大浴場に入る前
剥いてみるのよ
人知れず
もって下さい
痛切な願い空しく
直ぐ戻る
男ですもの
前なんか
隠すことなく
入りたい
だけど出来ない
プライドを
託すタオルの
....
クソ野郎
と
クソ女が
アイしあって
何回もやっちまった
夜の市営公園
その駐車場に停めたクルマん中で
でもそんな男と女なんて
掃いて捨てるほどいるから
ホテル代ケチって ....
泣き虫だった僕が
泣かなくなったのはいつからだったろう
少しだけ嘘をついても
滅多にばれないことを知ってから?
怒られても開き直れば
強く言われないことを知ってから?
みんなと ....
宇宙に咲く花のように
秘かに青白い、
アジサイの花房濡れる頃
神の手が伸びて来る
雨降る季節を進めるために
無限を響かせ、無限が響き
鮮やかなアジサイの、微かな揺れに
一つの確か ....
アンテナの上
カラスがめずらしく寒そうだ
度を越した愛撫
風だけがご満悦
抗いながらも抗えず
樹々もさんざん掻き毟られる
その有り様を見て見ぬふり
家々の窓はぬらっと景色を滑らせる
― ....
愛に紛れた憎悪が引き千切る
崇高な結び目を容易く
歴史的経緯を踏まえずに
考慮らしい考慮の跡も残さずに
中枢を巡る空虚な交響曲
場末の雑音と大差ない不協和音
表向きはスーツ ....
求めちゃいないよ
気にしてなんかいないよ
わざわざ言明するのが胡散臭いよ
わかってるよ
わかってるけど
否定せずにはこの
なけなしのアイデンティティは
廃れちまうってもんよ
....
花をあげよう
君と僕の鼓動する部屋に
共に過ごす時の波打ち際で
今までの悩みが
流されたばかりの場所から
ふたりでひとつの花を
あげよう
ローカルな回転
星が一回りし 年があけた
宇宙飛行士は軌道をまわりながらアイデンティティを確かめる
あたりは冬で
ぼくは炬燵に入って蜜柑を食べる 方言で
人々はたくさんの比喩を背負 ....
私貧乳に生まれたの
ブラの隙間は無限大
夢と希望を詰め込んで
生きてきました
嘘人生
あなた騙して生きるには
許す訳にはいかないの
何のかんのと
はぐらかし
あきれられては
終 ....
私は似非詩人
今日も朝からはつらつと
詩を書いては投稿します
私は似非詩人
そろそろ早漏?
本物の詩人になりたい
でも
よくよく考えなくても
それは無理
本物の詩人なんて
....
ドアで竿を折った午後には
人のそこに 歩いていた
外のにぎわっていた 通りの中で
悲しい人を探し求めて歩いていた
どんな言葉を繕えば
この染みを落とせるのか
見つけては溶けていく答えに
逃げて楽になれない苛立ちに
言葉を喪うような記憶と
流されていく筈の時間が
淀みのようにまとわっては
虚しい優 ....
詳しい事情は知らないから
発言することは
控えていたいと考えていた
でも
日本に六例しかない
難病の痛みに苦しみ
他人の介護を受けながら
それでも人として
役に立つことを模索し ....
熱い心を持った人々が
今日も花壇の雑草をむしるのだ
憎い 憎いよ 雑草が
土地の養分を勝手に吸って
土地をだめにしてしまう
憎い 憎いよ 雑草が
汗を流し 声をかけ合い
一生懸命 ....
{引用=震えていたのはふたりだったので愛と呼んだものは互いの孤独の象徴だったのだけれど触れ合った手がすこし濡れていたのはうれしかった}
恐れていたのは間違えることだった
都会のネオンが寂し ....
夜風を浴びる、眼を瞑り
うっとりとして、遠い汽笛の音を聴く
夜風の冷気に、夜風の霊気に
何かがざわめき蠢いて
網戸の向こうに、唸る街
ゴォーッと木霊が反響し
波打つ孤独な内面が ....
いちばんだめなのが
いちばんなのだという
おかしな理屈です
それは
まちがっていますとも
なんかいめの
まちがいだったか
誰も
もう
覚えておらないのだ
もう
だれも ....
子供たち
と
遊ぶ
白い獣、
むき出しの
牙
と
ビスケット
緩やかな陽射し、
庭の歓声、
他愛ない時の流れの
そのひとこまに、
静止した
笑みは
遠い空に消え
....
目がいいというのは
単に視力のことだけではなく
同じものを見ていても
目に留まらなかったりすると
目が悪いのだと
たとえば一枚のスクショからいろいろなものが
見て取れるのだが
流行り ....
宇宙が身近になって、行来できる船もできて、
酸素に依存しなくなって、キラキラと走る星がある。
星を持って走るテコ職人。
星の雛形の宝石。文字の意志を受け継いで、
無言に喋るメッセージ。 ....
水面をうねり進むのは
中州と呼ばれているものだ
息継ぎもなく川を這う
その背で
菜花の黄が
もえている
微かにひかる
ガラス片
あれは
人の手から
逃れて
中州の鱗に ....
靴を脱いだ時
紐を解いてみた
靴ひもは結んだままだった
靴ベラで無理やり履いて
踵を押さえて無理やり脱いで
足を守ってくれる大切な靴
ストレスをか ....
寂しくて寂しすぎて
そこら中の携帯を徐に鳴らしていく
すぐに返答か返信は来て
少し満たされて
わざわざ時間割いて会ってくれる人もいて
なのに会ったら会ったで
数分もせずに虚しさ ....
やけに赤い夕暮れ
仕事で何度もミスした
気持ちは今も落ちたまま
仕事帰りに独り酒
初めて入る古びた居酒屋
温かい店主の声がもやもやを取る
料理の良い匂い
酒の良い匂い
楽し ....
野の薊を食卓に飾りながら
一杯のコーヒーを飲む
小鳥の囀ずりを聴きながら
青空を眺める
散歩の途中に独居老人を尋ね
世間話に花を咲かせる
コロナ下でも
小さな幸せは
ある
五月連休
オートバイで峠を走ると
舗装路の小石がよく動く
道路を横断する毛虫だ
轢かないように
かわしながら走るのだが
クルマはそうはいかないので
轢かれてしまうのかもしれない
醜 ....
君も詩人なら
透明なペンくらい持ちたまえ
黒い万年筆とか
青いボールペンとか
そんな当たり前のペンで
満足しているようじゃだめだ
透明なペンなら
どこにでも言葉を書くことができる
しか ....
夜更けには
私からもう一人の私が抜け出して
アパートの部屋から出て行く
すっかり暗くなって
静寂に飲み込まれた市街へと
彷徨い始めた
まるで夢遊病患者さんだ
コンビニの明かり ....
今、「芋」の意味について討議している
「芋の{ルビ力=power}」を{ルビ蔑=ないがし}ろにすると云うことは
忌む者に「忌め」と云っているようなものなので
今後、{ルビ寧=む ....
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