった

だけどやっと
終わりの時が来たようだ

 ....
なけて

なけて

しかたなくて

ほころびそのものみたくなり

くしゃっとし

いつとなく

ただのひともり

白な花
これじゃ、まるで、オリバーのオリジンはバージンの気怠い人生を変えたのだとは思いたくないだけじゃないか。 鉄塔


雲海


機械


太陽


背景



背景


太陽


機械


雲海


鉄塔
 Hard core の野原を問い


 {ルビ岩=Rock}、所謂 {ルビ湖=Lac}


 敗北は 鳥の寢覺め


 レコード盤の溝は


 {ルビ空氣=Air}、{ルビ山 ....
古い家の
庭の奥にある
沈丁花が匂い始めた
古い家の
古い歴史の
春の匂いに
春の陽が
陽だまりが
町中が染まっていく
もう誰も生きていなかった
古い時代の春が
足元から広がって ....
子供の頃見たアニメと
眠る ベッドの中
兄の下で 僕は
見たことの話しをする
おとこが夜中にやってくる
そのおとこは生まれたことがないのである
いっしょにゆこう
どこへ
とおくへ
くちびるでかすかに笑っている
いそいそと身を起こして
服を着て出ていこうとすると
 ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
永遠ひだかたけし421/3/6 20:18
デブの女花形新次021/3/6 20:15
たそがれメセナあらい021/3/6 19:22
ペリカン妻咲邦香121/3/6 17:00
たまゆら帆場蔵人12*21/3/6 15:04
三面鏡に挟む春ただのみきや4*21/3/6 12:46
ロングバケーション末下りょう4*21/3/6 12:28
誕生日のきみに梅昆布茶1121/3/6 12:05
思い出青井421/3/6 10:53
詩の日めくり 二〇一五年九月一日─三十一日田中宏輔14*21/3/6 10:50
マスクトレーニングイオン1*21/3/6 9:26
くりかえしの水為平 澪8*21/3/6 8:57
詩人の洞察りゅうさん121/3/6 6:09
セピア色夏川ゆう221/3/6 5:55
キムチ味噌ラーメン黒田康之021/3/6 2:10
思い出の風景番田 121/3/6 1:53
アフターダークラムネ121/3/6 0:16
やわらかな痕跡道草次郎3*21/3/5 23:24
今日この春日にひだかたけし421/3/5 23:01
幻想平原道草次郎3*21/3/5 21:11
行方ミナト 螢021/3/5 19:34
カバンの中でタンブラーこぼれたカマキリ221/3/5 19:20
雪どけYEWJI 021/3/5 18:00
ユリ道草次郎2*21/3/5 13:22
1行何か(なんとなく、撮って出し)足立らどみ121/3/5 8:20
コントラストヨロシク021/3/5 8:17
Wildberry[group]墨晶021/3/5 5:36
匂い黒田康之221/3/5 4:11
冬のまどろみ番田 021/3/5 1:09
春日線香11*21/3/4 23:12

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