マルメロになる
かなしいので
月を見上げている
おんなじことだ
そのおんなじなのが
月面の星条旗みたいだ
億年に噛みつかれた孤独
おぇ
今しがた今は今に至り
雲丹の毒針と
あい ....
手にもつスプーンを
ナイフにかえて
闘うことを
覚悟する
甘いミルクを
吸うのはやめて
勝利の美酒に
酔うため闘う
かざすナイフを
ペンにかえ
闘い ....
{引用=蛾の鱗粉と
きのこの胞子がまざります
そういうのが
たぶん銀河系です
蘇生する魂魄ひとくさり
ついえて
ひゃあらりり
虫。星
待遠しい秋をあさっての射程に
なつは
....
ふと思うことが 直観だと
最近知ったんだ
満月から燻るオーラ 煙たげに窓の外
見上げてみても もう降りて来る者はいないよ
私の汲み上げた三人称だから
対話をトランプのように切って 神 ....
整形外科病院に
通っていた妻は
「体の彼方此方が
痛むけど
原因不明なのよ。」と
処方されていた薬を
服みながら言う
痛み止めが
すぐ無くなると言うので
ボクが
処方されていた ....
急には空を飛べないし
宇宙にだって行けない
ぼんやりととびまわる赤茶の蛙を見
枯れる寸前の庭木に水をやる
夏日照りに恍惚のひと
昨日の続きが今日になってるなんて
夢のない話だ
ある朝 ....
別れて月日が経っても
あなたが抜け切れていない
好きだった砂浜は
今も全く変わらずそこにある
想い出があまりに濃くて近づけない
潮風に溶け込んだ愛
自然な形で愛を育んでいた
....
ああ大いなる愛に生きたい
太陽が全てを照らすように
ああ大いなる愛に生きたい
哀しみの氷を融かすように
ああ大いなる愛に生きたい
苦しみをも創造の泉にできるように
ああ大いなる
大いなる ....
ペダルを踏む足を止める
鳴るブザー
鳴るブザー
チョコレートの音
左の音を聞いてる
ドアを叩いてる
華奢な手
力はこもっていない
義務だから叩いてる
そんな音だ
ブザー、ブ ....
やっぱり寂しいポツンと一軒家
住む人のいなくなった一軒家
家だけが置いてきぼりされているようだ
先日まで一人暮らしのおばあさんが
住んでいた一軒家
入退院を繰り返しながらほそぼそと生きていた ....
大切なもの
失ったもの
守ったもの
終わったもの
仕方ないもの
得体の知れないもの
売れない絵描きは
売れない絵ばかり描いてしまう
売れない女優は
客の入らない舞台でばかり演技している
ペットショップで売れ残った犬や猫は
ダンピングされても売れなかった
ペット ....
天気予報は次第に正確性を増しながら北上を続けている
「明日も晴れるといいね」という関わりを奪われた僕らは
今日も左側通行の列の中
君はきっと前方もしくは後方にいるでしょう
天気予報は次 ....
わなわなふるえる
ひびの、よろこびかなしみよ
それがこの世のさだめなら
汝のコインに息を吹きかけ
明日の行方へ、投げてやれ!
くるくると…裏表見せる
放物線のその先は
道 ....
疲れ果てて目が覚めたのは
眠っている間によほど遠いところまで旅してきたからかもしれない
虚脱した魂を空っぽの器に見立て
ピクニックのお弁当のように
ひと品 ひと品 飾り切りして詰めていく
....
ねえ
ねえ
ところで
エピクロスの残存する幾らかの断片を
読むことぐらいしか
もう
したくはない
(やけになまっちょろい物言いダナ)
小洒落た珈琲屋でひとり
超閲覧注意画像を ....
誰かがシャワーを浴びている
雨はすっかり止んでいた
林檎を囓る少女が独り
光は妙に屈曲して
迸る水を艶かしく
向こうの鏡に映していた
今夜は早々と眠りに落ちる
明日はきっと晴れる ....
二段の40代主婦であるOさんが
六段の先生方にすすめられて
国体団体予選を兼ねた県大会に出場した
四つ矢を二回やって
国体選手を選出する大会であった
県下各地の各支部から選ばれた方々が
参 ....
願わくば、彼女の長い三つ編みに巻き込まれ、ぐいっと押し込まれ。
上手く言いくるめられ、やがては絞め殺され、終いには引き抜かれ。
破壊
残骸
ハイエナ
残滓
風化
…
オレの名前は無色という
ちょっと変わった
名前だ
みんなオレの事を
わかっているようで
ぜんぜんわかっていない
例えば
プラスチックやペットボトルのごみ出しに
無色透明 ....
やさしさの欠片
寂しさの砂粒
埃みたいに舞っている虚しさ
悲しみや哀しみは
雨粒
海の匂い
塩を含む砂浜
水平線に浮かぶ漁船
水平線に沈む夕日
山頂に昇る朝日 ....
あゝもう一歩を押し進めよと
心の声が波紋を広げ
此処に在ることのまた不思議
火炎噴き上げ迫り来る
冷たい岩に乗る足の
感覚だけに
集中し
広がる意識に楔打ち込む
今望郷の念、込 ....
ドラマの続きを妄想して
右手はオートマチック英語すらすらマシーン
夜が
気まぐれに背中をくすぐるから
その度に尿意に苛まれている
背中に蒸れ
水滴が背中を滑り落ちていく
もう明日だ
た ....
誰かを傷付けることは
自分を傷付けることと
同じだ
幼い頃は
それに気付かない
幸せな季節
やがて時が経ち
自我がはっきりすると
他者の存在も鮮明になる
他者が自分と
同じ ....
ふうわり
綿毛となって
とんでゆけ
忘れの国へ
とんでゆけ
そうだよ
地の底だって
じつは天井
(かなしいね
かなしいよ)
さあ
思いの儘に
とんでゆけ
....
再び生きると決めたのに
わたしはわたしのまま
発しなければよかった
言葉ばかり刻まれてゆく
再び生きると決めたのに
今日も曇り空
聞かなければよかった
質問ばかり漂っている
わ ....
あの別れからどれくらい掘り進んできたのだろう
爪の谷間は地平線
地平線に暮れた太陽はあなた
汚れた手はそこで拭かない
悲しみを拭くのは汚れちまった身体でいい
清純
一途
ウブ
嘘
疲れたから
今日は洗濯物が乾きそうにない
疲れたから
今日はコンビニをスルーした
疲れたから
歩道橋の階段は昇らない
疲れたから
今夜は性欲わかない
疲れたから
天使 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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