青い秋空を背負って大きな芋虫が私の頭上を走り去った
半分だけ残った発泡酒を飲み干せばB級映画のよう ....
よくわからないけど
人は土でできているらしく
それなら私、自分に種を植えよう
今は秋だし、 ....
いびつに切り貼りされた現実の、ぺらとぺらのすきまにきみはしがみついていた。きみの顔をのぞくこの瞳はさ ....
やさしいひとが
笑えない世の中で
山河に吠えている
一体何と戦っているんだ
....
サブイボが出そうなことを
平気で書き散らせるあなた
一度鏡を床に置いて跨がり
自分の肛門を見て ....
部屋に飾る写真が
色褪せないような
角度を探す
大切にするよ
景色も匂いも
分け合 ....
ランドセルを振り回し
カエデを蹴りつけた
少年は
舞う羽にはしゃいでいる
いつか
ナナ ....
○「情報過多」
朝インターネットでニュースを見て
それをまた朝の新聞で読んで
それをまた朝 ....
叶わない恋ばかりをして
安全地帯に置いた自分の
抜け殻を抱いて落としたマスカラ
涙に濡れて ....
降る星は 私のもとには降りてこない
きっと 遠くの誰かのもとに落ちたのだ
願い事 ひとつ ....
ジャンケンなんてしなくなっていた
それはすっかり大人だから
もう子供には戻れないから
ジャ ....
遠い声を聞いた 海の底のようなはるかな声だ
耳に残る 今はおぼろげな記憶のようだと
貝殻の奥にあ ....
見たところ肝臓のようだ。中学校の階段の踊り場の高窓から差し込む夕日に照らされて、赤黒い肉塊が落ちてい ....
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