月夜にしか会わないこと
愛してるとは言わないこと
そして、キスすること
....
37
始まりの終わりと終わりの始まりの
僕は始まりを待てない
君は終わりを待てない ....
アシンメトリーな幻覚の調和、眼球をくるむみたいに薄く広がり、俺は制作途中のアンドロイドの頭部のよ ....
軍服を着た義手の乞食、
商店街の一隅に座り
通り掛かった幼児の眼差しに
モノクロームの世界を投 ....
お通夜があって
みんな傘を忘れている
窓の外には古くからある市場
誰かの窓にもある ....
誰だって気が触れる可能性を持っている
たとえば目の前で我が子が轢き殺されたり
たとえば
愛 ....
あなたの涙をビーズにして
空になった薬のビンにいれましょう
寂しいときは手のひらの
陽だま ....
秋に集めた椿の種が
ドングリと一緒に
引き出しの奥から出てきた
髪の長い妖精がやって来 ....
雪解けの頃
春の宇宙を飛ぶ
はるか昔まだ白かったカラス
雪を創っていた
アポロン ....
昼寝していたら
揺られていた回送電車
誰もいない車両に揺れる
吊革と私と中吊りの三重奏は
....
白い肌
赤い靴
黄色いスカート
ニコニコ笑って
楽しかったね
青い海に
光る太陽
....
{引用=人形}
ソフトビニールの人形
成形と着色により記号化された
その中空の薄っぺらな面立ち ....
日本国内で確認された
新型肺炎の男性患者から見つかったウイルスは
自称詩人が持つウイルスに
極 ....
君のほっぺた、むにむに、君の太もも、むにむに。
君のむにむに、君だけのむにむに、唯一無二無二。
南の窓から陽の光が燦燦と降り注いでいるとでも書いておこうか
その住人の暮らしとか思いはどうでもいい ....
読ませてください
アナタの本を
読んで
アナタを
知りたいのです
なにも
知 ....
崩れていく
音も立てず
色を無くす
視界が煙る
倒れるビルと人
押し寄 ....
目の前に広がる居心地の良い景色
私の動きにシンクロして情景が心地よく動く
常に傍にいるわけではな ....
産まれた時から生まれた日から
人より多くが欠けていたから
きっと私は充たされていたんだろう
....
25
さよならさえも言えない
あの人は
何と戦っていると言うんだろう
その瞳に映 ....
結婚するのはいい
けれど僕をどう処理するかは課題だった
善玉として処理するか、悪玉として ....
僕の日々が、あなただけの日々だったら綺麗なのにな。
夕方の、日焼けした空。
世界が頬をなでる。
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