窓から滲んでくる
環状線を行き交う車の音
ぼんやりとしたそれは
ふるさとの浜辺で聴いた
波の音にも似ている
時折
近づいてくるヘッドライト
住宅街を
さっと擦り抜けてゆく
....
サッカー中継に
皆が夢中の時間
私は一篇でも素晴らしい
詩を書こうと
ああでもない、こうでもないと
ノートに書き殴っていた
本当は少しだけ
サッカーの結果も気になってた
けれど ....
誰もいない
誰も歩いていない
台風だから
台風が来てるから
雨が強い
風が激しい
台風だから
台風が来てるから
いつもなら
ここら辺で立ち話してる
おばさんたちも
今 ....
○「必然」
コロナ感染爆発は必然である
日本の衰退も必然である
必然はわかっていても止められない
必然は
人智を越えたものだから
静かに受け入れるしかない
○「持ち時間」
自分の持 ....
一打逆転
出番
気合い
凡退
情けない
…思い出
ブランコにのせた蚕
白球と青空
鏡の中の痩せた王子様
上昇する空気層
透明にならない心残り
落としたアイスクリーム
スプーンのない午後
洞窟の奥の先の躁鬱
通り雨に花柄傘
リ ....
相場でもうける秘訣は
安い時に買い高い時に売ること
バカでもわかる
当たり前の事だ
ところが
これがなかなかむずかしい
例えばある株が
狂ったように値上がりし始めると
....
聞かなくてもいいなら
知らないほうがいい
言わなくてもいいなら
伝えないほうがいい
真実という存在は
扱いづらい魔物のようなもの
押し寄せる大波に ....
あなたはもう
忘れてしまいましたか
わたしのことを
わたしはあなたを
忘れていました
しあわせだったからと
言えればよか ....
君の部屋でうずくまってるあいつ
あれもともと君の涙だろ
あいつあんなんなって
あれあんたのせいなんだぜ
どうしても退会できない宗教
生命賛歌
勝手に歌うなよ
後ろが眠くなる
....
湯舟につかった
踵が泣きそうなため息をつく
どうしたのと
心配顔する膝小僧
そうだね、
今日も疲れたね
ふくらはぎは黙り ....
猛々しい暑さ、
眩み包み込む
この夏の午後に
園庭は発光し
微睡む午睡の子供達、
ルウ ルウ ルウ
夢の中で
歌っている
通り掛かる街角で
不思議な三角や五角形
浮かんでは消え ....
(白壁につたう蔦を歌うから壊れたカメラうつらない右眼)
朝が来る鉄道路線よ、そろそろ別れのあいさつをしようか
町を囲む白壁を跨いで夜をさすらう巨人たちは去っていった
やがて町は空梅雨の笑い声 ....
一段下がったこの一行目を歩くみちゆき
二行目には何かの展開が来るはずで
三行目ははなから期待してなかったけど
四行目の隣に
かわいらしい花が咲いている
のを見ていたら六行目に ....
市内の病院で予約が始まる日は
予約が殺到して予約は取れないだろうと思い
二日目に電話した
すると「7月26日なら空いてます」という返事だった
「え?6月ではなく7月ですか?」と思わず聞き返して ....
「告白録」ていろいろありますけど…
人選する人たちって全然参考にしていない
ということが証明されたようで
ちくった人に金メダルでもあげてくださいよ
O氏にたかりもうけた諸君
とくにNH ....
今日もとりあえず元気で行こうハイタッチ
いつも優しいばくだんを作っている
そんなひとが好きだ
ひらきなおれない中途半端な言い訳
落札できまる交換価値とは無縁ではなくても
それでもやっぱり ....
-セザンヌ-
塗られた白が浮き立たせる キャンバスの白
-ゴッホ-
そのキャンバスは色彩で彫られている
-ストレンジャー 世界 十字路-
よそ者は よそ者が分かる
-アモルファス-
わたしの叫びに振り向くことであなたはわたしに背を向ける
あこがれ
あらがい
ながされ
あがなう
真夏の太陽に
色はなく、その熱さだけが
じりじりと世界を熔かし
わたしを象る器すらも
あいまいなままに
歪んでゆく
....
わたしには夫もいない
子供もいない
甘えん坊で手がかからない
拾った猫と平和な日々
幾年かがたち齢を重ね
顔にも手にも無数の皴
....
水面に映るシルエット
夢中に 冷静に シャッター
永遠にできぬ水仙
永遠にしようとして止まない
午前の陽射しに包まれ
和らいでゆく斜線の横顔
するべきことに追われた
したいこ ....
掴みかけては
率先して自ら撤退
優柔不断を
反省どころか 美徳とさえ思っていた日々
何を売るべきだったのか
何を得るべきだったのか
自分で自分に問いかけずにはいられない
鏡に ....
眠らない街でも
さすがに鎮まる真夜中
本格化する工事
煌々と照らされる
無数の影が
人知れず 汗をしたたらす
遠目に見つめても
何が進展しているのか
....
陽は落ちて
辺りはひっそりと
静まり返り
あんまり暗い
夕暮れだ
玄関先では
見知らぬ声が
会話を交わし
部屋を
ノックして
歩き廻る
濃くなる夜闇が
ざわめき始め
....
夢と輝け
青い翼は乱気流をも越え
青き大空へと至る
さあ
喜びという風に乗って
大空を自在に翔ぶんだ
哀しみよ青く輝け
そして夏の空に融けてゆけ
愛しい人よ
輝く青き哀しみが見えますか
君のことを思い出にするまで
30年かかりました
さらば愛しい人
海水浴場でバイトしている
七月の偶数日と
八月の奇数日が出勤日
つまり、各日ってこと
主な仕事は
海水浴場のトイレ掃除と
浜辺のゴミ拾い
朝八時から午後三時まで
三十分仕事して、三十分 ....
ママーのスパゲッティに
丸美屋の麻婆豆腐をかけて食べていたら
(思い出の味なんだ。
オカンが昔こうやって作ってくれた。
魂の味なんだ。
未だに ....
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