夜を飾る女が闇のダンスの指南役で
秘密の原始をあじわう

夜間飛行の天使はときどき行き先を喪って
微かにきこえる古いブルースに耳を傾けている

闇のスケルツォは楽章をかえても
いつか交響 ....
声がでなく
大気に混ざる安らかな眠り薬に
その身を委ねてしまいたくなった
胸の小さかったころの私
家は優しくて
朝の光はいつだってキラキラしていた

抗う心さえ
芽生え無ければ ....
いたはずの人がいなくなり
いないはずの人がいて

地図が変わったり
星が見えなかったり

もう何も信じられない
というときに

そう思っている僕がいる
これはまだ確かなことで

 ....
「そうかもしれません、母上。明日は、
 叔母ミーガンテの戴冠十年式典が行われる予定でした。
 しかし、今は貴女が王座に返り咲く日となるのです」
「しかし、国民は受け入れるだろうか。一度は排斥され ....
「わたしはこの時のために生きてきました。貴女を救うために……」
「そのために、魔導士に落ちたというのか?」
マリアノス・アリア・ガルデはわずかに顔をしかめた。
その微妙な表情に、エインスベルも当 ....
作りかけで壊れた
断片を繋ぎ合わせ
星のように祈った

暗がりから白手が伸び
祈りのカタチを崩していく 

後腐れのない別れ、転がる骸

哀しみは億万と木霊し
形態は次々と破壊され ....
保湿クリームの温かさに聞く
明日はどんな現実を生きるの?
今日よりちょっと良い?

甘えて聞いてごめんね
どんな風になっても
私が生きてるところが現実

頬にクリーム伸ばしながら
夢 ....
今 私が
こうしていられるのは
みんなのおかげもあるけれど
過去の私からの
プレゼントがあるからよ




{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
良いものは
忘れず
心に取り込む
魂が喜ぶ
感覚がよくわかる
ひらひら
くるりくるりと
舞いおちてくる

ふわふわの
わた毛のような

さらさらした雪たちが

どんよりと曇った
天空と

銀世界の
地上のあいだを

見わたす限りいっ ....
『幻肢』(田中修子さんに捧ぐ)

腕を失い
ない筈の腕が痛むかのようで
貴女は 私のフォントムペイン

あのやわらかい声で
今日も 貴女が 歌っています

めかくし鬼さん
 ....
彼女に逢いたくて
ずっと寝ていなくて

花丸はいちばん大事な夜にだけ咲かせて
いつまでも忘れない、あの冬休み

浮き雲の稜線をけっして見誤らず
綿飴みたいなんて言うのは我慢する
 ....
足音たかく
雪崩れる嵐に乗って
賊の頭巾をかぶった隣人が
柵をまたぐ
花壇の若芽を
踏み荒らし
扉を蹴破りざま
きみの鼓膜の奥にするどく
怒号する
〈俺の家のものになれ!〉
〈俺の ....
「はい。わたしは貴女の娘、エインスベル」です。
「エインスベルか……、あの頃はたしか十歳だったはずだが。
 立派に成人したのだな。しかし、お前がここにいるということは?」
「ええ、叔母ミーガンテ ....
ミーガンテを捕縛した後、エインスベルは、母の元へと赴いた。
マリアノス・アリア・ガルデは、十年の間、
王宮の北にある塔の中に幽閉されていたのである。
マリアノスがいる牢獄は、塔の最上階にあった。 ....
もう二月だとか
まだ二月だとか
思ってしまう

寒くって
春はまだ遠くって
だのに花粉症の症状が出始める

なにかが始まりそうで
終わりそうでもあって
このままでいたいのにと言いた ....
お花があって
それから
けむり?
雨ふりの森の中みたいな
ちがうよ
びゃくだん!
くすくす
しっ!
こえだしちゃ だめ
おそーしき?
そう
おそーしき
ぼわぼわって空気が
静 ....
世界に一時許されて
震える個体が風に吹かれ 
世界の荒野を抱いている

夜がまたやって来る
夜がまたやって来る

震える個体は薄暮のなか
遠い遥かな夢を紡ぎ
光の時を待っている

 ....
さよなら またね と
猫は言った
さよならから何年経ったろうか
光る風は吹いて
また会えた




{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
強者を打ち倒すためには
現存する何かに
頼ってはならない
それは強者の入れ代わり
しか意味しないから

すべての個が
個として
独自の概念で
あらゆる強者に
立ち向かっていく

 ....
思うからこころに力がわいてくる。そう
思う。
大切な存在や大好きな存在を思う
さまざまな物事を思う
たとえば、
あなたを思う
お世話になっているシャーペンを思う
ひぐらしの歌声を思う
 ....
日本を褒め称える動画を何本も見た
日本政府と日本企業が行っている
政府開発援助の素晴らしさと
日本人の国民性の義理堅さや
責任感の強さ、優しい気遣いが
如何に素晴らしいかを知って
それが海 ....
遠く去った星たちよ
通り過ぎた星たちよ
安らかに眠れ
星の瞬きは
即ち哀しみ
宇宙空間の中で
それは瞬き続ける
安らかに眠れ
星たちよ
ふくよかな体つきのサウンドが
自らに重なり溶けて
一瞬青ざめ
ゆっくりと身をもたげる

擦れる不協和音と伸びやかな声
夢の中に解放され
雪原を転げ廻りながら

記憶喪失の通行人のよう ....
流れ星のように
想いに、
ことばが降ってくる
それを書き留めようと
ことばを反復する

あいうえお
かきくけこ
さしすせそ‥‥
――ちがう、
そんなことばじゃない

もっと赤く ....
社会的自立とは
人に頼らないで生きていくということではなく
「助けたり助けられたり」しながら
生きていくということであろう
つまり支え合って生きていくということである
自分だけ良ければとか
 ....
  

名を知らぬ
野辺に寄り添う
花ふたつ
凪いでも鳴かぬ
やがて泣きぬる


告げるもの
聞こえぬふりの
母の手の
彼岸の先の
蒲の穂の
しとりしとりの
虹の向こうの ....
「廃墟/光」

その人は
十月の淡い光がこぼれている
窓際に立っていた

下生えを啄む鳥たちが
驟雨の後に立ち去った庭で
透過性の
グラン・ジュテ
軽々と
その人は
超えてゆく ....
上辺1下辺2の台形がある
XからYに行くためには
台形を通過しなければならない

クラスメートは、
みんな上辺を選択して
ぼくは下辺を選んだ

ぼくは30年かけて
Yにたどり着いた
 ....
(どうせ、あたしは、毒毒しいのでね……)
咲かないと身を縮めている彼岸花


(いまはテレビの中くらいでしか、みないから)
あぜ道を歩く夢みるなんてなぁ


(しとし ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
闇のスケルツォマークアーモ...522/2/3 9:31
歌わなければ良かったのか秋葉竹322/2/3 7:38
確かなことはりゅうさん422/2/3 5:18
母との再会(四)[group]朧月夜1*22/2/3 4:02
母との再会(三)[group]1*22/2/2 23:12
ひだかたけし1322/2/2 19:20
おまじない木葉 揺622/2/2 18:41
※五行歌こしごえ5*22/2/2 15:31
五行歌夏川ゆう522/2/2 9:54
雪の舞いst422/2/2 8:53
『幻肢』(田中修子さんに捧ぐ)るるりら622/2/2 8:08
今になってあんな夢をみるなんて秋葉竹122/2/2 3:33
隣人天寧222/2/2 1:53
母との再会(二)[group]朧月夜1*22/2/1 23:33
母との再会(一)[group]1*22/2/1 23:32
二月か坂本瞳子2*22/2/1 22:21
good-byeちぇりこ。922/2/1 22:03
薄暮ひだかたけし622/2/1 21:09
※五行歌こしごえ4*22/2/1 19:42
解放花形新次422/2/1 18:18
思うこしごえ4*22/2/1 17:31
岸田さん2ジム・プリマ...1*22/2/1 17:24
群青渡辺亘022/2/1 16:53
アムニージアックひだかたけし522/2/1 13:02
ことばatsuch...4*22/2/1 10:40
社会的自立とはホカチャン1*22/2/1 10:28
いりAB(なかほ...322/2/1 10:07
秋〜冬/短詩群ちぇりこ。922/2/1 10:03
ぼくの30年間足立らどみ522/2/1 8:03
痛々しくも、怖じ気づいてしまったぜ、ふるさとに秋葉竹122/2/1 5:50

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