食べごろかな
そろそろいいころじゃないかな
独り言を重ねながら
ホットプレートで
今夜は焼肉
ワイワイガヤガヤ
人の声は全くしなくても
ワイワイガヤガヤ
具材たちは小気味よくや ....
ドジっ娘
いじめられっ子
涙
ポーズ
ニヤッ
いつからわたしの体に紅い血が流れ出したんだろう
一度流れ出したら
とまらない
とまらない
とまらない
とめたら
お終いになるだけだし
振り出しには戻せない
充たされない思いがたえず ....
過去を振り返る
しばらくしたら
忘れてしまうだろうから
今のうちに思い出してみる
後悔ばかりだ
本当に後悔ばかりだ
「こんなはずじゃなかったよね」
田原俊彦の歌が聞こえて来る
恐ら ....
一つの生をたずさえて
一つの死をたずさえて
赤ん坊から老人マデ
寄り道しながら
僕は行く
今は何もせずぼうとして
うねる夏の光を夢見ながら
美しく深まっていく世界を信じ
....
冷やした部屋で
濡れた画面を見ている
夏の前日
みるつもりでいた夢
古い冷蔵庫、凍りかけたビール
物事の手前で
君が微笑んでいます
夏の前日
それは
訪れるはずのない ....
私の家だと思っていたものは
貴方の家でもありました
「お帰り」と聞こえた気がして
戸を開けて目にしたものは
みんな知っているものばかり
なのに
みんな
私を初めて見るような目をしてた
....
ボクが独身だった頃
「夫婦円満の秘訣は、
一緒にお風呂に入ることだよ。」と
柔道五段の副園長が
教えてくれた
結婚したら
二人で一緒に
お風呂に入れるんだ
独身のボクは
その ....
急がなきゃ。
と思うのだけど暗い。
思うように進めない。
あたりはいちめんの草むら、猫じゃらし、
ときどきひょいとバッタが飛ぶ、
川の向こうには何かが明滅している、しかし
その ....
精神科病院で往診の依頼がある時
外来診療で終わる場合は
外来の看護師が医師に同行し
入院が必要と思われる時には
病棟の看護師が同行していた
救急車を運転する職員と併せると
往診は三名で ....
許されるなら
これで終わりたい
あなたとは
今宵で おさらば
さよならを
言いにくいから
手をふるだけ
それで見逃して
満場一致の
考えに踊らされない
自分
作って行 ....
私は父である、という定義がむなしくこだまする。名前はまだない、と途端に心が大声で叫ぶ。私は父である、ゆえにこれまで子の妊娠、出生、生育に一喜一憂しながら螺旋階段を登りつめた。後戻りができず強い太陽が照 ....
炎につつまれて
咲いたのだろうか
悪夢にうなされて
散ったのだろうか
頭を垂れる姿は
動物のようでも
壊れた傘のようでも
水の真似をすればいい
高いところから低いところへ
流 ....
世の中には変わった人がいるものだ
とはいえ
かくいう私はその人のおかげで
新品同然の高価な
ライカのカメラやレンズを
2割ほど安く手に入れることができたのだから
感謝はしても非 ....
時に心に雪が降る
時に積もれば花となり
今は言葉に出来ない
今は触れてはいけない
明日世界が終わってもいい
背を向けられても構わない
だから繰り返すんだ
続いていくように
泉が何処 ....
悩み無用の愛に事足りて
男泣かせの女 装って
暇つぶしに ひっかけて
拾った男 繋いで
冗談でもウブなんて言わないで
そんな子供扱いはよして
もうこの街とも お別れ
またあた ....
末期膵臓ガンの恩師の奥様から
「一日一日生きています」
というメールが届いた
僕も一日一日生きていこう
と思う
○「自然災害に囲まれて暮らす私たち」
家ノ前には川
家の後ろには山
家の上には黒雲
家の下には地震の巣
○「明日は我が身」
前日まで熱海市の土砂災害を
他人事のようにテレビで見ていた ....
糸の切れた凧のように歩く同類たちと覚えた遊びにも飽きた蔓延防止等重点措置の
月の綺麗な
街角で
夜になると花を咲かせる沼地の水草のように萎びた仮性包茎の尿道が
静かに
星空を吸い込み続け ....
数珠繋ぎ
期待
焦燥
将棋倒し
使い古されて
真鍮の地肌が
所々現れた
ライカM3ブラックペイント
この半世紀以上も前のカメラが
なんと数百万円もの値段をつけ
今もなお毎日値上がり続けている
ゴミ箱に捨 ....
そのうえ、タバコをなくしたきみはいらいらしていた
そのときもぼくはあいかわらず話を簡単にしようと試みていた
きみはここから500メートル離れたコンビニでタバコを買う
タスポはぼくが持っているが今 ....
この街に
人はたくさんいるのに
なぜ、ふいに
ぽつんと独りいるのだろう
読者よ 友よ
この紙の向こう側にいるきみよ
わたしの音の無い声は
その耳に届くだろうか?
願わくば
今 ....
すうっと細く、立っている
南天の赤い実たちの中に
一人 空のお日様を
小さく映すものがいた
かわいいね
っていうと、風にゆれ
緑の葉たちも、風にゆれ
ひそやかに舞う
互いのここ ....
遅かれ早かれ
向き合わなければならなかったのだろう
当事者ではないのに
緊張で心臓がどうにかなってしまいそう
光と闇が
階下で
息を潜めるような静かな声で
これまでの
鬱 ....
それは古いコンクリート建築で、ステージを取っ払ったライブハウスか、あるいは陳列棚を置き忘れたマーケットのように見えた。俺は入口付近にぼんやりと立っていて、手ぶらだった。左手側の壁面が俺の腰の高さ辺 ....
現実と現象には「私」が必要である。
夏になるには科学など不必要である。
「私」が「ああ、夏だ」と汗をかけばいいだけである。
この
干からびたミミズにさえあった
命が
わたしには
ない
私があなたに話しているのを、そこから見ているあなたがいて、
私が私自身に話しているのを、どこかで見ている言葉がいた。
あなたに向けたつもりの言葉も、結局は自分自身に向けられていたのかもしれない ....
君はその身体に
神話と寓話とを
ありったけ詰め込んで
旅立つよりほかなかった
君が旅するほどに
君の身体の中でそれらが育つので
君はいつも張り裂けそうだ
君の身体から
抑えきれず放たれ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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