きみがそばにいるといつも何もいえなくて
遠くからただみつめるだけ
きみのことをおもうとむねがあつくなる
卒業でわかれることがわかっていても
なにもいえなかった
きみがうまれそだった街をたずね
きみの住んでいた家へゆき
きみのおもかげを重ねる
夢の中ではできていた甘いくちづけは
とうとうできなかった
もうあれから数十年がたつけれど
いまでもまだ....
光みち夏空のもとざわめいて散りばめられる海辺の祭り
海青く白いヨットは風に乗りカモメをつれて沖へと向かう
砂浜の行き交う人の足もとに夏の盛りのさざ波と風
つきさすような北風が
吹きぬけてゆく冬の空は
嫌われ者と思われて
さびしそう
時折舞い落ちる白雪たちが
華麗な姿でなぐさめる
遠くにみえる白銀の山々が銀幕となり
群れとぶ冬鳥がくっきりと
浮かび上がる
冬は夏よりよいと友はいう
猛暑はどうにもならないが
寒さは着込めば我慢できる
というのは真実だろう
エアコンより静かな
ガスなどの暖房もよいところ....
風呂場のシャワーの出が悪くなり
修理業者を呼んで修理してもらった
すっかりなおって軽快にシャワーを使えて
満足の日々が続いていたが
ふと見ると風呂場の灯りのカバーが壊れている
そういえばあの修理業者は随分背が高く大柄だった
修理中にカバーにぶつかってしまったのだろう
もうずいぶん時間がたっているので
いまさらクレームもいえない
それにしてもぶつかった本人....
はいっただけでわかる異様な雰囲気で
何気なく置かれているチェンバロやチェロ
バイオリンたち生演奏も時々ある
うますぎるコーヒーがだされ
よすぎるオーディオの音がながれ
変人すぎるマスターが対応する
うますぎるコーヒーは
浅煎りの上質のものをていねいにサイフォンでだし
ボーンチャイナの高級な洋陶にもられ
香り高く薄めのすみわたる液体が美しい
よす....
ある日突然にこれまで理解できなかったものが
素晴らしい事に気づく
それはドビュッシーのクァルテット
FMで聞きその不気味ともいえる世界に驚く
こんなに素晴らしいものがあったのかと思い
CDコレクションを探したら持っていた
過去にすでに聞いていたのに
なぜその時に感動しなかったのか-----
理解できた後がさらに素晴らしい
この曲にはじまり現代音楽に....
空から夏がやって来てパワー全開の太陽が燃える
海も山も川も街も汗でクタクタの人の群れ
ギンギンギラギラまぶしくて
サングラスがほしくなる
麦わら帽子がほしくなる
音楽は
タツローだけがほしくなる
泳ぎに行くのに
海水パンツがほしくなる
喉が乾いて
しびれるまで冷やしたコーラがほしくなる
歩き疲れた時は
涼しい風が吹き抜ける
大きな木の木陰がほし....
人は人海は海
だけど私は海になりたい
なぜって海になればどこへでも流れて行ける
アメリカイギリスオーストラリア.......
深海だってのぞきに行ける
アトランティスの謎もとける
人は人空は空
だけど私は空になりたい
なぜって空になれば地球をすべて見渡せる
みたいところは山のようにある
エッフェル塔やピサの斜塔
ヒマラヤやキリマン....
蒸し暑い梅雨時はアイスコーヒーに誘われて
そぞろ歩きで思い出の海辺のカフェテラスへ
グラスについたしたたり落ちる水滴が
キラキラ光りささやきかける
それは遠い記憶の忘れたはずの
愛の物語り
近づくと新鮮な豆の香りがたちこめて
いやなにおいを忘れさせてくれる
ときおりみえる青空に真夏の太陽は輝き
地平線の彼方を行き交う船をぼんやり眺めてい....
地球のどこか遠くから一瞬で
青空を飛び星空を越え
風を切り雲の中を通り
やがて銅線や光ファイバーにのり
やってくる
HLSの神秘的な宝石たちは
スクリプトで集められ美しい映像と音楽になる
たった14行の驚異の文字の集まりは
PC上で動作をはじめる
varobjIE=newActiveXObject('InternetExplorer.A....
濃いエスプレッソを砂糖なしで飲んだあと
今日は少し寒いので
レミーマルタンも飲みたくなった
飲んでみてびっくりした
レミーマルタンの甘さが倍増し
口のなかに残っているエスプレッソが
レミーマルタンと結合して
いつまでも口のなかに
レミーマルタンが残っているのだ
まるでVSOPが
ワンランク上のものになったような
芳醇な世界が
口のなかで長くつづく
....
***冬をのりきるためのアレンジコーヒー4種ほか***
部屋の灯りを消して楽しむカフェ・ロワイヤルは
かつてナポレオンが愛したもの
ロングスプーンの上で角砂糖にそそがれた
レミーマルタンがくりひろげる美しい物語り
まるでその運命のように
青い炎が燃えあがり消えてゆく
残されたコーヒーをひきたてる香りに
彼のはかない生涯をかさねる
アイリ....
すべてが凍りつくような氷点下の冬に
かならず飲みたくなるクリーミーで濃く
熱いエスプレッソ
枯野をわたる木枯らしに乗り
舞い踊る白雪たちをしずかに見続ける
午後のひととき
古いスイス製マシンのボイラーに
ひさしぶりに水をいれ
粉なしでセットし試運転する
2分くらいでシューシュー
ボコボコと音がして
熱湯が落ちてくる
深煎りのまめを手回しミ....
獅子文六「可否道」(のちにコーヒーと恋愛)で
主人公のモエ子は
コーヒーを淹れさせたら
ピカイチで
年下のベンちゃんが
モエ子のコーヒーの虜となり
同棲しているという
コーヒー夫婦なのだが
モエ子の淹れ方というのが
ネルのこし袋のネルドリップ
ところがモエ子のような名手でさえ
コーヒーを淹れながら
ちょっと考え事をしただけで
コーヒーがまずくなり
恋....
フラスコの下で
オレンジの炎がゆらめく
神秘的な炎の
ゆらめきの振動のサイクルは
短い周期と長い周期の
α振動とβ振動
アルコールランプを
2つ並べてみるとわかる
全く同じ振動で
ゆらめく2つの炎の共振に
いつもひきつけられる
サイホンでの抽出の
おもしろさ
ロートには
少し粗挽きのコロンビアが
こうばしいアロマを放ち
部屋全体にひろがって....
清らかな水を求めて
山のふもとへと向かう
ブラジルサントスを
ブルーマウンテンに変えてしまう
魔法の水は
雨が大地にしみこみ
土の中を何年もかけてゆっくりと
通りぬけてくるもの
このあたりに多い酒蔵も
この水を使っている
春と秋だけに
手間暇かけても時々は
ゆく価値がある
野点(のだて)の準備は大変だが
その味と香りは
忘れる事ができな....
華麗な美しさでコーヒーをつつみこむ
ボーンチャイナの銘陶たち
マグノーマルデミタスと
姿をかえて寄り添う
コーヒーのパートナーは
ウェッジウッドとロイヤルアルバートの
可否道の庭に咲くいろとりどりの
コレクション
歴史のある高価なものばかりだが
最初は普通のカップを使っていた
きっかけはさるクラシック専門の喫茶店で
モカマタリを注文した時の事で
....
ゴリゴリゴリゴリ手回しの
コーヒーミルの音がして
こうばしい香りがたちこめる
なんといってもミルは手回し
電動ミルは速くて便利でも
熱で豆をいためてしまう
生豆・グリーンのローストは
あまりに面倒でやめたのだから
せめてミルくらいは手回しに
真夏のローストは地獄だった
ガス火にのせた中華なべで
8分ほどだが
がまんできないその暑さ
近くでロースト....
琥珀色のコーヒーに魅せられて
かれこれ数十年がたつ
あらたな抽出器具を発明し
実用新案まで申請して
少数だが販売もおこなっている
おそらくありとあらゆるものを
試しただろう
豆焙煎容器ミル抽出器具水など
現在はというと手間と味のバランスをとり
最も効率のよい方法をとっている
味を追求すれば限りなく時間と手間がかかる
その中でも豆の焙煎は....
PCを自由自在に操りたいときがある
くだらない単純作業や決まった操作などだ
この場合いろいろな手段があるが
それらには長所と短所がある
最も自由自在なのはC#VBなどの高級言語だが
コンパイルという操作が必要で
そのバージョンにより動作するOSが決まる
古いバージョンで作られたものは
最新のOSでは動作しない
またおおげさなインストールが必要になることがある
....
チクタクチクタク柱時計が
ゆがんだ時を刻み
マネキン人形がほほえみかける
枯れた花一輪がテーブルの上に
何気なく置かれ
リモージュのコーヒーカップには
飲みかけが少し
タイル貼りの床は冷たく
窓の無い壁に印象派の絵がかかり
どこからか迷い込んだカラスが
不気味に遠くをみる
差し込んで....
かなしみのなかであめがふる
シトシトシトシトあめがふる
ぬれたままでいいときみはいう
ぼくもうなずきあるいてゆく
道路にできたみずたまり
こころにできたわだかまり
いいわけなんていえそうもない
もういちどだけゆるしてほしい
君のつめたい視線のなかで
洪水になってしまったひん....
鏡にうつる別人のような姿の
奥にみえるたしかに見覚えがある
虚像の世界は
左右が逆にみえてじつはそうではない
左は左に右は右にうつしているだけなのに
感覚がマヒしどうあがいても
正確に支配できない
答えは前後が反転しているだけなのだ
別次元のなかをさまようように
まよいこんだ迷路がゆくてをさえぎるように
....
いつから君のことを好きになったんだろう
ひと目ぼれなのに思い出せない
好きになるというのはおそろしい
君よりかわいい娘がいなくなる
君のいない一人の部屋で君を描いてなぐさめる
写真ではうつせない僕だけのイメージを
明日またあえるのにそれまで待てないやるせなさ
何度も君を描いてはつみかさなってゆく
....
真夜中からはじまった冬の嵐が
昼になった今もつづいている
1時間の眠りを奪われ少しねむたいが
音楽を聞きたくなってオーディオをオンにする
しかしピアノやピアニッシモをとても聞けたものではない
やはり嵐のなかで音楽を聞くのはむりだ
オーディオをオフにして少しのあいだ目をつぶった
聞こえてくるのは嵐の音だけ
でもよく聞くとおもしろいビュービュ....
冬の太陽は天使のようにやさしく
夏の太陽は悪魔のように激しく
春と秋の太陽は女神のように微笑む
四季の太陽の姿にあわせ変化する青空と雲の白さ
ふきわたる風の音と強さ
今は冬のはじまり
冬の使者の舞い落ちる初雪のきらめきは
天使のひかりのなかの風のささやき
高い空からのなつかしい白鳥たちの鳴き声が
朝と夕にきこえてくる
朝はねぐらの湖からえさとりに....
たった14行のスクリプトが
多くの人から絶賛され使用されている
あるアドオンと組み合わせて使用すると
多くの人が驚く仕事を自動的に行うのだ
ffmpegというソフトも必要だ
さあどのような仕事を行うのだろうか
それにしてもよくよく見ると美しい
これを理解できた人は
大変な利益を得ることになる
美しい文字の集合だ
varobjIE=newActiv....
デジタルカメラのブームで中古市場が激変している
ライカレンズだけでなく古いレンズは多くが値上がりしている
とくにライカの値上がりが目立っている
反対にフィルムカメラ本体は値下がりしている
ライカレンズはこれまでも高額なレンズがあったが
むしろそれらは値下がりしている
デジタルカメラ特有のシャッタースピードの高速化が原因らしい
前は使用するのが大変だっ....
写真として切り取られた秋の断片たちが
ポジフィルムに蓄積されてゆく
くりかえされる季節の物語りは
いつもおなじようでちがっている
去年の台風でなぎ倒されたコスモスたちの花園は
べつの花たちにかわっている
道路が新たにできていたり広げられていたり
よく買い物した店がなくなっていたり
かとおもうと新しい店ができていたりする
....
カメラにとってファインダーは命だ
その昔ライカM3のファインダーの完璧さに負けて
日本のカメラメーカーは
レンジファインダーカメラから撤退し
一眼レフカメラ開発へと向かったほどだ
いまでもM3のファインダーをこえるカメラは
ライカにおいてさえない
写真は空間を切り取る芸術で絵画も同じようだが
M3のファインダーは等倍のもので明るく
....
投稿者「st」の検索結果
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
片想いst自由詩117-8-13 3:53
夏の浜辺st短歌117-8-12 5:11
冬の良さst自由詩117-8-10 13:22
修理業者の永久ループst自由詩017-8-3 12:51
可否道その9---行ってはいけないクラシック喫茶店st自由詩217-7-29 7:13
理解の連鎖反応st自由詩317-7-26 6:47
太陽への請求書st自由詩117-7-23 3:48
人は人 海は海st自由詩317-7-21 12:20
梅雨時のアイスコーヒーに想うst自由詩317-7-19 16:37
ダウンロード・スクリプトst自由詩317-7-12 4:53
エスプレッソとレミーマルタンst自由詩117-1-21 5:29
可否道その8st自由詩117-1-20 5:06
可否道その7st自由詩2*17-1-18 7:15
可否道その6st自由詩3*17-1-16 5:05
可否道その5st自由詩2*17-1-14 4:10
可否道その4st自由詩4*17-1-12 12:30
可否道その3st自由詩3*17-1-11 5:18
可否道その2st自由詩3*17-1-9 16:53
可否道その1st自由詩1*17-1-8 6:56
スクリプトと詩の力st散文(批...1*17-1-6 11:58
夢の映像st自由詩4*17-1-6 10:22
かなしみのなかでst自由詩116-12-19 16:42
鏡の世界st自由詩2*16-12-18 3:39
君のポートレートst自由詩2*16-12-16 7:29
冬の嵐st自由詩1*16-12-14 13:31
冬のはじまり st自由詩4*16-12-12 11:47
たった14行のスクリプトst自由詩2*16-12-11 12:32
ライカ・中古レンズ驚異の3ケタの世界st散文(批...1*16-9-18 7:14
秋の断片st自由詩1*16-9-14 7:02
ライカM3 ファインダーの魅力st自由詩1*16-9-12 9:52

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