相応しい時刻
相応しい場所
冷たい陽だまりの街
踊る薄明るいシルエット
途切れ途切れの舞踏曲
鍵盤を重々しく擦る音
相応しい場所
窪む繊維の残響
頬に巻きつく筆跡
....
本当に困ったときには
道路標識の人型が助けてくれる
人通りの少ない深夜
こっそり
丸や三角の金属板から抜け出して
うなだれる誰かの肩に
ぽん、と手を添える
自転車を遠巻きに眺める ....
パラレルパラソル
げっそり痩せちゃう
必要悪 経費でおとす
ついでにオリンピック開催して
盲問題
どっからでも手が出る
どっかんどっかん
とんからとん 蔦絡まる
ホームランやたがらす
....
ほたるが咲くよ
あの海に
あわの岸辺も
ゆうらり、小舟
笛のしらべが
とどく頃
お母んも、きっと
見ているだろう
....
ロンドンの街は薄曇り
ブーツの踵が取れちゃった
椅子に座ってピスタチオ食う
妻の呼吸が聞こえてる
年齢に抗ってみませんか
ゴキゲン奥さまネグリジェ一丁で
社交社交社交社交社交の時間よ
時間はもう
どこをさがしても全然なかった
暗やみと光を混ぜた夜、
テープで仕切られた自由
韻を踏むためだけにつくられた詩
の、
どこにも、なにもなかった
なにもなかった
そ ....
辿り着く
見渡す
細める目
風
嗅ぐ
気配
先人
構え
目礼
一歩
また一歩…
夜
閉店三十分前のスーパーマーケットの駐車場に
クルマとめて待っていたら
店舗前に並んだ数台の自販機の釣り銭受けの中を
1台1台手を入れて行く
怪しげな男があらわれて
疾風の如くきえた ....
低い窪みの中心に転げたもの、もう這い上がることも出来ない
気づけばそこにいて、何処から来たのかも分からない
その地に根を張り 雨風にて、凌ぎ、それだけのものであった
というのに素知らぬ風は惑 ....
言葉が滑り落ちていく
そんな時間が長引いて焦る
私はごはんを食べる
私は眠る
私は少しは掃除する
大事な何かがないから
言葉がくっつかないんだ
ばらけた言葉を集める
集めて ....
期待されていた
ももたくんは
決勝トーナメントにも
進めなかった
心無い人は
「違法カジノに行ったもう1人は
世の中から抹殺されたのに
金メダル確実だから
免罪されたんじゃねえのかよ! ....
碧天の月、
祈り続ける意志
巌は翳り
雨は降り
濡れて天に
戻る時
煌々と月、
澄みわたる
無限につらなってゆく世界の果ての階段を
親しげな不条理とうでを組んできみがのぼってゆく
いつもおもうけれど
宇宙のなかの点にすぎないのに
点には面積がないのに
線にも幅がないのに
ぼく ....
生き生きと咲く花が
風に揺られるように
我が詩よ
私を導いてくれ
そして長く長く続く
絶望というトンネルを抜けて
眩しい太陽を全身に浴びたい
ああ
照らしてくれ
照らしてくれ
我が ....
昼間、干しておいた敷き布団
どこか小麦の香りかな
ひとまず、嗅ぐ
犬になる
犬になっている暇はない
はやく眠らねば
眠らねば、ならぬのに
やはり小麦の香り ....
唾が飛ぶだろう
涙や汗や
こいつの何もかもが
突っ立ってみている
悪い約束、
悪い約束
悪い約束飛んでったんだ
泣ける話を噛み砕きながら
血とか胃液で
いっぱいのクソが
....
パラレル パラソル
ついでにオリンピック開催する
どこからでも手が出る
のびる 伸びる ストレッチ
胃薬 仔羊とえっち
ちゃんと見てるかサイゼリア
ひじきに混ぜるコンビーフ 騙す情
目ん ....
此処は廃墟
もとは何であったのか
すでに忘れられた廃墟
散らばる残骸
もとは何であったのか
すでにわからない残骸
けれど此処にも
美しく夏は満ち
光と風とを遊ばせ
やがてその中に ....
コピー
カバー
インスパイア
リスペクト
で
パクり
カーテンが揺れていた
青い風を運んできて
そのちいさな永遠が
うぶ毛を撫でるしっとりと
もう
起きたらいいのに
清らな嘘をついてもいいなら
ずっと君とこうしていたいんだ
....
開いてみませんか
目の前のドア
開かないままで
ドキドキしたいのですか
確かめます
自分の居場所
カギどこですか
一秒前の瞬きに取り残された世界で折り紙を折る音を聞く。
永遠に手に入らない宝石の輝きを見せつけられたような日。
大好きだと、遠い遠い島国から言われたような気がして、一瞬何のことだかわからなかった。 ....
あの日の私に出会いたいです
あの頃
夏が来る前の
雨の日の石の匂いが私好きでした
さみだれて
地面から立ち上る
美しい予感のする何かに
失った恋の数だけ
....
北の先まで歩いて
呪いを解くにはことばを
刻まないといけないらしい
包丁を研ぐには暴言が必要で
持つ手には温もりが必要で
橋を渡るときに気づいたけれど
川は流れていないことに
歩くのは怖 ....
さんざめく さんざめく
声や恋に嘘がないように
私の生きてきた軌跡にも嘘がない
秒針を食む心地で叫ぶ
この夏よ 終わるな
生きているだけです きみが好きです
生きているだけできみが好き ....
茶色く疲れ果てた蔓の途中で 朝顔の紅は
夏の追憶の中に留まろうと もがいている
枯れ急ぐ葉に抗う 小さくなった花は
冷えた朝露に濡れて うなだれる
永遠への憧れは たそがれて切なく
....
あなたも
ずっと
ひとりだったんだ
はぐれ雲の
ため息なんかよりも
ずっと。
光のない影や
影をなくした光が
ふたりを渇望するよりつよく
ぼくは
あなたを
愛そうとした。 ....
かれらはその腹の中、虚偽だけに充ちて
慈悲深い旅人たち、形はそう、陰に怯えている
プレパラートの 液体調剤詩
かろやかにおよいでいるかの、微生物の比です
ステレオタイプが捻ると
虹色が ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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